2005年1月アーカイブ

頭脳絶好調二版

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クリスマス頃から売り切れになっていた頭脳絶好調(Einfach Genial)の第二版が出来。日本でもやがて入るものと見られる。未入手の方はもう少し辛抱!(Adam spielt)

奥野かるた店で“レア”市

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日  東京・神保町のボードゲームショップ・奥野かるた店では2月24日(木)〜28日(月)にわたって5日間、“レア”市を開催します。現在は店舗に並んでいないボードゲーム、カードゲームを陳列即売。2階売り場が改装される前に販売され、誰も買わずに埃をかぶっていたマイナーな旧作が販売されると見られます。価格は当時のものよりも少し高めになるとのこと。

 奥野かるた店は歴史的・教育的なかるたを中心にオリジナルのゲームも製作。店内には珍しいかるたも展示されており日本の伝統的な遊びに触れることができます。2階ではエポック社、河田、ニチユーが手がけたドイツゲームや純国産ゲームが販売されています。普段あまり足を運ばない方にとってこの“レア”市は訪問するよい機会になるでしょう。

 同じく神保町には書泉ブックマート、そして東京ドーム方面へ足を伸ばせばメビウスもあり、冬の散歩にはうってつけです。

家族ゲーム選手権、バイエルンで開催

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独 ファミリオテル ドイツ・バイエルン州の家族向け宿泊施設ファミリオテルで3月11日(金)〜13日(日)、ドイツでも初の試みとなる家族ゲーム選手権が開催されます。親子、祖父母と孫、血がつながっていてもいなくても大人1人と子ども1人がチームとなり、チャンピオンを目指します。

 まず金曜日の夜に集合し懇親会をかねた軽いゲーム。大会は土曜日、決勝は日曜日です。チャンピオンには家族で1週間、ファミリオテル滞在をプレゼント。

 ファミリオテルは小さい子どもを連れた家族向けに特化しドイツ、オーストリア、スイス、イタリア、ハンガリーに展開するホテルチェーン。子ども向けの遊び道具・本や食事を完備し、親の外出時にはベビーシッターも用意するなど親子がともに楽しめるようになっています。

 近年ドイツでは子どもゲームへの注目が高まっていますが、この大会も子どもゲームの活用法を示す一つの好例となることでしょう。(Spielbox-online

アンケート(3)

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「普段なかなか目にすることのない海外のゲーム事情・ニュースに触れることができる貴重なサイトだと思います。私個人として期待したいのはこの路線でありまして、「評価システム」は、貴サイトにはあまり必要だとは思いません。」



多くの方から頂いたのは、エッセン・ニュルンベルク新作情報を含む翻訳記事に対する評価。私としてももっともやりごたえのあるコンテンツであり、評価していただけたことをとても嬉しく思う。


その一方で、どのゲームが面白いか考える場に参加したいという気持ちも持ち続けている。ニュースから明らかになる海外の評価もないことはないのだが、流通事情が異なる日本にそのまま適用することはできない。


まもなく投票〆切となり、来月に発表される日本ボードゲーム大賞(みなさん投票しましたか?)はその一環。日本の風土では、はっきりと面白い/面白くないと言いづらいところがあるために分かりづらくなっているゲーム評価を、一般の愛好者の数と力をお借りして賞という目に見える形にしようというものである。これはお陰さまでうまく回っており、今年も面白い結果になることだろう。


サイトではどうかといえば、レビューを兼ねたゲーム会レポートの中で「面白い!」マークをつけることによって一応の評価はしている。しかしそれは極私的な評価に過ぎず、私が面白いというからやってみたが全然面白くなかったというパターンはいくらでもあるようだ。


そこで誰でも参加できる評価システムがほしいなと思うのだが、幸いにしてゲームギャラリー、play:game、ボードゲーム通信、海外ではBoardgame Geek、H@LL9000がそうしたものをすでに作っている。その中で当サイトは現在詰め込めるだけ詰め込んだデータベースを作っているplay:gameを評価システムとしても気軽に使えるよう、協議しながら連携していくつもりだ。


男性的楽しみ方、女性的楽しみ方

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妻の前で知り合いのゲーマーを列挙していたら、女性がいないことを指摘された。慌てて考えてみたが、ゆうもあ関連で何人か知っているぐらい。


