2010年1月アーカイブ

ルールもレビューくらい一般的な言葉で

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マックス・ウェーバーの『プロスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の新訳が出た。出版社である日経BP社の編集委員は「学者の翻訳は学問的な正確さを期すが、日本語としてはいかがか。今日の翻訳技術は格段に進歩しています。」新訳には専門領域にも詳しく、複数言語に通じ、なによりも日本語として伝わる翻訳ができる在野の実力者を選んだという(朝日新聞1/31朝刊読書欄)。哲学文献の翻訳でも、ドイツ語ルールの翻訳でも思い当たる節がたくさんある。

欲を言えば単語の一対一対応にこだわらずこなれた訳をめざしたいが、分かりやすい訳語の選択も重要な要素。学者は正確さを期すあまり、わざと一般的でない言葉を使ったり、ときには造語までしたくなる。そのため一般の人が読むと、てにをは以外全然分からないなどということも。学術論文ならそれでよいが、一般の目に触れる本ではそうはいかない。

ゆうもあのレビューでは「プレイヤー」という言葉が一般には分かりづらい専門用語として使わないことになっている。ほかにも使わないことになっている言葉として「ターン」「フェイズ」「ラウンド」「プレイ」「ドロー」「ディーラー」「デッキ」「トリック」などがある。多くの人に読んでもらうため、よい方針だと思う。

私は日本語ルール制作でも同じことを心がけていて、ラウンドとフェイズは適切な訳語が思い浮かばないのでそのまま使っているが、プレイヤー→人、ターン→手番(ワレスのゲームではラウンド)、プレイ→出す、ドロー→引くなどと日本語にしている。「シャッフル」はハサミをもってくる人がいるといけないので「混ぜる」。

しかし、レビューではあまり問題にならないが、厳密さが問われるルールでは困ることもある。プレイヤーが、ゲーム中に何か人間を複数担当している場合がそうだ(例えば『アグリコラ』)。その人間コマなのか、その人間コマを担当しているプレイヤーなのかはっきりさせなければならない。

そのためレビューでは「一番お金を儲けた人が勝ちです」が分かりやすくて望ましいが、ルールでは「一番お金を儲けたプレイヤーが勝ちです」と書かなければいけないことも。そう見ていくとプレイヤーと人の区別が必要になり、全てプレイヤーで統一することになる。

また複数の人間を担当しないゲームでも、表現上「各プレイヤーは」を「各人は」というのもしっくりこないので、「プレイヤー」はなくしづらい。

アマゾンの『ニムト』のレビューに「何回か読んでいたけど、やはりルールが理解できず遊ばずやめてしまった。説明不足すぎる。もう少しわかるように書けと言いたくなった。」というのがある。実際『ニムト』は説明しにくいところがあるが、愛好者には当たり前に思える言葉が、一般には通じないことを十分に念頭に置いておきたい。

ドイツメーカーの改編相次ぐ

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ドイツのボードゲームサイト、シュピールボックス・オンラインによると、ツォッホ出版がジンバ・トイズグループに買収され、同社のノリス傘下に入った。また、アミーゴ社とエッガート社が業務提携し、共同販売していくことになった。

ツォッホ出版はミュンヘンのメーカーで『ヴィラ・パレッティ』『ナイアガラ』など豪華コンポーネントで知られる。年間売り上げは300万ユーロ(約4億円)で、買収したジンバ・トイズは5億ユーロ(約650億円)だという。ジンバ・トイズにはノリスとゴルトジーバーのレーベルを保有しているが、ここ数年ヒット作に恵まれておらず、ツォッホ出版の企画力に期待しているようだ。ツォッホ出版のオフィスはミュンヘンのまま変わらない。

エッガート社は大人向けの重量級ゲームを手がけており、これまで販売はフッフ・フレンズ社で行っていた。アミーゴとの提携により、アミーゴの販売網を利用できるだけでなく、エッガート社の開発にアミーゴ社のノウハウを取り入れ、ライト路線も視野に入れる。

ドイツの中堅メーカーでは、ハンス・イム・グリュック出版・ドライマギア社・アドルング社がシュミット社から、そのほかの小メーカーはハイデルベルガー社から販売している。そのほか海外のメーカーのドイツ語版を手がけるフッフ・フレンズ社があり、企業連合や業務提携で効率化を進めている。

ドイツゲーム市場は子供ゲームが活発で、ドイツ・ボードゲーム専門委員会によると2009年の売上は前年比30%増となっている。上記の買収や業務提携は、各社の子供ゲームへのてこ入れの一端と見られる。

spielbox-online:Spiele und Puzzles bringen 400 Mio Euro Umsatz
spielbox-online:Simba übernimmt Zoch
spielbox-online:AMIGO beteiligt sich an eggertspiele

ピラミッドの秘密(Das Geheimnis der Pyramide)

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コブラの頭か足か

ピラミッドを発掘してお宝を集めるボードゲーム。危険を恐れない度胸と、ちょっとした推理力が試される。1990年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。2000年にG.バースがラベンスバーガーから出した『ピラミッドの秘密』はピラミッドが複数形だが、こちらは単数形のほう。

4×4マスのピラミッドマスに、はじめタイルをセットする。タイルは6層になっていて、最下層の16枚をセットしたら、次の16枚をセットする。タイルの配置を覚えられないように、一番上までセットしたらボードを何回か回転。そしてゲームスタート。

手番には、好きなだけタイルをめくることができる(吸盤で上のタイルを除去する)。何枚目でも途中でやめることができ、その時点までにめくった宝の分だけ、コインをもらう。ただし蚊やサソリなどのマイナスタイルをめくってしまうとバーストで、それまでにめくった宝を失い、マイナス分だけコインを払う。

ゲーム中に2回だけ、タイルをめくる前にスカラベタイルを出すことができる。するとこの手番の収入は2倍。でもマイナスも2倍なので、1枚めくるたびに緊張する。また、ゲーム中に1回だけ、自分の色のタイルで1マスふたをして、予約することもできる。次に書くように、絶対宝があると分かる場所もあるので、ほかの人に横取りされないように使う。

タイルはランダムに敷かれているが、コブラとオベリスクは絵がつながっている。コブラは尻尾に宝があるが、頭をめくるとバースト。オベリスクは台座にサソリがいることがある。コブラの腹をめくったとき、どっちが宝かは五分五分で、どちらかをめくるには度胸がいる。

