ボードゲームレビュー:魔法の山(Zauberberg)
どっちに転がるかを読む

魔法使いの弟子たちが、妖火のビー玉を転がして魔女よりも先に谷に降りることを目指す協力ゲーム。ドイツ年間キッズゲーム大賞2022受賞作。対象年齢は5歳以上だが、難易度を上げると大人が本気でやってもまずクリアできない(通常ルールでも決してカンタンではない)。
魔法使いの弟子を一番上の段に並べ、魔女たちを規定の場所に置いてスタート。手番には袋からビー玉を引き、一番上に5ヶ所のいずれかから転がす。ぶつかったコマはビー玉と同じ色の一番近いマスへ。コマを取り除くとビー玉はさらに転がり、次にぶつかったコマも同様に同じ色の一番近いマスへ。一番下まで行ったら次の人の手番で、またビー玉を引いて転がす。ビー玉が5色全部出たら回収してまた1個ずつ引いて転がし、こうして魔法使いも魔女も谷に向かってだんだん降りていく。
ビー玉がそれぞれの分岐でどちらに転がるかは読み切ることはできない。魔法使いを素早く動かして再び同じビー玉に当てるという戦法はあるが、魔女を避けて転がすのは至難の業。どれにも当たらなくて下まで落ちると、魔女を1人進めなければならないので、魔女がゴールに近づいたからといって、安全策を取ることができない。
魔女が3人ゴールする前に魔法使いが4人ゴールすれば勝利。魔女が先に3人ゴールしてしまったら負けとなる。難易度は調整でき、最高難度(レベル5)は「魔女が1人でもゴールする前に魔法使い6人全員がゴールすること」で、ほぼ無理ゲーである。
大人気ない研究の結果、最初にビー玉を入れる方向と、コマの抜き方で少しだけ行き先をコントロールできることがわかっているが、それでも何回もやってレベル3が関の山。子どもだけで遊ぶと、意外とあっさりクリアしたりして、魔法がかかっているのかと思う。ビー玉の行方に一喜一憂し、大人気なく盛り上がった。
Zauberberg
ゲームデザイン:J.P.シュリーマン&B.ヴェーバー
イラスト:A.ノラカラ
1~4人用/5歳以上/15分
ボードゲームレビュー:ダメリスト(Damelist)
疑心暗鬼の金メダル

最近あったダメな出来事が5つの中から、GMが主観で一番ダメだと思うものを当てる正体隠匿ゲーム。ゲームマーケット2025春に発表された。フィギュアスケートのマンガと関係あるのかわからないが、冬季オリンピックを見ていて何度も思い出したのでレビューする。
GMは5つの中から、一番ダメだと思うもの、2番目にダメだと思うものを選び、一般人と混ぜて全員に役職カードを配る。一番ダメだと思うもの=正解が配られた人は「預言者」となり、自分が預言者だと悟られないように正解に誘導する。一方、2番目にダメだと思うもの=不正解が配られた人は「失礼クリエイター」となり、自分が失礼クリエイターだと悟られないように不正解に誘導する。
話し合って投票した結果、正解だった場合は失礼クリエイターに(正解を誘導したと思われる)預言者を当てられれば一般人の負け。不正解だった場合は全員で(不正解に誘導したと思われる)失礼クリエイターを当てれば一般人の勝ちとなる。正解にせよ不正解にせよ、あからさまな誘導は危険だ。
GMの選択はあくまで主観。常識的にはだいたいこれが一番ダメだろうというものがあるため、目の付け所が違って意外な答えになると預言者が(時には失礼クリエイターも)頑張らなくてはならない。「GMの性格からすればこっちのほうがダメなんじゃないか」とか、一般人もカモフラージュのため積極的に発言することが求められる。
ダメリスト
北条投了/芸無工房(2025年)
4~8人用/30分
販売:iOGM/ディスカバリーゲームズ

