2010年3月アーカイブ

アンケート:ネットオークション

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Q.34:ネットオークションでボードゲームを買うことが…(2010年3月)

A.よくある 75票(40%)
B.たまにある 69票(38%)
C.ない 40票(22%)

輸入品であることに加えて、メーカーでも少量生産のために品切れや絶版が多いボードゲーム。先月のアンケートでは個人輸入をしたことがある方が5割くらいでしたが、ネットオークションは実に8割の方が購入経験者でした。そのうち半数が、よく買うと答えています。

特にYahoo!オークションでは日々数多くのボードゲームが出品されており、遊ばなくなった中古品から海外のレアものまで、バラエティに富んだ品揃えが楽しめます。個人取引のトラブルも滅多にないようで、盛んに取引されています。「ボードゲーム」には現在、14のサブカテゴリーがありますが、海外ボードゲームが出品される「その他」は常時1500アイテムが出品されています(「海外ボードゲーム」というサブカテゴリーが新設されるといいのですが)。見たことがない方は一度ご覧になってみるとよいでしょう。まさに宝の山です。

4月のアンケートは、『ドミニオン』シリーズの所有状況についてです。ホビージャパンから『ドミニオンへの招待』が発売されるなど人気が衰えていませんが、拡張の連続にはどのように応じていらっしゃるでしょうか。トップページ右に「Q」というボックスがありますのでこちらから回答をお願いします。

キーワード法と因果関係法

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文章などを要約する方法に、キーワード法因果関係法というのがある(三森ゆりか「大学生のための言語力トレーニング」月刊言語2007年4月号)。これをボードゲームのルール説明(インスト)に置き換えて考えてみる。

キーワード法とは、ルールを理解するための必要最低限の情報をキーワードとして取り出し、それらを繋げるというやり方。ルールを読みながらキーワードとなる部分に印をつけておく。キーワードなので、印は文単位ではなく、単語単位で付けることがポイント。そしてこのキーワードをつなげて、短文に要約する。

因果関係法とは、勝利条件(結果)にまず着目し、そのための手段(原因)を示していくという方法で必要な情報を抜き出すというやり方。ルールブックに書いてある順番よりも、逆に勝利条件から遡っていくほうが確実。まず勝利条件を説明し、冒頭からその条件につながるものを説明していく。

『カタン』だったら、ダイス、資源、交換、建設、勝利点というのがキーワードになり、勝利点←建設←交換←ダイスと交換というのが因果関係になるだろう。

ケースバイケースだが、因果関係を心がけて説明するとゲームは分かりやすい。特に、「どうやったら勝ちなのか」を最初に一言述べるだけで、ルールの分かりやすさは格段に違うと思う。

2つを組み合わせるという方法もあるだろう。はじめに勝利条件を述べて、そのための手段をざっと説明する。それから最初に戻って、キーワードで説明していくというやり方だ。

いずれにせよ、ルールを音読してはいけない。読むというのは早口になりがちで、聞いている人はよほど注意しないと付いていけないし、説明する人が分かっていなければ、聞いた人もまず分からないからだ。また、読めば読むほど意味不明な日本語ルールもある。予め読んでおくのが望ましいが、それができなければ、一文一文黙読して、腑に落ちた上で説明するほうがよい。

TTBさんが『ゲームリンク』で書いているような「ヴィジュアルの多用」「抑揚や強調」「今回のゲームに必要ないことは説明しない」「細部は後回し」「質問受付」も気をつけておくとよい。

要約できるということは、内容が頭に入っているということでもある。また、長すぎる説明はゲームのやる気を削ぐ。ルールを要約して、そこに細部を肉付けするというのを、心がけてみよう。

ついでながら、テンションがやたら高いとか、妙に上から目線なルール説明はご勘弁。

評価の世論

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最近、評価を積極的に発信する人が減っており、それにつれて少ない評価で世論が固まりがちなことを懸念している。

ゲームの購入を検討するとき、ウェブで評判を探すという方は多いと思うが、何人かの人が揃って同じような理由からネガティブ評価していると思ったことはないだろうか。もしかするとその何人かは、同卓した人かもしれないと疑ってみることが必要である。

ゲーム中に「このゲーム、つまらない」という空気になることがある。バランスが悪い、必勝法がある、運の要素が強すぎる、あるいは単に好みと合わないなどなど。そういうところで遊ぶと、終わった後の感想がみんな似通ったものになりがちである。

文句を言いながらテレビを見るように、ツッコミながら遊ぶのもひとつの楽しみ方だろうからそれはそれでかまわない。でも、その中にブロガーやpgdbユーザーが複数いると、皆が口を揃えてつまらないと書くものだから、それを読んだ人は、日本中誰が遊んでも遊ぶ価値がないのかなと思ってしまう。本当はたった1卓1ゲームの評価かもしれないのに。

ネガティブな評価だから買うのを控えよう、遊ぶのをやめようというのはもったいない。むしろどこがネガティブに捉えたのかをよく読んで、本当にそうなのか遊んでみよう。実はそこが自分にとってツボだったり、確かにそうでもゲーム全体にはたいした影響を与えないすることはよくある話である。

そしてできれば、そのことをどこかに書いてほしい。意見は「異見」であるという。皆が口を揃えてつまらない(あるいは面白い)というとき、あえて反対意見を書くのは大事なことである。

反対意見を述べるというと、楯突くみたいな誤解をされることもあるが、本当は前の人が見つけてきた「論点」を共有する、フォローするということなのである。論点が多ければ多いほど、遊んでいない人にとって有用なレビューになるはずだ。そういう意味で、ネガティブ評価もどんどん書いて差し支えない。

というわけでクロスレビューに同じ評価ばかり並んでいるとき、読む人は鵜呑みにせず、まず疑ってかかること、遊んでみてそうでもなかったらどこかに書くことである。私のレビューを読んで「いやそれは違うんじゃないか」という意見も歓迎。

アッシリア(Assyria)

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腹が減っては戦ができぬ

アッシリア

チグリス・ユーフラテス河岸を舞台に、食料を調達し、ジッグラトを建設するボードゲーム。フランスのイスタリ社が昨年のエッセン国際ゲーム祭で発売した新作で、同社では初めて、非フランス語圏のデザイナーを起用した。デザイナーのオルネッラはイタリア人で、『オルトレマーレ』『ヘルマゴール』『君主論』などですでに評判を確立しているデザイナーである。

イスタリ社がアレア以上にフリークから人気を集めているのは、徹底的なテストプレイにある。ゲーム好きが毎晩のように集まって、試作品を遊びこみ、作り変える。そのためこの『アッシリア』も、オルネッラの作品というよりはイスタリのゲームという印象を受けた。やりたいことはたくさんあるのに、できることはあまりに少ないというマゾヒスティックな苦しさが、イスタリの特徴である。

ラウンドの最初には食料が配られる。カードが安い順に並んでおり、安いカードを取れば手番が上がり、高いカードを取れば下がる。こうして決められた手番順に、ボードに小屋のコマを置く。ここでいきなり飢饉チェック。小屋を置いたマスに指定された食料がないコマは取り除かれてしまう。したがってどこに小屋を置きたいかを考えて、食料カードを選ばなければならない。

こうして生き残った小屋から得点やラクダが入ると、今度はラクダを使ってジッグラトを建設したり、神官に賄賂を贈ったり、神様に捧げ物をしたりする。これらは2〜3ラウンドごとに起こる決算で大きな得点源をもたらすいわば積み立てである。

第2、第5、第8ラウンドで洪水が起こり、小屋の一部が流される。そこでこれまでに積み立ててきた分の清算。賄賂は、影響力の大きい順に得点になるほか、追加の得点・カード・ラクダが手に入る。捧げ物は、ジッグラトの件数×1〜4の点数。これまでの苦労が報われ、ドーンと点数が入るところだ。

8ラウンドでゲームが終わり、ラウンド中に小屋から入る得点と、洪水の後に入るボーナスで一番得点の高い人が勝ち。

これも公称とは異なり2時間クラスのゲームである。ラクダが貯まらず、ジッグラトを建てられずにいた私は、なけなしのラクダを神官に賄賂し続けた。その一方で、どんどんジッグラトを建設して侵略してくる鴉さん。ボードは狭く、ジッグラトを誰かが建てるたびに小屋を置ける場所がなくなってしまう。結局、賄賂の競合がなかったおかげで鴉さんと同点1位。

このゲームは、拡大生産しないところが面白かった。いくらジッグラトを建てても、得点源が増えるだけで、生活は全く楽にならないのである。特に食料カードを使いきると小屋が急減し、得点もラクダも手に入らなくなってしまう。食料を選ぶにもコマを置くにも先手番が大切で、どこで食料を我慢して先手番を取るかが悩ましい。思わず言いたくなる。「イスタリめ〜」と。

Assyria
E.オルネッラ/イスタリゲームズ(2009年)
2〜4人用/12歳以上/45〜90分
ゲームストアバネスト:アッシリア

単行本化してほしいボードゲーム連載

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アシェット・コレクション・ジャパンの『パズルコレクション』。20号くらいまで定期購読して、付録の立体パズルを置くところがなくなったのでやめてしまったが、「ゲームの基本」「ゲームの歴史」という連載を読みたい。

91号からは「世界遊戯博物館」の伊藤さんが執筆されているが、その前はどなたが書いてものだろう。特に興味があるのは、51号(ライナー・クニツィア)、65号(ラベンスバーガー)、68号(ハスブロ社)、69号(クラウス・トイバー)、71号(ピアトニク社)、74号(チケットトゥライド)、78号(カタン)である。

残念なことにいずれもすでに品切れで、入手できなくなっている。だれかアシェット・コレクションにかけあって、この連載だけ単行本化してくれないものか?