最下層は宝がたくさん埋まっているが、1枚だけものすごい形相でにらんでいるファラオタイルがあって、これをめくると−10点になってしまう。これをめくったとき、スカラベでダブルチャンスにしていたtomokさんはあっという間に破産(支払うコインがなくなると、ゲームから脱落する)。まだ1枚目だったのに。

神尾さんがスカラベで大稼ぎして1位。コブラやオベリスクで推理できるが、度胸試しのバーストゲームなので、勢いをつけてガンガンめくるのが楽しい。

Das Geheimnis der Pyramide
S.ローナー、C.ウォルフ作/ジャンボ(1990年)
2〜6人用/8歳以上/30分

キングダム(Kingdom)

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弱くても諦めないで

ファンタジー世界を回りながら武器や防具を揃え、魔王を退治する冒険カードゲーム。1月20日に発売された『ゲームリンク』第2号の付録である。前号の付録となった川崎晋氏の『マーチャント・ギルド』と同様、単体で販売されていてもおかしくない完成度の高さである。

今回のデザイナーは『ゲームリンク』の編集長でもある池田康隆氏。『シャドウハンターズ』(2005)などで知られるが、このゲームも、バラエティに富んだキャラクターの特殊能力が楽しめるようになっている。2007年のゲームマーケットに出展された試作品『ヒーローズ・クエスト』が元になっているようなので、3年近く温めておいた作品ということになる。

はじめに「主人公カード」を1枚ずつもち、キャラクターの特殊能力が記されている。今回私が引いたのは「亡国のプリンセス」。勝利条件が緩い分、戦闘ではまず勝てない設定になっている。弱いだけでなく、神尾さんの「妖艶な踊り子」で、他の人の街に止まるたび、お金を横取りできるという能力のために貧乏だった。主人公カードは12枚入っており、組み合わせによって展開がだいぶ変わる。

ゲームは環状になったルートを回り、街で買い物をしたり、森や湖でモンスターと戦ったり、イベントを乗り越えたりして、お金を貯め、戦闘力を上げて魔王を倒すというもの。移動や戦闘は8面ダイス2個を振り(または袋からチップ2枚を引き)、好きなほうの数を使う。かつて翔企画やホビージャパンなどからこの手のカードゲームがいろいろ出ており、「懐かしいね」という声も聞かれた。

でもあれから20年、ゲームは確実に進化している。キャラクターの特殊能力だけでなく、勝利条件が3つあることで、展開に多様性が生まれ、誰も脱落しないで楽しめるようになっている。勝利条件は、魔王を倒す、紋章を集める、お金を集めるの3つで、それぞれの特殊能力に応じた戦い方ができる。

私の「亡国のプリンセス」は弱くて貧乏だったが、冒険中に紋章を1枚拾い、さらにイベントでほかの人の手札を奪えるというのが出て、2枚目もゲット。強い武器で魔王を確実に倒せるくらいにまでなったくさのまさん、お金をどんどん集める神尾さんを尻目に、一気に勝利を掴んだ。

スキルという要素もあり、イベントなどで効果を発揮することもある。くさのまさんの「慈愛のシスター」が博打や残虐など、もとのキャラクターとはかけ離れたスキルを身につけていて笑った。

勝敗もさることながら、キャラクターも楽しめるのが日本のゲームの特徴だろう。何人かのイラストレーターによるイラストも見事な『キングダム』は、日本ゲームの伝統を踏襲しながらも、強弱のバランスや展開の多様性も併せ持ったオリジナル作品である。

Kingdom
池田康隆/シュート・ザ・ムーン(2010年)
2〜5人用/10歳以上/45分

『サムライ・カードゲーム』日本語版

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ホビージャパンは1月26日、日本の中世をテーマにしたカードゲーム『サムライ・カードゲーム』の日本語版を発売した。2〜4人用、12歳以上、60分、3,150円。

『サムライ・カードゲーム』は、日本にも根強いファンのいるR.クニツィアがデザインしたゲーム。1998年にドイツで発売され、ドイツゲーム賞4位などを獲得した陣取りゲーム『サムライ』に基づいている。アメリカのリオグランデ社による英語版が昨年発売され、ドイツ語版はまだ発売されていない。

ゲームは場に配置された村カードへの自分の影響力を競って、兜や田畑や仏像を獲得していく。農民や僧侶や貴族たちは、サムライにとって重要な力の源となり、名誉と尊敬に値する。プレイヤーはこれらの階級の1つから支援を受けながらも、他の2つの階級とも強力な協力関係を結ばなければならない。勝利するためには、プレイヤーがサムライの伝統に従っていくことが要求される。

カードやマーカーは言語依存がないが、箱とルールが日本語化されており、変わった和風テイストが楽しめる。

このゲームは昨年秋にボードゲーム輸入卸のニューゲームズオーダー(東京・立川)がリオグランデ版に日本語ルールを添付して販売していたが、別ルートのクニツィアゲームズから日本語版制作を決定したホビージャパンとバッティングし、これを機に手分けの協議が行われた経緯がある。英語版はすでに国内販売されており、遊んだ人たちのレポートを読むこともできる。

ホビージャパン:サムライ・カードゲーム
B2F Games:サムライカードをきっかけに。
ふうかのボードゲーム日記:サムライ・カードゲーム
遊星からのフリーキック:サムライ・カードゲーム

スペシャルギフトでオリジナル人生ゲーム

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日本テレビで明日放送される深夜番組『スペシャルギフト』に、人生ゲームが登場する。同番組でアナログゲームが取り上げられるのは、11月12日に放送された『ごきぶりポーカー』などのカードゲームに続いて2回目。

今回のゲストは河本準一氏(次長課長)。放映時間は24:38(金曜0:38)から30分間。要チェック。

スペシャルギフト・ホームページ
TGW:日テレ「スペシャルギフト」にカードゲーム

Urventでボードゲーム初め、週末

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今度の土曜日(1月30日)、東京・千駄ヶ谷のカフェバー「ジパング」にて世界のボードゲーム倶楽部「Urvent(アーヴェント)」が開かれる。16:00〜21:00(来場随時)、会費2500円(500円分のドリンク2枚付き)、初めての方は500円割引。参加申込は下記のサイトを参照のこと。

Urventは年に数回行われている大人向けのイベント。「日本にもっと大人のボードゲーム文化を!」を目的に、大人の知的好奇心をくすぐるコミュニケーションツールとしてボードゲームを楽しむ。昨年は2回開かれ、今年は初めてとなる。

オフィス新大陸のスタッフがコーディネートしており、珍しいゲームも遊べる。エッセン国際ゲーム祭に参加してきたスタッフのカゲゾウ氏が紹介する最新作もたくさん待っている模様だ。

Urvent:2010.01.30(土) みんなでボードゲーム初め!