実際、他のサイトのレポートなどを見ていても女性の登場率はかなり低く、女性がいるというだけで目を引くほどだ*1。もっとも、成人のボードゲーム愛好者は男性が圧倒的に多いというのはドイツもアメリカも変わらない。


女性が、子どもや夫の付き合いではなく自ら趣味としてボードゲームをあまり選択しないのはどうしてだろう。


女性が何人か集まってする趣味といえばショッピングやお茶。メインはおしゃべりである。おしゃべりの中で女性は面白かったこと、たいへんだったことといった体験を共有しあったり、控えめな自慢をしあったり、お互いにほめあったりしている。そのとりとめのなさがいいらしい。


こうしたおしゃべりが楽しいためには、お互いの共通項が多く、さまざまなパラメータが同等であるほどよい。年令、家計の収入、学歴、子どもの数…。同等でない場合は、焦点が当たるのを避けて別の同等なものを探すか、あるいは無理やり同等であるとみなしてしまう。


そこでボードゲームであるが、勝敗がつくという点がどうしても外せない本質であろう。同等であろうと努力さえしている女性の中に、勝敗という同等でないものが生まれるのがなじまないのではないか。


その点、男性は対照的で勝敗がつけることを好むようだ。その場限りのことであっても、序列をつけることや自分のポジションを知ると安心するのかもしれない。勝敗がつくことを好まない男性でも、女性のように同等であることに重きを置いているのではなくて「こんなことで序列がついてたまるか」という負けず嫌いであることが多い。


この男女の違いは、社会的な側面に大きく依存している。例えば平日の昼間、スーパーに行って女性を見ても不思議に思わないが、男性を見ると「この人の職業はいったい何なんだろう」と思ってしまう。それは男性は会社で働いているもの、女性は家で家事をしているものというケースが現代でもまだ多いからにほかならない。


男性は会社にいけば、それぞれ違った地位が与えられる。ところが家にいる主婦は主婦以上でも以下でもない。これが序列を求めてボードゲームを遊ぶ男性と同等であろうとしてボードゲームを避ける女性の違いになるのではないだろうか。


もちろん、男女で嗜好が分かれる原因はそれだけではない。子ども心やコレクション欲など男性の方が強いものもあるだろう。しかし、面と向かって勝敗が決まるというボードゲームの特性を考えたとき、このような男女の社会的性格が大きな原因になっていると思うのだ。


それではどうすれば女性がもっとボードゲームに親しんでくれるか。社会的な問題は現代の多様性によって解消されつつあるかもしれないが、一朝一夕に対策を打てるものではない。テーマ、コンポーネント、システムなどのゲーム自体の問題から、ゲーム会の形式、広報などゲームを遊ぶ環境までにわたって女性が好んで参加できる要素をもっと研究していく必要があるだろう。


参考




*1:レポートをアップするぐらいのマニアには男性がどうしても多くなるため、女性が参加するゲーム会はウェブに現れにくいという事情は差し引いて考える必要がある。


アンケート(2)

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週末までに約50通。とても参考になります。



「質のよい和訳を配布し、翻訳者にも何らかのメリットを還元する仕組みは作れないものでしょうか?」



アメリカではフリークが我先に英訳を作り、データベースサイト「ボードゲームギーク」にアップロードしている。ショップもこれを利用して販売しているようだ。つまり愛好者主体。一方、日本はショップ主体である。


新しいゲームが発売されると、メビウス、バネスト、広島などが和訳を手がける。中には同じゲームを別々に和訳していることも少なくない。これは労力の無駄ではないか、仕事を分担すればもっと効率的にルール和訳を作ることができるのではないかという声もときどき聞かれる。


日本の場合、ショップが和訳を手配しなければならない一番の原因は、和訳がショップにとって主要なサービスとなっているからであろう。今はどのショップでもレイアウトや図解、色使いや文体に気を使って読みやすい和訳を心がけており、そのために少なからぬ手間ヒマをかけている。ショップがこれを他人任せにすることはまずありえまい。


ショップと同じ質と量の和訳をボランティアに期待するのはまず無理だろう。「ボードゲームギーク」で公開されているボランティアの英訳はほとんどの場合文字だけの素っ気ないもので、日本のショップが現在提供しているような質には遠く及ばない。


私はこうしたショップ主体の体制が問題だとは思っていない。むしろ責任をもって質のよい和訳を量産しているという点ですばらしいと思う。我々にできることはまず、ショップがご好意で譲ってくださった和訳を誰にでも使いやすいかたちで管理するということ、それと同時に未紹介のマイナーなゲーム(年代ものや小さいメーカーのもの)の和訳を手がけて裾野を広げることになると思う。