もうひとつ単行本化してほしいのは、冒険企画局が『ゲームジャパン』誌に連載していた「それでもボードゲームが好き」である。時々立ち読みしていたが(このページぐらいしか読むところがないもので)、マンガありリプレイありニュースありで、非常に興味をそそられる連載だった。ニュースだって、その時代の世相を反映しているから、そっくり載せても読める。

アークライト社のTRPG専門誌『ロール&ロール』の連載だった「ボードゲームジャンクション」が単行本化されたのは、TRPGに興味のないボードゲーム愛好者にとって朗報だった。同じように、パズルに興味のないボードゲーム愛好者、TCGやデジタルゲームに興味のないボードゲーム愛好者も相当いるはずで、こうした単行本化は結構売れると思うのだが、どうだろうか。

ハンザ・テウトニカ(Hansa Teutonica)

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最高レベルでも手遅れ

ハンザ・テウトニカ

中世の北ドイツを舞台に、豪商となって交易能力を上げ、商館を建てて都市をつなぎ、名声を高めるボードゲーム。昨年のエッセン国際ゲーム祭で発売され、フェアプレイ誌のスカウトアクションで9位、ボードゲームアンケートで6位という高い評価を得ている。

盤面には北ドイツの都市が道でつながれている。そして各プレイヤーのパネルには現在の交易能力を示すパラメータ。そしてボードに配置する手下のコマがある。

ゲームはアクションポイント制で、手下のコマを道に置き、道がいっぱいになったらその両脇の都市のどちらかに商館を建てたり、そこに落ちているチップを獲得したり、新しい交易能力を獲得したりする。道にあったコマは全部取り除かれ、また新たに置けるようになる。

商館は、隣接する道がいっぱいになるたびに得点が入るほか、ゲーム終了時にも得点になる。また、商館のネットワークによって、さらに高得点が狙える。このゲームの最も重要な得点源である。

チップは特殊能力になるほか、集めれば集めるほど得点になる。置く場所は前に取った人が決められるので、自分の商館への利益誘導に使うこともできるだろう。

交易能力は5種類あり、それぞれどの都市で上げるか決まっている。商館ネットワークの価値を上げる「鍵」、アクションポイントを増やす「手紙」、商館を建てられる場所を増やす「地位」、手下の移動を増やすほか、上級の手下が手に入る「本」、手下の補充を増やす「巾着袋」がある。どれも疎かにできないし、最高レベルまで上げれば得点にもなるが、能力を上げたときは商館を建てられないので、これにばかりこだわっていては盤面が出遅れてしまう。

面白いのは、手下のコマは盤面のどこにでも自由に配置できるところと(森からひょっこり現れる感じだろうか)、道を全部自分の手下で埋めないといけないところである。カードで置くところが指定されているとか、隣接して置くといったルールはない。このためドイツゲームに典型的なエリア・マジョリティではない新しいプレイ感覚がある。

どこに置いてもいいのだから、誰かが途中まで置いた道に1個だけ置いて邪魔してもよい。その手下を追い出すにはコストがかかり、追い出された人には補償もあるのでお得。膠着したら、移動して一箇所にに集めるという手もある。

もう1つ面白いのは、得点がやや低いところで終了条件になっている点だ。ほかにチップがなくなる、10都市に商館が全部建つという終了条件もあって、どれで終わるかの駆け引きもあるが、最終的に40〜50点いくにもかかわらず、誰かが20点に達したところでゲームが終わるようになっている。

この20点はじわじわと入ってくるが、西端と東端の都市を商館で最初につなぐことで7点が一気に入ってくる。たいていは誰かがつないだらゲームが終わるだろう。しかし、その後にボーナスがあるので、つないだ人が勝つとは限らないところがポイント。

能力アップはそこそこにして商館をつなぐことに全力を傾けると、ボーナスが取れない。しかしボーナスに集中してしまうと、西端と東端の都市がつなぎにくくなる。ボーナスも商館もバランスよく取るか、どちらかを極端にするか悩ましい。

さらに、能力を上げてばかりいると、商館を建てるのが遅れる。しかし能力アップをしなさすぎると、商館を建てるスピードが遅い。商館も能力も同時進行で進めるほかないが、どれくらいの配分をするかも難しいところだ。

序盤に能力控えめでチップを集めた鴉さんが、後半から商館をどんどん建てて有利な態勢に。能力を先に上げた私は、商館を建てるいい場所が残っておらず、チップ頼りとなった。チップが切れて終了。鴉さんが1位。初手でボーナスを取りにいったPsy+さんにわずかの差で3位。tomokさんが2個ぐらい置いてそのままにしておいたのは、全員にその道を使わせないことでダメージを与えるいい作戦だったと思う。

時間はメーカー公称の60分ではとても終わらないどころか2時間コースだったが、レベルアップしてできることが増えるのが楽しい。能力・商館・ボーナスの振り分けや、盤上の要所をめぐる駆け引きも悩ましい。オリジナリティが高く優れたゲームだった。

Hansa Teutonica
A.シュテーディング/アルゲントゥム出版(2009年)
2〜5人用/12歳以上/60分
ゲームストアバネスト:ハンザ・テウトニカ

シェンシ(ShenShi)

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魂を取り合うお坊さん

シェンシ

お坊さんたちが悟りを目指して瞑想を繰り広げるボードゲーム。タイトルの「シェンシ(身世)」は中国語で(悟りの)ステージという意味。8つのステージを最初に登りつめて完全な悟りを開いたら勝つ。

『盗賊の親方』『ギャングスター』『プラネットスチーム』などのルドアートの新作。テーマもイカしているが、コマは金属製、座布団は布製の豪華コンポーネントに、BGMのCDまで付いている。昨年のエッセン国際ゲーム祭でひときわ目を引いたゲームだったが、生産が間に合わず、ようやく今年になってから発売された。

ステージを上げる方法は、お寺の中で瞑想しているほかのお坊さんを取ること。宙に浮く座布団で移動してほかのお坊さんに近づき、同じマスに入ると、そのお坊さんは盤外に出され、自分はステージが上がる。他人が達成した瞑想のステージを乗っ取るという設定らしい。

手番には自分のコマを2マスまで移動する、座布団で移動する、盤外にいるお坊さんを投入する、自分のお坊さん同士の位置を交換するという4つのアクションから3アクションを行う。自分のお坊さんは大小2人(師匠と弟子)おり、手番にはどちらも移動しなければならない。移動しないでいると邪念に惑わされてしまうとのこと。

移動は座布団かタイルの上のみしかできない。座布団で移動するときは縦横一直線に移動する。赤い座布団は特別で、スクロールして反対側から出てくることができるのと、ほかの空いている座布団を1枚はねのけられる。

弟子はほかの師匠を取り、師匠はほかの弟子を取ることができる。弟子で弟子、師匠で師匠を取ることはできない。取ったら2ステージ上がるが、相手の師匠を取ればそのうち1ステージは相手から奪うことができる。

完全な情報公開ゲームである。相手の間合いに入ったらやられるので、お互い逃げ回りながらチャンスを狙うのかなと思っていたが……ボードがせまくて逃げ場がない! とられない場所がほとんどなく、できるだけトップ目の師匠を狙うという方針でゲームが進んだ。すぐにtomokさんと鴉さんがリーチとなり、1手差でtomokさんの勝ち。2〜3人だったらもう少しゆったりした展開になるのかもしれない。

ShenShi
A.シュミット/ルドアート(2009年)
2〜4人用/12歳以上/45分
Ludoart:ShenShi
(メーカーのサイトでしか取り扱われていないので仲間を募って共同輸入した。定価は『プラネットスチーム』より更に高い64.90ユーロだったが、送料が付加価値税(日本の消費税にあたるもの。ドイツのショップはこの19%を含んだ定価を表示しているが、輸出の場合は非課税になるため、約2割引で買えることになる)分くらいとなり、8000円で入手できた。この取引を機に、ルドアートショップの送料の欄に「Japan, Taiwan, China」が加わった。)

ドミニオン:今日の王国とSet-Generator

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『ドミニオンレシピ』の著者てらしまさんの個人サイト「遊星からのフリーキック」では、1日1回王国カードの組み合わせがランダムに選ばれる「ドミニオン今日の王国」が公開されている。基本セット、陰謀、海辺、プロモーションカードから使いたいものをチェックすると、その中からカードが選ばれる。

これと同じ仕様のプログラムSet-Generatorが、ドイツのゲームサイト「ペッペルキステ(Pöppelkiste)」で公開されている。プロモーションカードは選べるようになっているのと、選ばれた中から使いたくないカードを除去して選びなおさせる機能がついている。結果はドイツ語で出るが、画像つきなので問題ないだろう。

ドミニオンの組み合わせに迷っている方は使ってみてはいかが。

遊星からのフリーキック:ドミニオン今日の王国 α版
Pöppelkiste:Dominion: Set-Generator

バイワード(Buy Word)

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長い単語で大儲け

バイワード

アルファベットタイルを安く仕入れて高く売るワードゲーム。故S.サクソンの遺作を出版していたフェイス2フェイス社が『アイムザボス』に続いて発売した作品で、2005年のゲームズマガジン大賞を受賞している。

基本ルールはきわめてシンプルである。ダイスを振って、その枚数だけタイルを袋から引いて買う。前に買ってあったタイルと組み合わせて長い単語を作り、売る。これを繰り返してお金を増やす。以上。

タイルには使用頻度によってドットがついている。買うときも売るときも、値段は枚数ではなく「ドットの2乗」で計算する。ドットが6つあったら36ドル、10あったら100ドルというように。買うときよりも1つでもドットを増やせれば、利益になる。