すごろくやのツイッター割引

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高円寺のボードゲームショップ、すごろくやは1月25日(月)から2月7日(日)まで、ツイッターのフォロワーの数だけ割引する「買い物なう」キャンペーンを行っている。

ツイッターに入っていれば誰でも参加可能。すごろくやの店頭で「高円寺の @sugorokuya でtwitter割引の買い物なう」とつぶやき、その携帯電話や携帯端末を提示すると、フォロワーの数だけ割り引かれる。

早速突撃してきたフォロワー25万人の百式氏によると(割引上限はない模様だが、良識的にカードゲーム1500円分を割り引いてもらって、それとは別にもう1つ買い物したとのこと)、このキャンペーンはボードゲーム好きでない人にも来店してもらうことが狙いで、そのためにゲーム屋らしい企画を考えたと丸田店長。

実際、この効果ですでに多数来店しており、ボードゲーム好きでない人へも波及しているようだ。ツイッターで検索すると、たくさんの人が注目している様子が分かる。

ただし実験的な内容なので、想定外の問題があった場合にはキャンペーンをその場で中止することもあるとのこと。良識的な参加を望みたい。

1/28追記:昨日の追加情報によると、個々の限度額や個数は定めないが「期間中でも、当店が想定している割引用の予算限度額を超えしだい終了します」とのこと。いろんな方が興味をもって来店できるよう、協力が要請されている。

高円寺0分:ツイッター対応と「買い物なう」キャンペーン
すごろくや on Twitter
IDEA*IDEA:Twitterのフォロアー数に応じて割引してくれるボードーゲームのお店、『すごろくや』に突撃してきた!
akiyan.com:Twitterのフォロワー数ぶん割引というボードゲーム屋で本当に割り引いてもらった
日本漫画新聞:画期的すぎる!? ボードゲーム専門店「すごろくや」のTwitterのフォロワーだけ値引きするキャンペーン
ギズモード・ジャパン:Twitterのフォロワー数だけ値段を割り引くボードゲーム屋「すごろくや」に行ってきました
適宜覚書はてな異本:TwitterでFollower数と同じ金額の割引キャンペーン「買い物なう」を絶賛開催中のボードゲーム店「すごろくや」さんでお買い物しましたよ
GameSpot Japan:声優・小菅真美さんの「夢のあいまに」:第27回 twitterフォロワーの数だけ割引--ボードゲームショップ「すごろくや」に行ってきました
SHAK@IJIN:すごろくやさんでボードゲームを買って来ました!
ITmedia News:「フォロワー数×1円割引」――太っ腹な“Twitter割り”はなぜ可能だったのか

電子だるまさんゲーム(Electric Dharmasan Game)

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シビアなだるまセンサー

機械が「だるまさんころんだ」という間に、だるまを積み上げるアクションゲーム。だるまには電子の目(赤外線センサー)がついていて、「だるまさんころんだ」と言っている間だけセンサーが解除される。その間にすばやく積み上げなければならない。集中力が要求される。

スイッチを押してだるまさんが「対決じゃ」と言ったらスタート。少し間をおいて「だるまさんがころんだ」というので、その間にすかさず手を入れて中央にだるまを置く。セーフなら、またちょっと間をおいて「だるまさんがころんだ」というので次の人がだるまを重ねる。これを繰り返して手持ちのだるまを最初になくした人の勝ち。

「だるまさんがころんだ」という前に手を入れたり、手を抜くのが遅かったりすると「だぁ〜めだっぺ」と言われてしまう。また積んであるだるまを崩してもいけない。失敗したら引き取り。

「だるまさんがころんだ」が始まるタイミングはランダムな上、「だるまさんがころんだ」を読む早さも早くなったり遅くなったり、途中からいきなり早くなったりと芸が細かい。さらに2段階調節機能があり、レベル2では1.2倍の速さになるという。レベル1からもう子どもには無理な速さなのに、レベル2になったらもうプロフェッショナル。

ネットで検索したが、このゲームの情報は得られなかった。何しろ定価6800円(私は近所のおもちゃ屋で1000円で購入)。いくらマイコン搭載、センサー使用とはいえ、この値段ではほとんど売れなかったのではないか。まだどこかのおもちゃ屋さんや倉庫に眠っているかもしれない。

電子だるまさんゲーム
飯島潤子/ピープル(1990年頃?)
1〜4人用/5歳以上/3分

ドイツ・メンサ賞に『頭脳絶好調』

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IQテストで上位2%の成績を出した人が入れる国際団体「メンサ」のドイツ支部は、今年初めて、ボードゲームの賞を発表した。世界中で11万人いる会員のうち8500人を占めるドイツの会員が投票で選んだボードゲームは、『頭脳絶好調(Einfach Genial)』だった。

対象となったのは2004年から2008年の間にドイツで発売されたボードゲームで、運だけのゲーム、知識だけを問うゲーム、キッズゲームは除く。2009年の4月から7月にかけてノミネート投票が行われ、上位だったゲームについて8月から10月に決選投票が行われた。

ノミネートされたのは『アグリコラ』『ケイラス』『ドミニオン』『頭脳絶好調』『フィレンツェの匠』『ハイブ』『パンデミック』『ディアヴォロの橋』『大聖堂』『ストーンエイジ』『ウボンゴ』『ザヴァンドールの王笏』の12タイトル。決選投票では『頭脳絶好調』13%、『ドミニオン』11.7%、『ウボンゴ』11.1%、『ストーンエイジ』9.5%、『大聖堂』9.2%のポイント獲得となった。

授賞式は1月30日にヘッセンで行われ、その前々日には第2回『頭脳絶好調』ドイツ選手権の決勝も同会場で開かれる。

『頭脳絶好調』は2004年に発売されたR.クニツィアによるタイル配置ゲーム。ドイツ年間ゲーム大賞ノミネート、オーストリアゲーム大賞、ドイツゲーム賞5位、スイスゲーム賞フリーク部門1位、日本ボードゲーム大賞(入門者部門)1位、などの評価を収めている。