そのために現在、play:gameのデータベースで和訳を管理する仕組みをpuppiさんと始めている。

メーカーから早い情報発信を

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当サイトで取り上げているエッセンやニュルンベルク情報は、英独のゲームサイトに上がっているものだ。Spielboxはドイツのメーカー、Gamefestはアメリカのメーカーの情報をいち早く入手してアップし、またお互いに情報を交換している。写真はほとんどの場合メーカーが提供しているもので、中には箱絵の下書き段階で発表してしまうものもある。ハンス社が去年発表した「ゴア」の箱絵は途中で変わったし、今年の「バベルの塔―世界の八不思議」にいたってはモノクロのデッサンの時点で発表している。


このように開発中でもどんどん情報を出していくというメーカーの姿勢は、一刻も早く情報をほしい新しがり屋のユーザーにとってとても嬉しいものである。しかしメーカー側にしてみれば、単にフリークを喜ばせるというよりも、たくさんのゲームが発売されている中でどこの会社よりも早く情報を出して話題づくりをしておきたいという意図があるようだ。


ラベンスバーガー社やアミーゴ社は、現在、ニュルンベルク玩具見本市よりも前に発売するようになった。またハンス社がエッセン国際ゲーム祭でお披露目する前にオンラインゲームサイト「ブレット・シュピール・ヴェルト」で新作を発表したことも記憶に新しい。


翻って日本のボードゲームや関連本はどうだろうか? 実に遅いと言わざるをえない。中にはとうの昔に発売しているのに何の告知もしておらず、お店で見つけてはじめてその存在を知るというものも少なくない。


玩具業界の慣行なのか、秘密主義なのか、それとも早く情報をあげてぽしゃるのが怖いのか分からないが、情報を提供しないことによって損をしているのはメーカーにほかならない。ことボードゲームに関しては優秀な海外ゲームがどんどん入っている昨今、こうした周辺部分で負けていては永久に追いつけないような気がする。


実はたくさん発売されている日本のボードゲーム、カードゲーム。ウェブ上での宣伝にもっと力を入れてもらいたいものである。


ゲームカーニバル2005

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国産新作を遊べるイベントゲームカーニバル2005が1月23日(日)11:30〜。キュージェットサンファンMagi妖精奇譚モンスターメーカーリバイズドの5タイトルで、モンスター〜は鈴木銀一郎氏も参加してトーナメント開催。入場無料。

アンケート(1)

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サイトを開設してもう少しで9年、頻繁に更新するようになってから5年ほどになる。手当たり次第に作ってきたコンテンツが雑多に感じられるようになってきたので、昨日からアンケートを始めた(→こちら)。昨今は質問を作るだけで集計までやってくれる無料サイトがあって便利だ。1日で約30名の方から回答を頂いた。ありがとうございます。

集計結果はある程度まとまった時点でまとめてお知らせする予定でいるが、自分ではなかなか気づかない貴重なご意見、ご要望を頂いたのでここで紹介、回答していこうと思う。

「ショートニュースが流れるのを待つのがめんどくさい。」

ほか何人かから頂いたご意見。またマックのIEだと文字列が折り返さず、右側が切れるというご指摘もあった。そういうときHTMLソースを開いてご覧になっているとのことで、ずいぶんお手数をおかけしております。

「Short News」は本ニュースにするほど文章が書けないちょっとしたものを掲載。気軽に更新できるので結構使っている。MARQUEEタグを使っているのはこのスペースを節約してその下の更新情報をスクロールしなくても見られるようにという理由だが、私もベストだとは思っていない。

解決策としては、

  • JAVAスクリプト…なめらかなスクロールが得られない
  • アプレットでかっこよく…でも重くなりますよねぇ
  • 浮遊フレーム…IEのみ
  • FORM+TEXTAREAタグ…枠内でタグを使えない
  • 本ニュースと統合…レイアウトが難しい

そもそもスクロール自体が問題なわけだが…何か妙案はないものだろうか? ヘルプ!