買うときには、袋から引いた分を全部買わなければならない。ばら売りはしていない。こんなに買っても使えないなと思ったら、買わなくてもよい。毎ラウンド8枚までしか持ち越せないので、無駄な買い物はできない。

でも買うのをけちって流してばかりいると、いつまでも単語はできない。袋のタイルがなくなったらゲーム終了。それまでに長い単語の作成を目指す。

ワイルドカード(ジョーカー)は全員同じ枚数だけ持っていて、1単語に1枚だけ使うことができる。序盤に使い切ってしまうと、後で苦しくなるだろう。

妻と対戦。1回目は原本割れで負けという残念な結果になったのでリベンジで2回目。11ドット121ドルの単語を作り、原本の200ドルを2倍くらいに伸ばして勝利できた。

このルールは基本ルールで、さらにタイルの競りなどのオプションルールがいろいろついている。ワードゲームなので遊ぶ場面は少ないかもしれないが、日本語でできないものだろうか。

Buy Word
S.サクソン/フェイス2フェイスゲームズ(2004年)
1〜4人用/8歳以上/45分

ドット付きひらがなタイル

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普段のゲーム会ではなかなか遊べないワードゲームを、妻が育児休暇のうちに遊んでもらっている。これまでに『ヤーゴ』、『ワードウィツ』、『クイビックス』、『バイワード』を遊んだ。

どれもそれなりには楽しめたが、英語のボキャブラリーの少なさにがっかりするし、正しい単語かどうか判定するのにいちいち辞書を引いているとテンポが悪い。以前、『スクラブル』を遊んだとき、DO→DOES→DOESNTぐらいしかできなくてつまらなかったのを思い出す。

そこで、同じゲームを日本語でできるドット付きひらがなタイルがあればいいなと思う。使用頻度によって枚数を変えると共に、「ぬ」は3点、「あ」は1点というようにタイルにドットをつける。そのほかにジョーカータイル。

これで『クイビックス』と『バイワード』は遊べる。また『ワードラミィキューブ』(英語版はある)や『スクラブル』もできるだろう。ほかに自分でゲームを考えてもよい。

もちろん、アルファベットよりひろがなの種類が多いので、同じルールで遊べるかどうかは慎重なテストプレイが必要だろう。日本語タイルの『メイクワード』というゲームが50年ほど前に出ていたらしいが、濁音・半濁音のタイルもあって出しづらかったという。

日本語ワードゲームは、カードゲームでは『ワードバスケット』や『もじぴったん』、タイルゲームでは『あいうえおプラス』や『日本語スペラ』が販売されているが、いずれもドットはついていない。

ほんのきもちです(Only a Token of My Gratitude)

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背徳の指ざわり

ほんのきもちです

熨斗袋をもらって、目の前で中身を透かしたり、厚さを指で確かめるようなことをするのはタブーである。子供だってお年玉をもらってそんなことをすれば親に怒られるだろう。大人ななおさらできない。でも、気になる。中身はいくらなのだろうかと。そんなお行儀の悪い行為を堂々とやってしまうのがこのゲームだ。

まず各自手持ちのお金を3枚の熨斗袋に自由に振り分けて入れる。千円、5千円、1万円札があり、千円札はたくさんあるので、熨斗袋が厚ければ高いというわけではない。

手番には、誰でもよいので熨斗袋を1つ選び、となりの人に「ほんのきもちです」と言って渡す。相手はすぐ中身を透かしたり、厚さを指で確かめたりして、受け取るかどうかを決める。ただし中を開けてはならない。いらなかったらさらにとなりの人へ。こうして熨斗袋は誰かが受け取るまで回り、誰も受け取らないと自分が強制的に引き取ることになる。

3枚の熨斗袋を受け取った人はもう受け取れない。こうして全員3枚受け取った時点でゲーム終了。受け取った熨斗袋を開けて合計金額の多い人が勝ち。実に洗練されたルールである。

透かしてみると、1枚目が何円札かは分かる。指で触ると厚さも分かる。でも1万円札の下は全部千円札かもしれない。逆に薄くて1枚目が千円札でも、あとは全部1万円かもしれない。悩みながら何度も透かしたり厚さを触ったりしている姿を見るのは笑えてたまらない(特に私のような職業柄だと)。

持ち主の顔色が大きな推理材料になる。「これいっぱい入ってますか?」「いえいえ、ほんの些少です」「こっちはだいぶ薄いですね」「でも1万円札ばかりですよ」その時どんな顔をするか。

千円札5枚という自分で仕込んだ貧乏くじを誰も引き取ってくれず、一方1万円札もはいった厚い熨斗袋は素直に引き取られてダメダメ。でもくさのまさんの仕込んだ4千円というのに神尾さんが引っかかっていた。1位は厚さで素直に集めたくさのまさん。勝敗はともかく、最後に開けて喜びと失望で盛り上がった。本物のお金じゃないのに。

このゲームは4年前のゲームマーケットで販売された。遊んでみたい方は、作者であるHammerさんのページでルールが公開されているので、熨斗袋と子供銀行のお金でどうぞ。でもくれぐれも現金では遊ばないように。

ほんのきもちです(同人ゲーム)
Hammer / Hammer Works(2006年)
4〜6人用/10歳以上/45分

すしパニック!(Sushi Panic!)

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寿司が吹っ飛ぶ

カードをめくって指示された寿司を寿司ゲタに載せ、ぶっ飛んだら負けという至極シンプルなバランスゲーム。昨年秋にハナヤマから発売されたが、おもちゃ屋さんではあまり見かけない気がする。

寿司ゲタをカチャっとセットしてスタート。寿司ゲタの裏にはバネが仕掛けられており、ちょっとしたはずみで止め具が外れ、ものすごい勢いで上に載っている寿司がぶっ飛ぶようになっている。だから置くときはそろーり、そろりと。

笑えるのがトロで、ほかの寿司と比べ物にならないほど重い。これを終盤に置かなければならなくなった人は、負けを覚悟しなければならないほど。クロマグロ禁輸へのささやかな抵抗だろうか。

世界の水産問題はともかく、勢いで遊ぶゲームである。酔っ払って遊ぶのも楽しそう。箱に書いてある文面も勢いがあっていい。

ヘイおまち! お寿司をゲタに並べよう! 失敗するとドカーン! 注意・・・これは食品ではありません。玩具ですので、絶対に寿司ネタを口に入れないで下さい。

すしパニック!
作者不明/ハナヤマ(2009年)
2〜4人/6歳以上/10分

ルプスブルク(Lupusburg)

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村人の思惑も絡み合い

タブラの狼(汝は人狼なりや?)』は傑作コミュニケーションゲームだが、9人以上でないと遊べない。仙台・遊友会のように毎回恒例になっているところは少なく、遊びたいけど遊べないという人も多いのではないだろうか。そんな望みを叶えてくれるのがこの作品。4人いれば遊ぶことができる。

まず、ゲームマスターはいない。合図をする人はいるが、狼の犠牲になる村人は、テーブル中央にある狼の指タイルで指される。目を閉じている間に、テーブルに円形に並んだ村人カードのどこかを指しているのだ。この静かな仕掛けが恐怖感を出していてなかなかよい。

それから、各プレイヤーは2人の村人を担当する。6人で遊ぶなら12人の村人が登場するというわけだ。村人が住んでいる家は金庫ありとなしのどちらかで、人狼は必ず金庫なしの家に住んでいる。これが推理の手がかりになる。

家に金庫があるかどうかを調べるのは「泥棒」という職業だ。皆が目を閉じている間、狼が指す前に、泥棒はどこかの金庫をそっと見る。ここで得られた情報が、村人の相談で生かされることになる。このゲームでは、人狼と泥棒のほかは普通の村人しかいない。

そしてリンチは2段階選抜で、相談の後でチップを1枚ずつ置いて投票し、上位2位を決選投票にかける。誰がどこに投票したのかも、推理のヒントになるだろう。ほかに、親は誰かの村人を1枚見せてもらえる。これで少しずつ情報が絞られていく。なお、このゲームに脱落はない。村人を2人とも殺されても、人狼を予想し、投票に参加できる。

このような変更点のほかに、新たな要素も付け加えられている。それは、人狼が退治されて村人が勝ったとき、プレイヤーごとに与えられる勝利点である。どちらも村人のプレイヤーは、人狼探しと同時に、自分の勝利点を上げる努力をしておかなくてはならない。

1つは、どのプレイヤーが人狼をもっているかという予想。先にすればするほど得点が高い。でも手がかりが少ないから外れる可能性もある。もう1つは、ゲームの最初に配られる秘密の得点条件。中には村人が死ねば死ぬほど得点が高いというのもあって、人狼の味方になりたい村人も出てくる。これらの勝利点が絡むことで、人狼の割り出しも一筋縄ではいかない。

6人でプレイ。人狼はたった1匹である。今回の人狼は残虐で、容赦なく2人目の村人も殺してしまう。泥棒だった私は2人まで絞り込んだが、明言すると殺されてしまうのと、勝利点に走ったりしたことで人狼退治が遅れてしまう。予想チップの置き方でぽちょむきんすたーさんだと気付いたときには手遅れだった。人狼勝利。実はくさのまさんが最初に人狼を見つけ、口封じに殺されていたのだが、気付くことができなかった。

『タブラの狼』を少人数でも遊べるようにしたというだけでなく、勝利点という要素を加えることで、人狼の推理以外にさまざまな思惑が絡み合んで面白い。目を開けたら狼の指タイルがこちらを向いていたときのショックといったら、『タブラの狼』でも味わえないスリルがある。

Lupusburg
D.ジョルジオ/dVゲームズ(2008年)
4〜8人以上/8歳以上/20分
ゲームストアバネスト:ルプスブルク
プレイスペース広島:ルプスブルク
ルプスブルク

Family Games: The 100 Best

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グリーン・ローニン社(米)は1月15日、英語のボードゲーム紹介本"Family Games: The 100 Best"を発売した。24.95ドル。

2007年に同社から発売された"Hobby Games: The 100 Best"の続編で、有名デザイナーやメーカー社長が思い入れの深いゲームについて寄稿したエッセイをまとめたもの。今回はA.R.ムーン、R.ガーフィールド、L.コロヴィーニ、J.アーネスト、R.ブリーズ、M.リーコックなどが執筆している。

モノクロで写真もないペーパーバックだが、その分安価で、400ページという分量で読み応えがありそう。

Green Ronin Publishing:Family Games: The 100 Best

隠密作戦(Covert Action)

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みんなで作るスパイ物語

2チーム(3チーム)に分かれて、相手の親玉を倒す正体隠蔽ゲーム。誰の言うことを信じたらいいのか?