Wikipedia:メンサ
Mensa Spielepreis公式ページ
Einfach Genial ドイツ選手権公式ページ

『アールエコ』アミーゴから

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ドイツの大手メーカー、アミーゴ社は今月7日、日本人ゲームデザイナー川崎晋氏のカードゲーム『アールエコ』のドイツ語版"R-Öko"を発売した。3〜5人用、8歳以上、6.99ユーロ。

『アールエコ』はゴミのリサイクルをテーマにしたゲーム。分別せずに捨てられたゴミを、業者となって分別回収する。たくさん回収して利益を上げたいが、多すぎると不法投棄しなければならなくなり、失点になってしまう。

このゲームは、日本人ゲームデザイナーの海外進出の先駆けとなった作品である。2004年のゲームマーケットでカワサキファクトリーから同人ゲームとして発売され、2006年にヤポンブランドが初めてエッセン国際ゲーム祭に出展して世界デビューを飾った。これを知ったアメリカのズィーマンゲームズが2007年に英語版を発売。そして今回、世界のボードゲームシーンの中心であるドイツ市場での発売となった。

デザインはその都度変更されており、カワサキファクトリー版、ヤポンブランド版、ズィーマンゲームズ版、アミーゴ版の4種類が存在する。今回発売されたアミーゴ版のイラストは、『アグリコラ』や『ルアーブル』を手がけたK.フランツ氏が担当している。

Amigo-Spiele:R-Öko
Amazon.de:R-Öko

GameLink 2号発売

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シュート・ザ・ムーン(代表:池田康隆氏)は20日、ボードゲーム専門誌『GameLink(ゲームリンク)』2号を発売した。読み応えたっぷりのA4版82ページにフルカラーの豪華付録ゲームがついて3,780円。取り扱いはボードゲーム専門店など。

『GameLink』は年4回刊行される定期刊行誌で、昨年10月の創刊号に続く第2号。特集はカードゲームで、『ドミニオン』基本セット、陰謀、海辺の全カード解説(6ページ)、『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』と『たんとくおーれ』のゲーム紹介(3ページ)、さらに付録ゲームも池田康隆氏の『キングダム』となっている。

ほかに『ルアーブル』と『チケットトゥライド』の攻略記事、草場純氏による伝統ゲーム紹介、富本尚志(TTB)氏によるインストのコツ、緑一色氏とそらあすか氏のリプレイコミックなど連載も好調。新連載としてみにゅちゅあゲーム紹介の「四本足の戦場で」、ボードゲームの背景を探検する「戦鎚傭兵団の手柄話」、あまり日の目を見ていないゲームを紹介する「植木屋は眠らない」が始まった。

注目したいのは岡山のゲームショップ・ボードウォークが提供する「新作ボードゲーム情報」と編集部ほかレビュアーによる「ゲームレビュー」。紹介されている30タイトルはメビウス系・バネスト系・ホビージャパン系がほどよくミックスされており、ネット情報だけでは埋もれがちだったゲームをもう一度見直すことができる。

付録のゲームについては後日レポートしたい。

GameLink公式サイト:第2号1月20日発売

アグリコラ拡張セット『泥沼からの出発』発売

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ホビージャパンは18日、中世の農業経営ゲーム『アグリコラ』の拡張セット『泥沼からの出発』を発売した。昨年の秋に限定先行販売されていた待望の新作が一般入手できる。1〜5人用、30〜150分、5,040円。

『アグリコラ』は2008年ドイツゲーム賞、国際ゲーマーズ賞など、世界中のゲーム愛好者から絶大な人気を得たドイツのボードゲーム。今回の拡張を加えることで、各プレイヤーの土地は森林と泥炭地という、農地とは言えない厳しい条件からスタートすることになる。でも、この土地を開墾できる新しい特別アクションがあり、「木を切り倒す」 では木材が手に入り、「焼畑」では森林を畑にできる。「泥炭を掘る」を選べば、燃料が手に入り、収穫時にこれで住居の暖房をしなければならない。暖房コストは改築をすることによって下げられるので、改築を早い段階で行うほうが得になる。

また、新しい家畜として馬が登場。馬は1頭につき1勝利点になるので、ぜひ繁殖させよう。追加される進歩カードには、森林・泥炭地・馬によって利益を得られる。ゲーム進行のバリエーションも増えて、『アグリコラ』をもっと楽しめるようになるだろう。

ホビージャパンのオンラインサイトで購入すると、初回特典としてアグリコラ特製ミニ巾着袋がつく。

TGW:アグリコラ―泥沼からの出発(詳しいゲーム説明)
TGW:アグリコラ―泥沼からの出発(プレイレポート)

これ何だ?(Wat'n dat?)

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意思の疎通ができない出題者

棒やコマを並べて、何を作っているか当ててもらうゲーム。1996年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品で、現在はフランスのカクテルゲームズから『キプロコ』というタイトルで発売されている。日本語ルールとお題はこちらで公開中。『それ何やねん?(Was'n das?)』とはタイトルが似ているが違うゲームである。

お題は「犬」「ネズミ」「自動車」など割とシンプルなものから、「ジェットコースター」「スケート靴」「サーフボード」などちょっと迷うものまでさまざま。でもそれより大変なのは、出題者はペアになってコマを置くというところだ。

予め番号札を配り、毎回ペアの組み合わせが変わるようになっている。残りの人はみんな解答者。ペアの出題者は、同じ数の棒とガラスのコマを持ち、お題をこっそり見てゲームスタート。砂時計が落ちるまで、当ててもらえれば得点になる。解答者は思いついた答えをどんどん言って、当たれば得点。

出題者は、棒かガラスのコマを交互に1つずつ、ボードに並べてお題を表現する。1つずつなので、お互いのイメージが似通っていないと、全くわけのわからないものができあがってしまう。相談やジェスチャーは禁止。相手の意図を読んで、共同で制作できるかどうか。

難しいお題が多かったことも合ってなかなか当ててもらえない。写真はゴールの立体感を出すことで正解を導いた「サッカー場」。一番の傑作は、かゆかゆさんとtomokさんの「掛時計」で、途中からデジタル時計(棒を使って11時11分とか)になったり、なのに振り子がついていたりで意味不明。焦る出題者にも、終わってからの正解にも受けた。