メビウス売れ筋2004

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メビウス売れ筋情報2004発表。トップ10がほぼ不動のなかでサンファンが1位、キュージェットが8位、サンクトペテルブルグが10位。メビウスによる日本版が光る。(メビウス)

津波災害支援オークション

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モルジブ沖地震の津波災害支援でオークション。売り上げの100%がドイツ支援活動に送られる。メーカーやデザイナーから提供された試作版やサイン入りゲームなどが競りにかけられる。一致団結した業界の行動力に拍手! 期間は1月15日から22日まで。(H@LL9000)

すさみ系を嫌うドイツ

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問い:ドイツのボードゲームは直接攻撃やプレイヤーの脱落がないことでも知られています。これは意識されたデザインの哲学なのだと思いますか?


答え:少なくとも潜在的なものです。60年、70年代にラベンスバーガーはゲームについてある哲学を提示しており、これが今日までたくさんのエディターの頭に残っているようです。「家族全員が楽しいドイツゲーム」は教育的効果をもち、悪いものや破壊的ではいけないとされています。参加者全員がポジティブな経験と成功を手に入れることになっています。しかしこれはメーカーの考え方だけではありません。たくさんの愛好者が明らかに建設的な遊び方を愛しています。「カタン」や「カルカソンヌ」が成功したのも私見では建設的な遊び方ができるからだと思います。「カタン」で交換に応じるのは他の人に親切にできる(「木材がほしい? OK、その代わりに何かちょうだい」)のが楽しいからだというのを聞いたことがあります。「カルカソンヌ」でも一緒に風景を作り上げていきたいからで、誰か(私)が戦略的に置いていくと隙間が埋まらなくてつまらないという人もいました。


ウド・バルチ氏へのインタビュー記事(韓国ゲームサイト・ボードウォーク)より


http://boardwalk.co.kr/bbs/view.php?id=oodarticle&&no=45


メビウス便1月

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メビウス頒布会1月はコンポーネント圧巻のナイアガラ、コロヴィーニの最新作サブマリン、日本語のタイトルがついたアブストラクトゲームモグリの3点。そうこうしているうちにまもなくニュルンベルグだ。(メビウス 1/8)

メビウスママの小冊子

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メビウスママのひとりごと元旦号。あまりボードゲームを知らない方に向けた「メビウスママ ボードゲームのおはなし」という小冊子を作成したとのこと。ほかキュージェット妖精奇譚の紹介。(mobius 1/7)

カップルのためのゲーム大賞2004

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カップルのためのゲーム大賞2004はマハラジャに決定。1人で複数のキャラクターをもつことでより戦略的なゲームに。(わんこのページ)

オセロ世界大会、水戸で

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オセロの第30回世界大会、2006年に水戸で。考案者の出身地に因んだもので、観光名所での試合やツアー、シェイクスピア「オセロ」の上演などの記念事業が予定されている。(産経新聞)

レビューの書き方

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ルールをわかりやすくするための2つの方向

一時期いろいろなサイトで作られていたレビュー(ゲーム紹介)だが、このところ発表するサイトが少ない。レポート仕立てのものも含め、きちんとしたものをコンスタントに出しているのは4つか5つぐらいだけではないだろうか。少し寂しい。

確かに、どこかのサイトでやっていれば自分のサイトで繰り返す必要が感じられなくなるのは分かる。しかし、どの要素に目をつけて書くかによって、同じゲームのレビューでも全く印象が変わるものだ。長くなくてもいい、いろいろな人が書いたレビューを読んでみたい。

海外で評判のゲームが出た。メビウス頒布会などで入り始めている。どんなゲームなんだろう? 面白いのだろうか? 買うべきか買わざるべきか? 膨大なゲームの海に溺れる人たちにとって、レビューは落ち着いて海を見渡す小島となる。

さて、このごろいくつかのレビューを読んでいてとても気になることがある。それは、単なるルールの要約。ゲームの準備から、手番にすること、終了条件、勝利条件だけを書き並べただけのもの。その前後にテーマとコメントがおまけ程度。

「6ニムト」は、牛カードを取らないようにするゲームです。全員に牛カードを10枚配り、そのほかに場に4枚並べます。全員一斉に1枚ずつ出して、数の少ない人から置いていきます。1つの列に6枚並んでしまったら、最後の牛カードを出した人はその列を取らなければなりません。カードにはマイナス点の牛マークが書いてあり、10枚全部出し終わったときにマイナスの一番少ない人が勝ちです。簡単なルールで盛り上がれるので、よく遊んでいます。

…こんな風。これを読んで、遊んだことのない人が面白いと思うだろうか。いや、そもそもどういうゲームなのか分かるだろうか。そして、遊んだことのある人に何か訴えかけるものがあるだろうか?