1チームには4つの職業がある。チームの親玉であり、撃つことができるスナイパー。スナイパー不在のときに代わりになるクリーナー、スナイパーに見せかけて自分を撃たせるボディーガード、そして相手チームの勝利を誘う二重スパイ。これらのカード2チーム分を混ぜて全員に1枚ずつ配る。各チーム1枚だけ、配られないで伏せておくカードがあるところがポイントだ。

スナイパー・クリーナー・ボディーガードは、相手チームのスナイパー(いなければクリーナー)または自分チームの二重スパイを倒すのが目的。でもスナイパーがいるのにクリーナーが撃つと負けになる。二重スパイは相手チームが勝つと勝ち。思惑が絡み合って、疑心暗鬼になる。

誰がどのチームに属するかは、カードの裏面の色で分かる。だがどの職業かは自分の分しか分からない。伏せてあるカードが何かは、誰も分からない。そんな暗中模索でゲームがスタートする。手番はなく、同じ色を配られた人同士でフリートーク。

「誰が撃てるんですか?」「私は撃てません」「私も撃てません」「私も」「じゃあスナイパーはいないということですね。それならクリーナーは?」「私はクリーナーじゃありません」「私も」「私も」「スナイパーもクリーナーもいないなんてことはないですよ」「私は本当に撃てないんです!」「さてはあなた、二重スパイでしょ」「私はボディーガードです」「怪しいな」

全くヒントがないように見えるが、言葉の端々や表情から何となく分かってくるものである。なので、とにかく喋らないとゲームにならない。相手チームの会話も耳に入れておく。

ラウンドは突然終了する。誰かが誰かを指差して「バン!」といったら職業オープン。どのチームが勝ったのかを調べ、勝ったチームのプレイヤーには原潜の設計図カードが与えられる。4種類ある設計図カードを全部揃えた人の勝ち。今回はのらりくらりと矢面に立たないようにした鴉さんが勝った。

ゲームが始まったときは、あまりに手がかりがなくて途方に暮れたが、みんながあることないこと喋り始めて分かってきた。このゲームは推理ゲームだと思ったら何もできない。みんなで1つのストーリーを作るゲームなのである。

そのストーリーが疑わしいと思ったら異議を申し立てて修正し、正しくなくとも自分に都合がいいなら賛同する。ラウンド終了後には、そのストーリーが意外に合っていたとか、全くのデタラメだったとか分かってまたひと盛り上がりする。そこで誰が正直で誰が嘘つきだったかという情報は、次のラウンドにも使えるだろう。性格を読むゲームでもある。

Covert Action
C.アッペル、H.マンゴルド、J.ヴェッター/R&Rゲームズ(2007年)
4〜18人用/10歳以上/30分
プレイスペース広島:隠密作戦
ボードゲームおっぱい:隠密作戦
隠密作戦

ル・アーブル日本語版発売

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ホビージャパンは3月20日、『ル・アーブル』日本語版を発売した。『ドミニオン』や『パンデミック』と並んで2009年度の世界の人気を集めたドイツのボードゲームが、ようやく日本語で遊べるようになる。1〜5人用、12歳以上、100〜200分、6930円。

『ル・アーブル』はフランスで2番目に大きい港町を舞台に、港に届く様々な商品を加工して交易し、資産を増やすゲーム。作者は『アグリコラ』のU.ローゼンベルク。食料の確保がカギで、農産物を入手して従業員を扶養しなければならない。たくさんの建物が出てくるタイミングや組み合わせ、さらに毎回少しずつ出てくる「特別の建物」の使い方によって、毎回展開が毎回異なるのも、このゲームの魅力となっている。

ドイツゲームの王道であるリソースマネージメントゲームでありながら、『アグリコラ』譲りのカードの多様性によって、遊ぶたびに展開が変わるのが特徴で、建物の組み合わせによって臨機応変な戦術が求められる。

人気は上々で、国際ゲーマーズ賞で大賞、ドイツゲーム賞2位(1位は『ドミニオン』)、フランス・トリックトラック賞2位(1位は『スモールワールド』)などを授賞、先日発表された日本ボードゲーム大賞でも、日本語版が未発売だったにも関わらず、4位と健闘している。ボードゲームギークのランキングは現在6位。

ドイツ語版が発売されたのは2008年(『アグリコラ』の翌年)だが、一緒に印刷される他国語版の調整がつかなかったため、日本語版の発売までに1年半ほどかかった。待ちに待った発売である。『アグリコラ』ほど言語依存はないが、ルールブックはもちろんのこと、建物名、資材名、カードの説明文が日本語で読めるのは嬉しい。『ゲームリンク』では攻略記事も連載されているから、遊びこんだら読んでみよう。

ホビージャパン:ル・アーブル完全日本語版

ル・アーブル日本語版

ボードゲームおっぱい

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Podcastでボードゲームを紹介するサイト「ボードゲームおっぱい」を見つけて、ちょっと聴いたところこれが面白い。1話30分くらいで現在9話まであるが、2日で全部聞いてしまった。ダウンロードして、CDに焼いて、車の中でも聴きたいくらい。

バブル大佐とマダム・ザザという2人(どちらも男性)が、渋谷のカラオケボックスでお酒を飲みながらボードゲームを「ぼんやりざっくり」と紹介するという番組である。タイトルはアレだが、おっぱい好きな2人が、トークの最後に、おっぱいを100とした「おっぱい度」でゲームを評価するところから来ている。その発想(笑)。

デザイナーとかメーカーといったデータ面にはさほどこだわらないのと(だいたい現物を持ってきていない)、ボードゲーム以外の話にすぐ脱線するのがいい。テンションも高すぎず低すぎず、ときどき2人の口が揃ってしまうのも笑う。よく出てくる「もやっとした」「もやもや」という形容も好きだ。

オススメは第3回「もっとホイップを」と第4回「ダイヤモンド」。ゲームから人生論にすぐ飛躍するのは、果たして真面目か冗談か。ラジオの深夜番組みたいな感じで聴き入ってしまう。オススメ。

500円ゲームズ

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500円ゲームズが今年のゲームマーケットから始動する。販売価格500円、製作費1個あたり500円以下、販売数100個以内という条件で同人ゲームを制作販売。専門のブースを出すほか、このコンセプトに賛同すれば自分のブースでも販売できるという。発起人は『落水邸物語』『イカP』『ダイスクライマー』など優れた同人作品を発表しているタクヤさん(私ではない。念のため)。

同人作品なのだから、好きなものを好きなように作って、好きな価格で売ればいいだろうと思っていた。内容に比して高ければ買わないし、「これは!」と思えば多少高くても買う。しかし状況はそうでもないらしい。全体としてのコンポーネント重視傾向と、それに伴うシステム練りこみの軽視が問題になりつつある。

同人ゲームをたくさん買う友人が、コンポーネントの質はよくなったのに、ゲームシステムの質は向上していないため、出費に比して良いものにめぐり合えないとこぼす。それなら海外のマイナーメーカーを探していたほうがまだよいという。

これを聞いて、同人ゲーム全体として憂慮すべき方向に進んでいるのかもしれないと思うようになった。実際、ゲームの内容不足をコンポーネントでカバーしたなと思わされるものが増加傾向にある。

この傾向が続けば、遊ぶほうの懐が痛むだけでなく、気軽に買って試すことができなくなったり、高いのにつまらないものを1回出したばかりに以降見向きもされなくなったりと、デザイナーにとってもいいことはない。また優れたアイデアを持ったデザイナーの新規参入も阻まれるかもしれない。

そこに現れた500円ゲームズ。ここでも、企画の趣旨として同じ危惧が述べられている。

近年、同人ゲームはコンポーネントが高品質化し、それが原因でゲーム価格が以前より高価格になっています。そのために高価格を理由にライトゲーマーが同人ゲームを購入する機会が失われていたり、ゲームのアイデアはあるが高品質のコンポーネントが作成し難い創作ゲームデザイナーが自分のゲームを発表しにくい環境が作られ始めています。

もちろん、十分練りこんだ思い入れのある作品を、しかるべきコンポーネントで出したいというデザイナーの思いを否定するものではないし、同人ゲームなんだから分をわきまえろと言うのでもない。より質の高いコンポーネントを、より安価に調達するというのは、ほとんどのデザイナーの考えていることだろう。でも、高い予算で印刷屋さんに発注したり、海外から部品を取り寄せたりすることは必須でもスタンダードでもなくて、いろんなアプローチがあってよい。

名刺カードに自宅のプリンタで印刷しても、100円ショップから材料を揃えても、面白いものは面白い。カードゲーム・ボードゲームの印刷を数多く手がける萬印堂さんも、500円の予算でと言われれば対応できるという。1個500円なら5,6個買っても3000円以内。つまらなくても悔しくない。面白いという評判があちこちから上がったら、次の年にグレードアップして再販するという方法もある。アメリカのチーパス社の『キルドクターラッキー』はその好例である。

ゲームマーケットまであと2ヶ月ちょっと。「今年の500円ゲームズはどれがよかった?」というような話になるくらい、賛同するデザイナーがたくさん出てくるといいな。

私の世界の味方(Wie ich die Welt sehe...)