Wat'n dat?
V.チャーヴズ、C.ウェーバー/ASS(1996年)
3〜8人用/10歳以上/50分

ゲームマーケット2010、出展者受付始まる

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ゲームマーケット準備会はホームページにて、出展者受付を開始した。申し込み〆切は2月19日(金)。

ゲームマーケットは国内外のボードゲーム愛好者1500人が集う国内最大のボードゲームイベント。メーカー、ショップ、同人ゲーム作家、愛好家など100以上の団体が出展し、ゲームから書籍、関連グッズまで思い思いの品を展示販売している。今年は5月30日(最終日曜日)、浅草の東京都立産業貿易センター(台東館)にて。

出展料は大型25,000円(1卓+体験卓)、中型10,000円(半卓+体験卓)、小型(半卓)3,500円の3種類。このほかにフリーバザール(床、後日発表)がある。申込はまずホームページにある参加申込フォームを記入・送信し、出展が決まってから出展料を支払う。昨年までと異なり、出展料は後払いなのでご注意を。詳細は下記のホームページを参照のこと。

ゲームマーケットは今年で11年目。昨年まで主宰だった草場純氏から、今年はアークライトグランペール(代表;山上新介氏)による新体制で臨む。

ゲームマーケット2010:ご出展のみなさまへ

バスストップ(Busstop)

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通勤バスに宇宙人が乗り込んで

上手にカードを出して、たくさんのお客さんを自分のバスに乗せるカードゲーム。『トラッカーズ』に続く藤原快氏の第2弾である。大型自動車のデザイン会社であるアトラデザインは昨年に解散しており、代わってボードゲームデザインのピグフォンで制作しカードゲーム印刷の萬印堂が販売している。

手札から一斉にカードを出して、数字の大きい順に並べる。順番によって、場に出ているカードと、皆が出したカードをもらえるが、たくさんもらえるのは、一番大きい数字を出した人ではなく、真ん中に入った人というところポイント。場に出ているカードと、皆が集めているカードを見て、どのあたりの数字を出せばよいかを考えよう。高得点のカードは特によく考えて狙いたい。

手に入れたカードは、自分のバスに乗せる。バスには定員があり、いっぱいになるとバス停に到着して得点になる。また、1台のバスには同じ種類の乗客しか乗せられない。サラリーマンだらけの通勤バスにするか、お年寄りだらけの福祉バスにするかは取ったカード次第。ただし、ときどき紛れ込んでくる宇宙人を入れると、違う種類の乗客も乗せられるようになる。バスの車内はきっとパニックにちがいない。

バス停で降りた乗客はサラリーマンであれお年寄りであれ1点。効率よく乗客を乗せたので私がトップかなと思ったら、高得点のカードをほぼ独占していたぽちょむきんすたーさんが1位。精巧なバス車体とほのぼのした乗客のイラストが妙にマッチしていて面白い。

Busstop
ピグフォン/萬印堂(2009年)
3〜6人用/15〜20分/8歳以上

ワード・ウィツ(Word-Whiz)

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できるだけ長い単語で母音稼ぎ

カードで指示された3つの子音で単語を作るワードゲーム。1996年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。

各プレイヤーは母音(A,I,U,E,O)のコマが乗ったボードをもつ。目標はこれらのコマを一番奥まで進めること。場には3枚の子音カードがあり、山札から1枚めくって1つだけ変える。この3つの子音を含む単語を考えて、思いついたら中央の「マイクロフォン」(赤い棒)をいち早く取る。正しい単語がいえたら、その単語に含まれる母音の分だけ、コマを進める。ルールはこれだけ。

例えば写真ではB,S,Vの子音が出ているが、volleyballsという答えが出た。Oを1マス、Eを1マス、Aを1マス進められる。単数形、複数形、過去形、現在進行形などのかたちは問わないが、辞書に載っていないもの、2単語以上のものはNG。

できるだけ長い単語を出せば、母音も多く含まれるからたくさん進める。でも、最終的な目標は全部の母音をゴールさせることなので、あまり進んでいない母音を意識して使わなければならない。英語だとUが難しい。

妻とサシで1戦。F,Q,Cという子音に対して妻がfrequency(頻度)でスタートしたときは、勝てないかなと思ったが、S,M,Dでseemed(見えた)、T,H,Kでthank(感謝する)などの短い単語を出して勝利。怪しいときは辞書を引いたが、ブラウザーがbrowserという綴りだとは知らなかった。

このゲームは、ワードゲームには珍しく日本語でも遊ぶことができる。VやQやCなどのローマ字表記で使わない子音を予め取り除けばよい。3文字では簡単すぎるなら、4文字にしてもよいだろう。

Word-Whiz
H.ビュッケン/egシュピーレ(1996年)
2〜4人用/10歳以上/30分

パーフェクトアリバイ(Das perfekte Alibi )

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ジャングルに行った目的は散歩です

ブラフパーティ』と同じフランス人のデザイナーが作った多人数ゲーム。20人までプレイ可能ということになっているが、このゲームの主人公は共犯者2人と、裁判長1人で、あとは全員裁判員である。

まずカードには犯行現場の場所が書いてあり、まず1枚引いて実際の犯行現場を決める。しかし実際どこであったかはゲームに関係がない、単なる雰囲気付けに過ぎない。次にもう1枚引いた場所で、共犯者はアリバイ工作をする。

2人は別室に移り、3分間でその場所に関するアリバイ工作をする。「歯医者」だったら、それがどこにあって、何階建てで、行った時間はいつで、どれくらい混んでいて、先生や受付の性別は何でといったことについて口裏を合わせておく。

時間になったら1人目が呼ばれる。もう1人は尋問が聞こえないように別室で待機。そして裁判員から8〜10問くらいの質問を受ける。裁判長は、その場所に関係のない質問や、片方しか知りえない質問をしないようにチェックする。口裏を合わせていないことを聞かれたときに、どう答えるかが見所だ。

続いて2人目が呼ばれ、1人目と同じ尋問を受ける。1人目は同席して、アイコンタクトなどせずに黙って聞いていなければならない。でもその表情がおかしい。ポーカーフェイスをどこまで貫き通せるか。