インストならこれでよい。でもレビューはどういうゲームなのかを知らせるためのものであって、ルールを説明することが第一の目的ではない。確かにルールを記述することは必要だが、そのルールが「なぜ面白いのか」につながるべきだと思う。

ルールを「なぜ面白いのか」につなげるためには、2つの方法が考えられる。ひとつは、ルールの背景にあるテーマやストーリーから書く方法。

パレッティは天空の城を作りたくていましたが、新しい柱を買うお金がありませんでした。そこで下の階にある柱を抜いて、上の階に移していくことにしたのです。(ヴィラ・パレッティ)

この説明でゲーム内容の7割ぐらいは理解できる。アブストラクト系ではできないが、たいていのドイツゲームなら可能だろう。ストーリーリッチに仕立てたレビューとしては涼色桔梗さんのものが素晴らしい。『ボードゲーム天国』のレビューもそういった切り口だ。プレイヤーはゲーム中、何(職業、動物etc...)になるのかをしっかり説明することで、何をめざすのか(目的)、何ができるのか(手番の行動)が自然と理解できる。

もう1つ、ルールを「なぜ面白いのか」につなげる方法は、ルールが引き起こす事態を書くことだ。

自分が引きたい路線に対応する色のカードを出します。そのため、せっせとその色のカードを集めていきますが、路線の数は限られていて早い者勝ち。ほかの人に取られてしまったら、別のルートを探さなければなりません。(乗車券)

この説明はアブストラクト系でも、それ以外でも有効。簡潔なルールでシステマティックに作られたドイツ系ゲームでは、面白さの理解に不可欠とさえ言えるのではないだろうか。

逆に言えば、引き起こす事態まで記述していないルールは不要だということ。最初に挙げた6ニムトの例では、配る枚数、並べる枚数がこれに当たる。一般に何枚とか何点とかいう数字は、それが意味することを丁寧に書かない限り、いたずらに読者を混乱させてしまう。「牛マーク」などのゲームでしか通用しない専門用語も同じ。

システムに切り込んで作られたレビューとしては鷹村ナクトさんのものが秀逸。詳しいルールの中に、それがゲーム全体の中で何を意味するかがちりばめられていて、理解しやすい上に面白さも伝わってくる。

前者は読者の一般教養を、後者はゲーム経験をうまく使うと言い換えることもできよう。何も難しいことではないと思う。自分が面白いと思うポイント、伝えたいと思うことを前面に出して、それ以外のものを削ぎ落とすだけのことだ。

とはいえ私もまだまだ試行錯誤中。賢明なる読者のご意見を乞う。

シュピールボックスの例

ルールを最小限に記述することが前回の結論だったが、ドイツの雑誌ではどうなっているのかSpielbox誌のレビュー(評論)構成を調べてみた。

1.レビュータイトル
ゲーム名は小さく、その下に大文字でキャッチコピーを入れる。ゲームの内容が凝縮されていて、ゲーム名よりもイメージが湧く。
2.概要
ドイツゲームのルールブックにはたいてい最初に数行、概要説明がある。ストーリー、プレイヤーの役割、そして目的。それにほぼ同じ。盛り上げるためテンション高めのことも。
3.詳細な説明
コンポーネントの描写から始まり、手番にできること、終了条件、勝利条件。順序はルールブックで、枚数や点数など細かいことまで書いてあるが、その途中途中にそれによって引き起こされる悩ましい事態やちょっとした戦略がちりばめられている。また小見出しを入れて分かりやすくもしている。
4.評論
イラストの出来、コマの色、ルールの分かりやすさなどにコメントした上で、プレイ感や面白いポイントを述べる。特徴的なのは、同じ作者の他のゲームや、同じタイプのゲームに言及して比較する点。
5.データ
タイトル、メーカー、デザイナー、イラストレーター、人数、年令、時間、ルール記載言語、値段、そして複数の評者による10段階評価。
あとは写真豊富なのが特徴。ゲーム中の写真だけでなく、箱絵の切り抜きもでかでかと使っている。

2ページ使うがほとんどで、字数はかなり多い。しかし絵や写真も大きく(しかもオールカラー)、また簡単に知りたい人には数行の概要が冒頭にあるので煩瑣な感じはしない。ゲームメーカーの広告が四分の一ページ入ることもある。