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スイス発のコミュニケーションゲーム。惜しくも絶版になってしまった『アップルトゥアップル』に類似したゲームながら、カードの多様性とダミーカードによって、大人が大笑いできるゲームとなっている。ドイツ年間ゲーム大賞推薦リスト、アラカルトカードゲーム賞3位。テンデイズゲームズで発売中。日本語版が待たれる。

Wie ich die Welt sehe...
U.ホシュテトラー/ファタモルガーナ(2004年)
2〜10人用/10歳以上/30〜45分

キャプテン・クルーレス(Captain Clueless)

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頼りないクルー

2チームに分かれて島々を回るボードゲーム。船長は目隠しをしてペンでボードに航路を描き、船員は右だの左だの指示する。勘も指示も全然当てにならないことがよく分かる。

両チーム交替で船を進める。自分のチームの番になったらまず船長を決め、島カードを引いて場所を確認。現在地からどういうルートで行くかをチームでよく打ち合わせておく。そして船長が目隠しし、ペン先をスタート地点につけてもらう。砂時計を返してスタート。

船長は打ち合わせに沿って、だいたいの感覚で航路を描く。船員はそれを見て「右」「左下」などと指示。目的の港に着くように誘導する。成功したら、次の番にまた新しいカードをめくってそこを目指す。最後にまたスタート地点を目指し、先に戻ってきたチームが勝つ。

相手チームは何をしているかというと、砂時計の管理と共に、指示の回数をカウントし、航路が障害物にぶつかったら「ドカーン!」と言う係。指示の回数は定められており、最初の目的地までは5単語、次は4単語…最後はたった2単語しかない。興奮してつい「右右右右」と言ってしまったらそれだけで4回カウントを取られてしまう。

障害物は陸地のほかに、海に人形がいたりする。ここにペン先が触れた途端アウト。次の番にそこからスタートしなければならない。静まり返っていた相手チームから急に「ドカーン!」と言われるのは、船長の心臓に悪い。

そんなわけで時間と戦いながら、いつ「ドカーン!」と言われるかハラハラしながらの航海はスリル満点。でも臆病になってはいけない。頭の中に描く航路を堂々と進もう。

私が船長で鴉さんとtomokさんが船員。最初は2人とも無言でドカーン。どちらかが言うだろうと待っていたらしい。次に鴉船長は斜めの航路を縦横に分けて几帳面に進もうとするが、縦が90度になってない。さらにtomok船長のときは、私が自分から見た方向を言ってしまい発言回数オーバーでアウト。そんな中、「弧を描いて」などの絶妙な指示でほぼノーミスだったくさのまさん、神尾さん、ぽちょむきんすたーさんチームが優勝。動画は最後の航海で、指示2回だけで見事成功している。

航路は遠ければ遠いほど燃えるもの。航海中は笑いをこらえ、成功するたび、失敗するたび歓声が上がってとても盛り上がった。

Captain Clueless
4〜8人用/8歳以上/20分
T.チータム/ゲームライト(2008年)
プレイスペース広島:キャプテン・クルーレス

祖母のボードゲーム観

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休みの日に大人が集まってボードゲームをしたり、私と妻が遊んでいるのを、88歳の祖母は理解できないらしい。

「何のためにやってるの?」
「楽しみのためだよ」
「お金は賭けるのかい?」
「賭けないよ」
「オレも、宝くじ買おうかな」
「宝くじみたいなもんじゃないよ!」

祖母はギャンブル嫌いだが、宝くじはたまに買う。先日、老人ホームの日帰り通所で宝くじに当たったらという話をしてきたらしい。祖母の4人の弟は皆亡くなったが、パチンコと競馬が大好きな人たちだった。

私が子供の頃はトランプとオセロと将棋だったが、私が生まれる前は、徹夜で花札を遊んでいたそうだ。1回にどれくらいビッドしてよいものか分からずお蔵入りになっているが、古いルーレットもある。

でもギャンブルとゲームは似て非なるものである。祖母にはオタクとか子供じみているといった発想は全くないが、ギャンブルとゲームの違いが理解できないのだろう。まあ、こういう誤解は祖母だけではないけれど(公民館を借りるとダイスゲームは遊びにくいとか)。

はこBOONでボードゲームを送る

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3月3日から、ファミリーマートから荷物を出せる安価な宅配サービス「はこBOON(はこブーン)」が始まった。Yahoo! JAPANのID(取得無料)があれば、誰でも利用できる。

昨年に廃止になったYahoo!ゆうパックの後継として始まったこのサービス、重量制の料金設定を受け継いでいる。ほかの宅配サービスがサイズで計算するのに対して、「はこBOON」は3辺の合計が160cm以内ならば、重さだけで料金が決まる。ボードゲームは一般に軽くてかさばる代物なので、重量制にはもってこい。料金比較サイト「送料の虎」で検索すると、たいてい最安値になるはずだ。

主にヤフーオークションの発送に用いられるが、それ以外でも使うことができる。友人とのやり取り、引越し、ゲーム合宿への発送など、ボードゲームを送るいろいろな場面で活用できそう。

利用方法は、まずホームページから利用登録をした上で、送付先や希望日時などを入力。番号が発行されるので、それを控えて近所のファミリーマートへ荷物を運ぶ(ここは自力)。Famiポートに番号を入力して、伝票と荷物をレジにもっていけばOK。支払いはクレジットカードでも、レジ支払いでもよい。

郵便局と違ってコンビニは24時間開いているのでいつでも発送できるのが嬉しい。また、今度の配送業者はヤマト運輸で、時間帯指定は6区分とゆうパックよりも細かい。安いだけでなく、たいへん便利でもある。詳しい料金はホームページを参照のこと。

レガッタ(Regatta)

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気まぐれな風を味方に

レガッタ

ころころ変わる風向きにうまく乗って、ヨットで湖を一周するレースゲーム。1989年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品だが、オリジナルはアメリカの3Mゲームズから1967年に発売された40年以上前の作品である。

ヨットは縦横斜めの8方向に進む。最初にダイスを振って、風向きと進むステップ数を決定。風向きは中央の円盤で表し、現在どの方向に進もうとすれば、1ステップで何マス進めるかが示されている。真向かい風だと1マスも進めないが、斜め後ろからの追い風だと3マスも進める。

そして順番にヨットの移動。方向変換は、ステップごとに45度ずつ変えられる。進みたくなくても強制的に流されてしまうので、真向かい風の方向に変えて進まないという手もある。ほかのヨットを押しのけては進めないから、細いコースでは先にいいポジションを取っておきたい。

それから斜めの移動がしやすくなるカードと、ゲーム中に2回だけスパートをかけられるカードがある。1マスを争う場面もあるので、このカードをうまく使うことが重要だ。

6人で一斉にスタート。2つのブイを回って帰ってくるのだが、スタート位置の関係でくさのまさんと鴉さんは反時計回り、残り4人は時計回りのルートとなった。写真は逆方向に進むグループがすれ違っているところ。

ダイスの目の中に「風向きを左右好きな方向に変えられる」というのがあるため、4人のグループのほうに有利な風向きになりがちだったが、4人だと混雑していいコースが取れない。風下にいると進めるステップが減るというルールも地味に効く。そのためゴール前は2人グループトップの鴉さんと、4人グループトップの神尾さんがデッドヒートを繰り広げることになった。でも直線コースを快調に進んできた神尾さんがわずかの差で優勝。

風向きはダイスでどんどん変わるため、戦略よりも戦術が求められる。「ぐわぁ、向かい風になってしまった!」「やった、追い風だ〜」などと風向きに一喜一憂しながらワイワイ楽しんだ。

Regatta
F.ティボー/クレー(1989年)
2〜6人用/10歳以上/60分
絶版・入手難

『ドミニオン』3セットを1箱に

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シュピールボックス・オンラインの管理者や国際ゲーマーズ賞の審査員を務めるK.M.ヴォルフ氏が、ホームページで『ドミニオン』3セットを1箱に入れる仕切りを発表した。
基本セット・『陰謀』・『海辺』のカードが、基本セットの箱に収まる。

まずは厚紙で作った4本の仕切りで箱を3×3マスに区切る。仕切りの寸法は下記のページを参照のこと。緑色の部分にカッターで穴を開けて組み合わせる。

次にインデックスを印刷して切り抜き。データは、下記のページの一番下にある「Download」から手に入る。インデックス用の紙も少々厚めのほうがよい。ドイツ語だが、基本セット、陰謀、海辺、プロモカードの印があるのでだいたい分かるだろう。わきに日本語で書き込むこともできる。インデックスで挟んでカードを収納すれば完成。

仕切りの寸法と、完成写真、インデックスのデータダウンロードはこちら。全セットをコンパクトに持ち運びたい方や、収納の都合で圧縮したい方はお試しあれ。

アバンドン・シップ(Abandon Ship)

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目立たないように逃げろ

沈没する船から、自分がひそかに応援しているネズミを逃がすゲーム。R.クニツィアの新作で、多人数でも遊べるファミリーゲームである。メーカーはアメリカのアルデラック・エンターティメント・グループ(AEG)。日本では、アークライト、バネスト、プレイスペース広島の3社がそれぞれ別の邦題で販売している。