この尋問の結果を聞いて、裁判長が有罪か無罪かを言い渡す。有罪なら裁判員チームの勝ち、無罪なら共犯者の勝ち。

1回目のアリバイは歯医者。くさのまさんもtomokさんも動画で撮りたいような演技派だったが、混み具合と診察室の広さについて食い違いがあったため有罪。2回目はなんとジャングル。carlさんと私は綿密に打ち合わせをしていったが、ジャングルがあった国名で(口裏合わせでは「南米」としか決めていなかった)、carlさんが「ブラジル」と答えていたにもかかわらず、私が「ブラジル」を言いかけて撤回したのが怪しまれてやはり有罪。

共犯者が、口裏を合わせた通りになるかどうかのスリルを味わえるだけでなく、裁判員にもアリバイを崩すような鋭い質問力が求められ、とても盛り上がった。

Das perfekte Alibi
C.ルメイ、P.ルーセル/ハイデルベルガー(2008年)
5〜20人用/10歳以上/15分

メビウス売れ筋情報2009

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水道橋のボードゲーム専門店メビウスゲームズは、毎年恒例となっている過去1年の売れ筋リストを公開した。4年間首位の座を守っていた『ニムト』が、ついに『ごきぶりポーカー』に明け渡している。

『ごきぶりポーカー』は自分が受け取った動物のカードをウソがばれないように相手に渡すブラフゲーム。昨年のテレビの深夜番組で取り上げられた後(日テレ「スペシャルギフト」にカードゲーム)、扱っているショップに注文が殺到した。ただ『ニムト』も相変わらず好調で、3位以下を2倍以上引き離しているという。

3位の『お邪魔者』は発売7年目になるロングセラー。昨年5月に日本語パッケージ版が発売されて勢いをつけた(『お邪魔者』日本語版)。4位は絶版になってすぐ再版がかかった『はげたかの餌食』、5位は同じく昨年9月に日本語パッケージ版が発売された『カルカソンヌ』(『カルカソンヌ』日本語箱に)。6位には昨年暮にアメリカのファンタジーフライト版をもとに日本語版が作られた『あやつり人形』が入っているが、5位と6位には販売数量に2倍近い差があるという。

メビウスゲームズがオリジナルで発売したばかりの『ワードバスケット』は8位。2009年度に発売された新作では『もっとホイップを!』が最高の9位。一昨年来、圧倒的な人気を集めている『ドミニオン』は、日本語版が他社から発売されているためか、リストに入っていないようだ。

かつてメビウスゲームズの三大売れ筋ゲームといえば『ニムト』『カルカソンヌ』『あやり人形』だったが、日本語パッケージ化の影響もあって、『ごきぶりポーカー』『ニムト』『お邪魔者』がこれからも勢いを保つことになりそうだ。

メビウスゲームズ:販売数量ベスト20
TGW:メビウス7年間の販売数による人気ゲームの分析

あーぎ!てくと(Aargh!Tect)

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腰を振りながらングング!

言葉を使わず、特定のサインだけで指定された建築物を作らせるアクションゲーム。大きなこん棒が入っていて、エッセン国際ゲーム祭ではひときわ注目を集めていた。

2チームのチーム戦で早さを競う。親がカードを引いて建築物のパターンを確認したらスタート。6種類のジェスチャーと6種類の命令は一覧になっていて、これを見ながら指示を出し受けする。

6種類のジェスチャーは積み木と板に対応しており、首を振れば黄色の棒、腰を振れば緑の棒というように指定する。6種類の命令は「ングング!」(取れ)や「カルング!」(回転しろ)などで、ジェスチャーと命令を組み合わせてカードのパターンを作らせていく。

親の意図するものと違った場合に登場するのがこん棒である。子は頭を2回叩かれる。2回叩かれたらやり直しだ。でも、正解だった場合も1回叩かれることになっている。結局叩かれるんじゃないか。

10人いたので5人1チームになり、親を1人1回ずつして5本勝負とした。私が親のときは頭を叩くのに夢中になって(快感であった)いるうちに負け。2対2で迎えた最終戦、我がチームは一を聞いて十を知るほどになっており、写真のような難しい建築物を一気に組み立てて勝利。

親になって指示に悩むのも、子になって親の指示の裏にある意図を推理するのも、必死に遊んでいるのを見ているのも、どれでも楽しい。「ウッホホーイ!」とか言って原始人になりきって遊ぶのがポイントだ。

Aargh!Tect
W.オバート/ハイデルベルガー(2009年)
4〜8人用/6歳以上/45分

マカオ(Macao)

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今日の卵より明日の鶏

資材を集め、建物や人物カードの能力を発動して、勝利点を上げるゲーム。アレアが2ゲームぶりに発売した大箱で、時間も4人なら2時間近くかかる重量級ゲームである。作者はこのところアレア・レーベルで作り続けているS.フェルト。すでに4作目となる。エッセン国際ゲーム祭の人気投票では『ヴァスコダガマ』『権力闘争』に次いで3位につけ、アレアの復活をアピールした(エッセンの人気投票は『ヴァスコ・ダ・ガマ』)。

ラウンドははじめカードを選ぶフェイズから始まる。プレイヤー人数分+2枚のカードが場に並び、コストと効果を吟味して1枚ずつ取る。しかし取っただけでは能力は使えない。カードに指示された資材を揃えなければならない。

次はその資材を手に入れるフェイズ。ダイスを振って、このラウンドに何色の資材がいくつ手に入るかを決める。各自ほしい資材が都合よく手に入るかという問題はあるが、ダイスの結果は全員共通で使うので、運の要素はそれほど高くない。

資材は1ラウンドに2種類しか手に入らない。ダイス目を見て、資材を選ぶところがこのゲームのキモであろう。というのも、1個だった資材はこのラウンドですぐ使えるが、2個なら1ラウンド後、3個なら2ラウンド後と遅れていき、最高の6個は5ラウンド後、つまりゲーム中盤以降にしか使えないという、クレバーなシステムがあるからだ。手に入れた資材は、円形のタイルの周囲の対応する箇所に置き、ラウンドごとに回転させて、矢印のところにきたら使えるようになる。

使える資材を取ったら、それを使って順番に好きなだけアクションを行う。前に獲得していたカードに指示された能力を発動したり、ボード上にある交易品を入手したり、船を進めて交易品を届けたり、貯めたお金を勝利点にしたりできる。