もちろんこれは経験豊富なドイツ人フリークを対象にした雑誌の評論なので、経験の浅い人も読めるレビューに直接応用できないこともあるが、骨子は同じになるのではないだろうか。

数えてみたらSpielboxは1冊に18本のレビュー、26ページ。64ページある雑誌の3分の1以上を占める。ドイツ語を読まなくてもフルカラーで眺めていて楽しい。郵便局から5,000円ぐらいの海外送金で年間購入(6冊)可。

レビューと批評

「レビュー」と「批評」の概念を区別するのは大事である。地方紙を見れば今上映中の映画やおそらく書評集が決まって日曜版に載っているだろう。いろいろなウェブサイト(今あなたが読んでいるもののように)でも同じようにゲームのレビューがある。大部分、これら全ての背後にある目的は同じこと、すなわちこの映画は見るべきか、この本は読むべきか、このゲームは遊ぶべきかということである。つまりそれらはバイヤーズガイド―それは時間やお金を費やす価値があるか―なのである。このことはさらに、レビューされているアイテムをよく知らない人たちがターゲットであることを示唆する(もちろん、これは必ずそうとは限らない。映画などをもう見ていてもそういうレビューを読む人がたくさんいる)。

一方、批評はアイテムを作品として分析し、その真価を厳しく判断するものである。『ゴッドファーザー』は『グッドフェローズ』とどのように匹敵するか。『ユリシーズ』は現代の英文学で一番の偉業か。ピカソの『ゲルニカ』が与えた衝撃とは何か? そのような批評は読者のあなたがその作品を経験すべきかどうかに関わらない。実際、そのような批評はその作品にいくらか親しんでいない人を問題外にしがちである。そのような批評が多くの美術形式に用いられているのに対して、同じことはゲームについて言うことはできない。現在まで、私はゲームに付いてこの展望と意図から書いている人を見たことがない。これがいつの日か変わっていくと考えたい。


―G.Aleknevicus,『レビュー再考』(The Game Journal)

ボードゲームの発売数は増えているし、内容も洗練されてきているのに、新味に乏しいせいか本当に面白いとされるゲームはむしろ減少傾向にある。多くのゲームが「微妙」という烙印を押され、1度きりでお蔵入り。情報はウェブをかけめぐり、売り上げも伸びないから絶版も早い。絶版が早いのでメーカーは数打ちゃ当たるで種類ばかり出してくる。するとまた同工異曲のゲームばかりで「微妙」な評価がさらに増える……これは悪循環だろう。

ドイツのゲームデザイナー、カサソラ・メルクル氏はこれをデカダンス(頽廃期)と表現し、先進国ドイツでも同じことが起こっていることを示唆している。このままいけば、ボードゲーム市場は飽和状態のまましぼんでいきかねない。メーカーはこれを新規ユーザー開拓によって乗り切ろうと、シンプルなゲームと子どもゲームへのシフトや国外の重点化に力を入れているが、どうなることやら。

個人でウェブサイトを開いている人にとって、感動を生まないゲームはレビューを書く気が起きにくいだろう。国内ウェブサイトでレビュー数が2,3年前と比べて減っているのはそのためではないかと思われる。

レビューすらおぼつかないところに批評まで踏み込めるかは分からないが、私には批評を書くことがデカダンスを打開する鍵にすらなるのではないかと思われる。新作ゲームのお尻ばかり追い回して、「この要素は前に遊んだことがある」などと言って原初体験を忘れがちな今、ボードゲームの何たるかを見つめ直す時期ではないだろうか。ボードゲームの面白さに対するしっかりした理解があれば、どんなゲームでも初めてのときのように新鮮な気持ちで楽しめるような気がしている。

このことはフリークだけに効果のあることではない。新たに始めたばかりの人たちにとって批評は読んでもわからないかもしれない。しかし、ボードゲームは批評に値するものだという認識をもってもらうことは、彼らの興味を一層喚起するに違いない。ボードゲームのことをもっと知りたい、もっと遊びたいと。

カタン、ニムト、スコットランドヤード。遊び古したゲームでいい。面白さの源泉はどこにあるのか、自分の限界まで掘り下げた批評を書いてみるのも悪くない。もしかしたらその批評がもととなって、ボードゲームシーンのルネッサンスが起こるかもしれない。

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