登場するネズミは7匹。このうち最初に配られるタイルで3匹のネズミを指定される。このネズミを無事に逃がすと得点になり、その合計点で勝敗を競う。

長〜いボードは、妙に縦長の船と海。船がスライドすることで、海に沈む様子を表している。船底近くにネズミを並べてスタート。

ネズミの進め方はダイスロール&ドラフトである。ダイスをジャラ〜っと振って、順番に好きなダイスを1つ選んではその色のネズミを進める。ダイスによって目の構成が異なり、やたら早く進むネズミとノロノロ進むネズミ、気まぐれなネズミなどがいて面白い。

1つ以外全部のダイスが選ばれたら、いよいよ船が沈む。タイルを引いてその数だけズブズブ。ネズミのいるマスが海面まで来ると、そのネズミは哀れドザエモンに。複数のネズミがいる場合、一旦はセーフで、次に移動したときに逃げ遅れたほうが犠牲になる。「ああ、オレのネズミが〜!」とは心の中で思っても口に出してはいけない。

こうしてネズミは1匹、また1匹と脱落しつつも、船の上を目指して駆け続ける。でもここにもうひとつクニツィアの罠があった。それは「1位のネズミは、乗客の混乱に紛れて行方不明になってしまう」というルール。踏み潰されてしまうのだろうか。このルールのおかげで、早ければいいというものではなくなり、ゴール前のけん制が起こるのが楽しい。

得点になるのは2〜5位の4匹のみ。もちろんその前に海に落ちたネズミは0点。結構脱落してしまうので、途中で拾えるチーズも得点は小さいがバカにできない。

序盤はお互いにけん制しながら、満遍なくネズミを進める展開。なのでちょっとの手遅れだけでネズミが死ぬ。ほかの人のネズミを推理する余裕も手がかりも得られず、とにかく自分のネズミを正直に進めるしかなかった。終盤になってどの色にでも使え、しかも何回でも選べる11の目が出た途端、ネズミが飛ぶようにゴールして一気に片がついた。私のネズミは2匹も海に落ちてしまい、残る1匹も下位だったが、1匹も上がれない人もいた。

「クニツィアにしては(以下略)」という声も聞かれたが、クニツィアらしい仕掛けがあちこちにあって、でもあまり悩まずに気軽に遊べるゲームである。

Abandon Ship
R.クニツィア/AEG(2009年)
3〜7人用/10歳以上/30〜45分
アークライト:沈没!
ゲームストアバネスト:沈みゆく船
プレイスペース広島:アバンドン・シップ
アバンドンシップ

ミスターゼロ(Mister Zero)

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Mister Zeroゼロの誘導

まず目を引くのがボックスである。波平さん(?)がロボットと宇宙空間でこのゲームを遊んでいるイラスト。アブストラクトゲームとはいえこのシチュエーションにはいろいろ思いを馳せざるを得ない。ミスターゼロとはいった誰のことなのか……?

1985年にドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた2人用ゲーム。赤と緑のチップを交互に置いて、中央にいるコマを自分の陣地に誘導する(ちょっとだけ『ロボトリー』みたい?)。

中央のコマは、チップを全部置き終わるまで動かない。0〜9から、好きなチップを、マスとマスの間(ブリッジ)に置く。コマは常に一番数字の小さいチップが置かれたブリッジを通ることになっている。そのため、自分が望む方向に誘導するには、できるだけ小さいチップを置かなければならない。

チップが同じ数字の場合は、進行方向からみてより右手のほうに進む。スタートでは進行方向が決まっていないので、そこからのブリッジだけは、一番小さい数字が2つあってはならない。

小さいチップのほうがよいといっても、大きいチップも置かなければいけない。それに得点計算では、大きいチップを通ってもらったほうがよい。そこが悩ましいところである。

チップを全部置き終わったらいよいよコマの移動開始だ。上述の通り、色に関係なく一番小さい数字のチップが置かれたブリッジを通って移動する。移動し終わったチップは裏返す。そして自陣のポイントについたとき、その時点で裏返っているチップを取って自分の得点とする。

そこからロボットはさらに移動を続けるが、すでにチップが裏返ったところは通らない。行ったり来たりしながら、今度は相手の陣地のポイントにたどり着くだろう。それまでに通って裏返しになったチップが相手の得点となる。

問題は、自陣のポイントつくまでに、どれだけ多くのルートを通るか、数字の高いチップの上を通ってくるかであり、ただ先に自陣のポイントに着けばいいというものでもない。お互いによいルートを目指した攻防は実に深い。

くさのまさんと勝負。相手の出方を見ながら置く必要があり、さらに残りのチップも考慮に入れるのでついつい先の先を読みたくなる。先に自陣のポイントに入れた私が僅差で勝利。コンピュータに計算させたら強そうだが、ボックスの波平さんは勝つことができたのだろうか?

Mister Zero
W.バウアー、R.シュヴァイカート作/ダカーポシュピーレ(1984年)
2人用/10歳以上/30分
絶版・入手難
Mister Zero

シン・アイス(Thin Ice)

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氷上のガマン比べ

紙ナプキンを固定した輪に、破らないようにボールを置いていくキッズゲーム。ボールは少々ぬれていて、置くたびに水が広がって破れやすくなる。

紙ナプキンをセットして、ボール置き場に水を入れたらスタート。順番にボールをトングでつまんで、「氷」の上に置く。ポトリと落としてもいいし、そっと置いてもよい。ボールが置かれると、「氷」にはシミがじわりと広がり、どんどん危険な状態になっていく。

紙でも多少弾力はあって、やすやすとは破れない。でもその弾力が曲者で、同じところばかりが窪み、ボールがそこに集まって破れやすくなる。まだ大丈夫そうなところを探してボールを置きたい。

ボールを置いたらすぐ次の人にトングを渡す。「氷」が破れた時点でトングを持っている人が負けとなるからだ。

さていよいよ「氷」が割れるとき、これまたじわりと裂け目ができる。そして落ちていた紙がボトボト。「あ〜あ」金魚すくいに失敗したときのような脱力感がおかしい。これで落とした人の負けで1ラウンドが終了。ここまでだいたい5分。また新しい紙をセットして次のラウンドを始め、誰かが3回負けたときに負けの少ない人の勝ち。

くさのまさんとサシで勝負。上から容赦なくボトボト落とすくさのまさんに、はらはらしながらそっと置く私。置き方に性格も出る。序盤はボトボト落としても持ちこたえるが、後半になるとどう見ても危なげ。いったん置いたボールが転がって、ベリベリと破れ始めることも。

水を使って紙を破るとは、よく考えたもので感心した。深く考えることはなく、ノリで楽しめる。

Thin Ice
L.H.ハリス/プレスマントイ(1992年)
2人以上/5歳以上/30分
プレイスペース広島:シン・アイス(薄氷)
(写真の上にマウスを置くと、「氷」が破れたところの写真に変わります。)
シン・アイス

消防隊(Feuerwehr)

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間に合わなかった…

燃え広がる火事に消防隊で駆けつけ、消火活動にあたる協力ゲーム。1984年のドイツ年間ゲーム大賞候補作品である。地震でまる1日停電だった間、どこにも出かけられなくて暇を持て余す長女・長男と3人でプレイ。

四隅からトラックと消防車の列を作ってスタート。手番にはダイスを振って、トラックなら列を進め、火なら中央の赤いコマが1つ増え、放水ならトラックを1台取り除いて赤いコマを1つ減らす。サイレンはジョーカーでトラックか放水を選べる。

目的は、中央にある赤いコマが12個になる前に、全ての消防車が現場に到着すること。先に到着した人は、ほかの人のコマを動かすことができる。全員負けか、全員勝ちの協力ゲームである。

序盤からものすごい勢いで増えていく火の手。消火活動がとても追いつかない。1回目はあっという間に火が燃え広がって負け。2回目は序盤に燃え広がらなくて大丈夫そうだと思ったが、トラックがなくなったころから手に負えなくなり負け。おやつを食べてから再挑戦したがあっけなく負け。結局3戦全敗。

火が増える目が2つもあるので失敗するのも無理はないが、それにしてもこのバランス。子供たちも絶句していた。現実はこんなものではないことを願う。

Feuerwehr
N.レフライトナー/ヘルダー出版(1984年)
2〜4人用/5歳以上/20分
絶版・入手難

ボードゲーム購入

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国内のショップでボードゲームをあまり買わなくなった。「国内で買えるものは国内で」という指針はもっているが、エッセンで買ってきたのがまだ遊びきれてない上に、有償・無償の翻訳依頼で送られてきたものがずいぶんあるからである。

それでも昨年遊んだゲームを振り返っているうちに、これだけは所有しておきたいと思うものが何点か出たのと、面白そうなのにウェブでほとんどレポートを読まないものがあったので、専門店に注文することにした。放出が進んで、棚に隙間ができたというのもある。

まず先月にいったんほしいものリストを作成しておき、デスクトップにいったん放置。そして忘れた頃に開いて、もう一度吟味する。その時点でもう品切れだったら、縁がなかったものと諦める。こうすればいったん忘れることによって衝動買いはだいぶ抑えられる……と思ったがあまり減らなかった。というか、むしろ増えた(汗)。

それから、ほしいものリストができるだけ多く入手できるショップを探し、注文する。結局、品揃えがよくて品切れが少ないお店になるわけだが、年間200タイトル以上輸入されているものを網羅するのは無理な話で、自分の好みに合ったラインが揃っているかということも大きい。これを考えると、ショップに優劣などはなくて、ショップによってさまざまな特色を出していることが望ましい。

ただドイツゲームはこのところ目新しさがないとはいえ、ほしいゲームの中にたいてい1つ2つはメビウス系があるもので、メビウス系は揃えておいてほしい。アマゾンに載るのは一部だけで、残りは専門店でしか手に入らない。

一方、ホビージャパン系はアマゾンやホビーショップ通販で安価で買えてしまうのでなくてもよい。そう考えると、ホビージャパンが大きく展開していることで、既存の専門店はその分圧迫されているのかもしれない。

非メビウス・非ホビージャパン系では、dVゲームズなどイタリアもの、2Fシュピーレやアルゲントゥムなどドイツの小メーカー、ギミックもの、パーティーゲーム、有名デザイナーものあたりの充実度が私にとって大事なポイントである。

私はそれほどこだわらないが、ほかにも支払いの便利さとか、発送までの早さとか、日本語ルールの出来具合とか、アフターサービスとか、ショップを選ぶ基準はいろいろありそう。皆さんはどんなところでショップを選んでいますか?