その中でも一番重要なのはカードの発動だろう。カードは一度発動したら毎ラウンド使うことができ、累積するのでさまざまな組み合わせが起こる。無料で資源が手に入るもの、資源を収入にできるもの、収入があるとボーナスがあるもの……そんなふうにカードを積み重ねて皆が羨むウハウハな状況にしたい。

後半になると資材がたくさん入ってきて、カードの効果が累積し、どんどん得点が入ってくる。でも終盤になると資材があまり入らなくなるので、どの時点でダッシュするかが勝敗を分けそうだ。

交易品を取るたびに海岸線マーカー(手番順を決める)が進む能力で終始スタートプレイヤーを握ったにもかかわらず、集めたカードの系統がばらばらで精彩を欠き3位。特に現金収入の手を抜いたために、大きな勝利点を何度も逃したのが痛かった。手持ちの資材を見てカードを選ぶのではなく、カードを見て集める資材を考えたほうが正解だったかもしれない。

前半は資材が少なくてカードが発動できず、出航もできないのに、後半になるとどんどんカードや船が動き出すという成長曲線はいびつに感じなくもない。あと、ほかの人がカードのコンボ処理に時間がかかっている間のダウンタイムが長い。しかしその2点を気にしなければ、上記のようにクレバーな資材入手システムと、ウハウハなカードのコンボ作りが面白いゲームである。

Macao
S.フェルト/アレア(2009年)
2〜4人用/12歳以上/90分

『ドミニオン』より評価されたゲーム

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2009年度の各国のゲーム賞状況をまとめたところ(ボードゲーム各賞受賞2009)、『ドミニオン』より評価されたゲームが予想より多かった。『ドミニオン』はドイツ年間ゲーム大賞、ドイツゲーム賞、アラカルトカードゲーム賞の3冠を達成しているが、不思議なことにドイツ以外のゲーム賞はノミネートや入賞止まり。大賞や1位に選んだのはフィンランドしかない(日本は投票中なので、まだこれからだが)。お国柄だろうか、それとも『マジック:ザ・ギャザリング』ぐらい従来のゲームとはかけ離れた印象をもたれたのか。

では、『ドミニオン』より評価されたゲームとは何だったかというと、まず『ディクシット(Dixit)』である。もともとフランスのゲームだが、フランス年間ゲーム大賞、スペイン年間ゲーム大賞、フランストリックトラック賞3位(『ドミニオン』は4位)という高い評価を得ている。絵のイメージを言葉にして、できるだけ少数の人しか分からないように伝えるというユニークなコミュニケーションゲーム。ルールが至極簡単なので年齢やプレイ経験を問わず勧められ、また美しいイラストも楽しめるのはすごい。追加イラストを加えた『ディクシット2』も発売予定になっているようだ。国内の評判はこちら

次は『スモールワールド』。これもフランスのゲームだが、国際企業であるデイズ・オブ・ワンダー社から発売され、アメリカのゲーム100選で大賞、フランスのトリックトラック賞で1位に選ばれている。フェデュッティのマイゲーム大賞も獲得した。内容は能力の異なるファンタジーの種族を次々に変えて戦闘を繰り広げる戦争ゲームである。ドイツでは年間ゲーム大賞が完全に無視し、ドイツゲーム賞も5位止まりとなっていて、国によってこうもはっきり評価が分かれるものかと驚く。日本語版になってもなお遊びにくいという人が多い日本での評価はこちら

そして『ルアーブル』。フランスを舞台にしているが、ドイツのゲームである。いろんな能力を持った建物を建てて資産を増やす拡大生産系のボードゲーム。ドイツゲーム賞では2位だったものの、1位の『ドミニオン』とは倍近くポイントの差がついている。評価したのは英語圏の選者が多い国際ゲーマーズ賞で大賞、フランスのトリックトラック賞で『スモールワールド』に次ぐ2位。日本語版は『アグリコラ泥沼』などの新作に押されて発売が遅れている模様だ。

そのほか、オランダゲーム賞は1〜3位が『アグリコラ』、『パンデミック』、『ストーンエイジ』(4位が『ドミニオン』)で、オーストリアゲーム大賞はレゴゲームの『ラムセスのピラミッド』を大賞に選んでいる。

以上を見ると、アメリカのゲームである『ドミニオン』を含め、ドイツゲームが少ないのが今年の特徴である。ドイツゲーム賞ですら、外国のゲームが10位以内に4タイトルも入っている。面白いゲームはどこの国のものであってもすぐ世界中に広まり、そうでないものはすぐに埋もれてしまう。ドイツの大手メーカーであっても安泰ではない。

ブラフパーティ(Bluff Party)

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さりげなくするその質問

エッセンの街中のおもちゃ屋で見かけたカードゲーム。プレイ人数が50人までというのにひかれて買ってきた。フランスのコミュニケーションゲームをドイツ語版にしたもので、フランス語版はカクテルゲームズから発売されている。

ランダムに1枚引いたカードには、3つの指示が書かれている。これを制限時間内にできるだけ多くこなすことが目標。ただし指示内容を指摘されたらアウトである。さりげなく、ばれないように。

一晩続けてもよいと書いてあるが、今回は食事時間をプレイ時間とした。食事時間の後に自己紹介タイムとなり、その間に指示を遂行する。そして終わってから皆で検証。今回の指示は次のようなものだった。

かゆかゆさん
20秒間頭をかきむしる 1点―成功
指で机に「8」の字をたくさん書く 2点―成功
歌の練習をする 3点―成功

ぽちょむきんすたーさん
誰かの家族のことを聞く 1点―成功
サソリはどこで手に入るか聞く 2点―失敗
20秒間、しゃべらずに口を開いたままにする 3点―成功

鴉さん
誰かの耳元でささやく 1点―失敗
カードゲームを1つ提案する 2点―失敗
2人にじゃんけんを挑む 3点―失敗

面白いのは、何をやっても指示に従っているように見えてきて疑心暗鬼になるところ。指摘はハズれてもペナルティがないから、見たままとにかくブラフをかけまくる。「今、あごにさわったのブラフ!」「上着を脱いだのはブラフでしょう!」結局見破られた人は1人もいなかったが、それはばれるのを恐れて唐突な行動を起こさなかったためである。上記で失敗したものを見ると、さりげなく出すのが難しいものばかりである。

全部の指示を遂行できたのはかゆかゆさんほか3名。勝敗はさておき、少し難しそうな指示がばれなかったときの喜びは大きい。

Erwischt! (Bluff Party)
C.リメイ/ハイデルベルガー(2006)
4〜50人用/12歳以上/30〜一晩

ヤーゴ(Jago)

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ダイナミックな単語乗っ取り

ランドルフの2人用ワードゲーム。砂時計もあって、緊迫した勝負が楽しめる。1985年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。

片方は青、もう片方は赤でプレイ。12枚の手札を盤面に出して『スクラブル』のように単語を作る。ポイントは乗っ取りで、相手の単語を1文字変えて自分の単語にしてしまえる。例えば、TEAR(涙)のRをLに変えて、最初にSを付けるとSTEAL(盗む)に。ボードも曲面になっていて、タイルを裏返しやすい。

手番を終えるには、相手より自分の色が多くなければならない。そのため乗っ取りは相手のタイルを大幅に減らし、自分のタイルを一気に増やす効果的な手段なのである。

タイルが相手より少ないと手番を終われない。砂時計が切れるたびに制限時間を1分ずつ減らし、制限時間が切れると相手の勝利となる。

妻と2回勝負で一勝一敗。2人専用だけに、ボキャブラリーに差がありすぎると一方的な展開になりそうだが、うまいことに拮抗していた。手持ちに母音がないと厳しいが、乗っ取りはたった1文字で可能であるため、手札運はさほど感じられない。その代わり、ドイツ語の単語を作る仕様になっているせいか、やたらSとCとHが多いような気がした。

Jago
A.ランドルフ/スピアシュピーレ(1985)
2人用/8歳以上

2009年のマイベスト10

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ようやくplay:gameへの登録が追いついて、2009年に遊んだゲームをまとめることができた。遊んだゲーム総数は186タイトルで、2回以上遊んだゲームは21タイトル(11%)に留まった。

そんな中でのマイベスト10。システムとしてのオリジナリティと、ゲーム中にプレイヤーの表情が楽しめるものという2点を重視した結果、ライトなゲームが並んだ。わざとではないが、入手が難しいものが多いので、ほしい方はショップや作者にリクエストされたい。

1.海賊船長(Captain Pirate)
協力するように見せかけて足元を見たり、協力できるように見せかけて実はできなかったりと、笑いが絶えない。(B.フェデュッティ/カクテルゲームズ)

2.賭博英雄伝セブン(Gamble 7)
ギャンブルが運だけではないことを教えてくれた作品。ひとつひとつ単独でも完成度が高いのに、7つも入って大満足。(川崎晋/カワサキファクトリー)

3.コズミックアタック (Cosmic Attack)
どのアクションも大笑いだが、特にひじの上にカードをのせて落としあうアクションが最高。息を吹いて目的地が飛んでいってしまうのも笑う。(R.フラガ/カクテルゲームズ)

4.いかだ動物園(Zoowaboo)
目測がいかにあてにならないかという問題より、大人が遊ぶといきなりチキンゲームになるのがすごい。ついのせられてバースト。(C.ロッシ/セレクタ)

5.ファウナ(Fauna)
見たこともない動物について、あーだこーだと知ったかぶりのコメント。重さはこれくらいかなと手に持つ仕草をしたら、正解はトン単位だったり。(F.フリーゼ/フッフ)

6.キッチンカオス(Kitchen Chaos)
番号が次々と呼ばれ、どんどんカードを出すのでまさにカオス。そんな中で冷静に判断して仕込んだスプーンで大量得点したらヒーロー。(R.シュトゥープ、T.カーメンツィント/ニュルンベルガー)

7.ひも電(String Train)
鉄道ゲームの常識を打ち破る、ほんわかした配置ゲーム。舞台を地元にして遊んだが、大いに想像力をかきたてられた。(林尚志/Hammer Works)

8.ボードゲームギークゲーム(The Boardgamegeek Game)
ゲームを売ったり買ったり集めたりというテーマは、今までありそうでなかっただけに、ゲーム愛好者にとっては嬉しくてたまらない。R.ブリーズ/R&Dゲームズ)

9.ラクシャク(Ruk Shuk)
石に見えるあれが精巧な型抜きで、高得点の石が積みにくくなっているところが憎い。そしてうまく積めそうで積めないのが妙に悔しい。(M.ビシカー/ザバゾー)

10.ワイルドバイキング(Wilde Wikinger)
どのくらいの宝石で何枚カードを出すか、どのへんで妥協するかという妙に大人の選択を迫られる子供ゲーム。(W.ディシェール/ハバ)

日本ボードゲーム大賞2009ネット投票スタート

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NPO法人「世界のボードゲームを広める会・ゆうもあ」は1月1日より、日本ボードゲーム大賞2009のネット投票を始めた。2月15日まで。

対象となるのは2008年の秋から1年間に一般発売された新作で、国産・外国産を問わない。投票は、224タイトルが挙げられたリストから番号で選んで5タイトルまで選ぶ。もちろん224タイトルを全て遊んでいる必要はなく、1タイトルでも遊んでいればそのタイトルだけ投票してもよい。

ネット投票のほか、全国のボードゲームショップ、サークルでも投票用紙が配布されており、投票することができる。誘い合って参加しよう。

【投票できる店舗】
すごろくや(東京)、ゲームスペース柏木(東京)、B2Fゲームズ(東京)、メビウスゲームズ(東京)、百町森(静岡)、プロジェクトコア高槻店(大阪)、ゲームストアバネスト(名古屋)、ボードウォーク(岡山)、プレイスペース広島(広島)

【投票できるサークル】
山形ボードゲームクラブ、遊友会(宮城)、福島ボードゲームズ、OASE新潟、新潟ボードゲーム倶楽部、長岡ボードゲーム愛好会、群馬JAGA、秋葉原水曜日の会(東京)、くりすたるダイス(東京)、高円寺盤遊会(東京)、JAGA(東京)、なかよし村とゲームの木(東京)、非電源系ゲームサークル袋小路(東京)、川崎ボードゲーム愛好会(神奈川)、HBC北陸ボードゲームサークル(石川)、関西JAGA(大阪)、spielplatz(大阪)、京都ボードゲーム倶楽部「おてばん」、熊本ドイツゲームの会 ほか

ゆうもあ:日本ボードゲーム大賞2009 投票

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