日本ボードゲーム大賞に『ドミニオン』

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NPO法人世界のボードゲームを広める会ゆうもあは今日、2009年度の日本ボードゲーム大賞を発表した。全国349名の投票によって選ばれた今年度の一番人気は、大方の予想を裏切らず『ドミニオン』となった。ゆうもあ賞には『どうぶつしょうぎ』が選出されている。

日本ボードゲーム大賞は2008年より従来の4部門をなくし、一般の愛好者による投票部門と、ゆうもあ内の選考委員がセレクトするゆうもあ賞の2本になった。10位までの投票順位と、ゆうもあ賞およびノミネート作品は以下の通り。今年の投票者数は349名だった。

ダントツで1位となった『ドミニオン』はドイツのゲーム賞で三冠を達成したほか、アメリカ、フィンランド、チェコ、ポルトガルで大賞、オーストリア、スペイン、フランス、デンマーク、イタリアで入賞するなど、日本以外でも世界的な広がりと高い評価を得ている。

10位までの入賞ゲームのうち、ホビージャパンが日本語版を手がけたものが6タイトルで上位を占めた。国産ではゆうもあ賞にも挙げられた『どうぶつしょうぎ』と『ドメモ』が善戦している。

【日本ボードゲーム大賞2009】
投票部門
大賞:ドミニオン(Dominion / D.ヴァッカリーノ / ホビージャパン)716点
2位:パンデミック(Pandemic / M.リーコック / ホビージャパン)419点
3位:アグリコラ(Agricola / U.ローゼンベルク / ホビージャパン)257点
4位:ルアーブル(Le Havre / U.ローゼンベルク / ホビージャパン)210点
5位:どうぶつしょうぎ(Let's Catch the Lion! / 北尾まどか / 幻冬舎エデュケーション)196点
6位:スモールワールド(Small World / P.ケヤーツ / ホビージャパン)
7位:ドミニオン・陰謀(Dominion: Intrigue / D.ヴァッカリーノ / ホビージャパン)
8位:ギャラクシートラッカー(Galaxy Trucker / V.フヴァキル / チェコゲームズ)
9位:もっとホイップを(...aber bitte mit Sahne / J.アラーズ / ウィニングムーヴズ)
10位:ドメモ(Domemo / A.ランドルフ / 幻冬舎エデュケーション)

ゆうもあ賞(選考部門)
ゆうもあ賞:どうぶつしょうぎ(Let's Catch the Lion! / 北尾まどか / 幻冬舎エデュケーション)
ノミネート:ドメモ(Domemo / A.ランドルフ / 幻冬舎エデュケーション)
ノミネート:マラケシュ(Marrakech / D.エルハール / ギガミック)
ノミネート:カーレース/モンツァ(Monza / J.P.グルナウ / ハバ・ハーバーマス)

ゆうもあ:日本ボードゲーム大賞2009発表!
ゆうもあ:日本ボードゲーム大賞2009 ゆうもあ賞 決定

『ドミニオンへの招待』発売

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ホビージャパンは3月12日、書籍『ドミニオンへの招待』を発売する。すでに今日あたりから専門店では取り扱いが始まっている模様だ。123ページ、1680円。

史上初めて、ドイツ年間ゲーム大賞・ドイツゲーム賞・アラカルトカードゲーム賞の三冠を達成し、またドイツ以外の全世界で大人気のカードゲーム『ドミニオン』。ついに攻略本の登場である。基本セットに加えて、続けざまに発売された拡張セット『ドミニオン:陰謀』と『ドミニオン:海辺』に収録された全79種類の王国カードのカードレビューをはじめ、デッキ構築のコツ、ドミニオン版「何を取る?」、デザイナーのD.ヴァッカリーノへのインタビュー、次期拡張セット『ドミニオン:錬金術』のイラスト・プレビューなどなど、盛りだくさんの内容。ゲームジャパン編集部ならではの切り口でドミニオンの魅力に迫る。

さらにドイツ年間ゲーム大賞受賞を記念して作られたプロモーションカード「へそくり」11枚セットが特別付録となっている。

『ドミニオン』は世界各国語版が制作販売されているが、攻略本が公式発売されるのは日本が初めて。

ホビージャパン:ドミニオン初の攻略本『ドミニオンへの招待』

今度のUrventはホワイトデー

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3月13日(土)、東京・千駄ヶ谷のカジュアルダイニング「ジパング」にて、ボードゲームとお酒とおしゃべりを愉しむ大人の為のゲームイベント「Urvent」が開かれる。1月30日のボードゲーム初めに続いて今年2回目。

Urventは、ドイツ人のように夕暮れに大人が集い、ボードゲームを囲んで楽しい時間を過ごすという文化を日本にも根付かせていきたいというコンセプトで開かれているオープンなパーティ。特に海外のボードゲームで遊んだことがない人を歓迎する。

今回は1日早いがホワイトデーということで、予約申込で先着7名の女性にケーキをプレゼント。もちろんボードゲームもたくさん用意されている。時間は16:00〜21:00で、何時に来てもよい。ドリンクチケットが2枚ついて会費2,500円。詳細や予約申込は下記のリンクから。

Urvent: 海外のボードゲームを楽しむ会

クイビックス(Quibbix)

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もっと欲張るか、妥協するか

配られたアルファベットタイルでできるだけ長い単語を作るワードゲーム。1981年のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート作品。84年にラベンスバーガー社から再販されている。

裏にしたタイルから、第1ラウンドは各自10枚引く。5分の制限時間以内に、この10枚を組み合わせて単語を作る。手持ちがない文字は、タイルを裏返しにしてもよいが、その分だけ得点は減る。得点は、1単語だけタイルのドット数の2倍、残りの単語はドット数。なのでドットの多いX,Y,Zを取り入れて、できるだけ長い単語を1つ作るのが得だ。

得点を記録したら第2ラウンド。新たに5枚加えて、15枚で同じように単語を組み立てる。5分経って得点計算したらまた5枚追加。最終ラウンドは20枚で作る。3ラウンドの合計点数が多い人が勝ち。

ほかの人との絡みはないし、1人で遊ぶこともできる。まさに自分との勝負。一度組み合わせた後、もっと長い単語はないかと欲張って崩しているうちに、制限時間になってしまうことも。

妻と勝負。第3ラウンドで会心の「OPPOTUNITY」が出来上がり82点で勝利した。箱の中にドイツ人が遊んだ記録があったが、それよりも上回っていたので嬉しい(子供かもしれないが)。

『スクラブル』系と違って、有名人や一般的なものなら固有名詞や略号もOKなので作りやすいように見えるが、タイルが限られているので容易でなかった。『ワードバスケット』のカードを使って、似たようなゲームが日本語でできないだろうか?

Quibbix
G.オバーマイアー/ラベンスバーガー(1984年)
1〜6人用/12歳以上/20分
(絶版・入手難)

されどドイツゲーム

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『ボードゲーム・ジャンクション』で安田氏が2000年以降のボードゲームの展開として提示しているキーワードのひとつとして、アメリカのボードゲーム復活やイタリア・フランス・イギリス・チェコ・ポーランドなど周辺諸国への広がりがある。一方、ドイツゲームは"むずかしゲー"と"かんたんゲー"の分裂によって、「やや方向性を欠く結果」となり、ドイツ中心から世界メインへ移行しつつあるとする。

安田氏はすでに2003年ごろ「ドイツゲームは(内容が)ちょっぴりバブル気味」「最近はドイツゲームもマンネリ気味」(『ゲームを斬る!』)と書いており、ドイツゲームが凋落した分、非ドイツゲームによってボードゲーム界の隆盛が保たれているという見方のようだ。

拙著『ドイツゲームでしょう!』では、90年代以降のドイツゲームシーンを、『カタン』以前、『カタン』以降『カルカソンヌ』より前、『カルカソンヌ』以降という3つの時代に分けた。そしてこのうち『カルカソンヌ』以降の時代は、ドイツ年間ゲーム大賞のターゲットであるファミリーゲームやキッズゲームと、ドイツゲーム賞がサポートするフリークゲームに二極化している時代とみた。安田氏の"むずかしゲー"と"かんたんゲー"の分裂と同意見である。

ドイツゲーム賞で10位以内のゲームのうち、1〜2タイトルに留まっていた外国ゲームが、2009年は一挙に4タイトルに増えた。2010年の新作は今のところ『ヴァスコダガマ』(イタリア)『エンデバー』(アメリカ)『ダンジョンロード』(チェコ)あたりが優勢で、ドイツゲームの『エジツィア』『マカオ』『権力闘争』は押され気味。ニュルンベルクの新作に期待をかけたいところだが、こちらはリメイクの嵐。

とはいえ、売れ行き自体は衰えていない。2007年の大賞作『ズーロレット』はドイツゲーム賞で5位、翌年の大賞作『ケルト』は8位と散々な結果だったが、売り上げはそれぞれ29万、35万と大賞受賞作の水準である30万セットをほぼクリアしている。ハンス・イム・グリュックのブルンホファー社長は、ドイツゲーム賞で1位になったからと言って、売り上げが増えたりしないと述べている。リメイクに見向きもしないのは、ごく少数のフリークに限っての話である。

確かに現在のドイツゲームに最先端という感じはなくなった。90年代に出たアイデアを使い回し、手直しすることで生き延びているとも取れる。でもそれは、よいアイデアを末永く大事に遊び続けるということでもあり、一般に支持されているのはこの路線なのだろう。珠玉のようなゲームが乱立した90年代に、10年かけて一般の人が追いついてきたとも言える。

というわけでボードゲームが国際化しているのは間違いないが、ドイツゲーム市場はまだまだ元気である。風変わりなものは飽きられやすいが、ドイツゲームには末永く遊べる安定感がある。目新しいものがないというだけで判断することはできない。リメイクの嵐には、それなりの理由がある。

『グレン画廊(Glenn's Gallery)』

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アメリカのメーカー・メイフェアゲームズはR.クニツィアの新作『グレン画廊(Glenn's Gallery)』を発売した。国内ではa-gameやiOGMで取り扱われている。3〜5人用、10歳以上、60〜70分。5,250円。

このゲームは、クニツィア氏の名作として名高い『メンバーズオンリー(Members Only、ブラッツ社、1996年)』のテーマを変えたリメイク。『メンバーズ・オンリー』は相場を操作しながら予想するゲームで、受賞歴はないもののクニツィア氏の名作として名高い。手軽で、推理や駆け引きがつまった奥の深いゲームだが、絶版になって久しく、中古市場でも高騰していた。

『メンバーズオンリー』は貴族たちがイギリス社会で毎月起こる出来事を予想していくゲームだったが、今回は画廊がテーマで、5つの画廊への来店客を予想する。

Mayfair Games:Glenn's Gallery(ボードの数字に訂正あり)
a-game:『GLENN'S GALLERY(グレン画廊)』
TGW:メンバーズオンリー

フランス年間ゲーム大賞に『イデンティク』

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3月4日、カンヌ国際ゲーム祭にて、フランス年間ゲーム大賞が発表され、『イデンティク(Identik)』が大賞に選ばれた。2月中旬に『シャドウハンターズ』などノミネート11タイトルが発表されていた。

『イデンティク』はアメリカのブレインコッグ社が発売した『描写(Portrayal)』のヨーロッパ版。親が描いた絵を見て、みんなが絵を描いた後、予め決められていた基準を公開し、それに合う絵に得点が入るというお絵かきパーティゲームである。

例えば「びっくり箱」というお題であれば、出てきた人形に指がある、バネが時計回りなどの基準がある。絵を描き終わったら、絵を交換しあって採点する。言語依存、文化依存度が高く、日本ではそのまま遊びにくい。

フランス年間ゲーム大賞は昨年『ディクシット』を選んでおり、2年連続のパーティゲームとなった。キッズゲーム部門では『オオカミと七匹の子ヤギ(Cache Moutons)』、特別賞に『スモールワールド(Small World)』が選ばれている。

TGW:フランス年間ゲーム大賞2010ノミネート

11ニムト(11 nimmt!)

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じっくり考えてバースト回避

順番に1枚ずつ、手札を場に出す。出し方は前に置かれているカードの数字より+1〜+10まで。+11以上しかなくて出せなかったら場札を引き取って手札に入れる。バーストするたびに場札は1つずつ増え、出せるカードも増える。そして最初に手札を出し切った人の勝ち―。

発売16年、日本語版も発売されている人気カードゲーム『ニムト(6ニムト)』の姉妹編として、今年発売された『11ニムト』はシンプルなバーストゲームである。『ニムト』のような盛り上がりはないが、その分じっくり考えさせる。

『ニムト』は一斉に出すが、『11ニムト』は順番に出すので、その後が読みやすい。バーストしないようにするには、次の手番に自分が出せるような布石を打っておくのがよい。例えば数字が近いカードが続いていれば、下から出す。そうすればほかの人が出さなかった場合、自分がその次を出せる。また、場に似たような数字が複数あるときは、そこに出せるカードを後回しにする。次の手番もそのままになっている確率が高いからだ。

もちろん、この戦略だけではないし、戦略がいつも成功するとは限らない。戦略をいろいろ考えたくなるのは『ニムト』のようだが、手番順があることで先が読みやすく、戦略が実りやすい(『ニムト』の戦略は、じゃんけんの攻略法みたいなものである)。手札の構成と場札の状況を見て、ベストな選択をしたい。

残り2枚になったところでバーストし、取った札を覚えられてしまった。でもその札を先に出し、もう1枚はどうにも防ぎようがなくなって勝利。上記のような戦略が奏功したのが嬉しい。箱の基調である水色のイメージ通り、クールなゲーム。『ニムト』と比べて盛り上がらないというのは、欠点ではない。

11 nimmt!
W.クラマー/アミーゴ(2010年)
2〜7人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズ:11ニムト

入手難ゲームの紹介

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ボードゲームは絶版になるのが早い。また絶版でなくとも、未輸入だったり、輸入ゲームの場合どのショップも品切れで再入荷未定だったりすることも多い。年間500タイトルという新作が出るのだから仕方がないことだが、明らかに絶版で入手難のゲームを紹介するときは、少なくとも「オススメです」「遊んでほしい」というような推薦文句は書かないことにしている。

推薦文句を書かなくとも、入手難ゲームの紹介自体を快く思わない人もいるだろう。それだけなら読むほうの僻みとも取れるだろうが、さらに「オススメ!」なんて書いたら、その言葉を信じてほうぼう探し回り、結局見つからなくて落胆する人に申し訳ない。

歴史的に重要な作品が入手難になっていることは多いし、執筆時点では入手しやすくとも、すぐ後に入手難になることだってざらにある。それに長らく入手難だったゲームが突然か再版されることもあるだろう。だから紹介自体はかまわない。でも、少なくとも執筆時点で入手難であることが分かっているならば、お薦めまではしない。

それでも入手難ゲームがほしい方は、ネットオークション、ボードゲームギークのリスト、5月のゲームマーケット、エッセン国際ゲーム祭の中古屋さんなどで探してみるとよいだろう。

入手難易度の目安。当サイトでは◎か○ならオススメ可。△か×なら不可。
◎国内ショップで販売されている
○国内ショップで品切れだが、新作で人気があるため再入荷が見込まれる。あるいは発売準備中である
△国内ショップで品切れが続いているが、海外のショップではまだ販売されている
×海外ショップでも品切れで、再入荷しそうにない。メーカーのリストにない(絶版)。ただし有名な作品なのでオークションや中古市場ではよく見かける
××BGGマーケットなどでも滅多に入手できない激レアもの

JKLMゲームズ清算

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『フェニキア』『チューブに乗って』などで知られるイギリスのメーカー、JKLMゲームズが2月末に会社清算され、活動を終えることが分かった。鉄道ゲーム『1860』再版などの製品は、発売中・発売予定を含めてプライムゲームズ(Prime Games)に移され、引き続き予約も受け付ける。

JKLMゲームズはデザイナー兼社長のM.ウェルボーン氏が自作の『ドワーフ』(2000年)を製造販売するために設立したメーカー。無名のデザイナーのゲームを募集して売り出したり、前払い制度で出版したりと意欲的に取り組んできたが、事業拡大につれて出資者をウェブで募るなど、資金繰りに苦労したようだ。

JKLMホールディングによると、イギリスやヨーロッパへの販売部門は継続し、発売予定のゲームについてはデザイナーの了解を改めて取った上で新しいメーカーでの製造を計画しているという。

Boardgame News:JKLM Games Going into Liquidation
Spielbox-online:Goodbye, JKLM!
JKLMゲームズホームページ
play:game:ゲームリスト・JKLMゲームズ

スペース・パイレーツ(Space Pirates)

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その基地はオレのもの

宇宙を舞台にした壮大なプロット&アクションゲーム。『魔法の掃除機』や『ドラゴンライダー』のようにタイルを並べて海賊船を移動し、貨物船を襲い、品物を基地に持って帰って換金する。そのお金で基地を1つ買い、さらに規定の金額に最初に達した人の勝ち。アナログ感たっぷりのゲームだが、手が込んだ仕掛けが加えられている。

テーブルに基地や惑星のタイルをランダムに並べ、好きな基地からスタート。ここが宇宙の海賊たちが暴れまくる舞台となり、タイルの隙間を縫って移動する。

手番には、エネルギーカードを1枚出してイベントと移動数を決める。まずはイベント。貨物船の出現や移動と、小惑星・嵐・太陽風などの障害物がある。

貨物船は小さいコマで、袋から引いてテーブル上の好きなところに置く。そして貨物船の移動は、何とおはじきである。自ら海賊船に向かってくるとは、飛んで火にいる何とやら。ところが貨物船の中に、小惑星と宇宙警察が隠れていることがある(コマをめくると分かる)。これを引いたらほかの宇宙船の近くに置いてあげよう。裏をかいて、自分の宇宙船の目の前に置いてほかの人に取らせるという手もある。

小惑星にぶつかるとダメージを受け(カードか貨物船を捨てる)、宇宙警察に当たると基地まで至急帰らなければならなくなる。自分が置いたコマは場所と内容を覚えておき、それ以外のコマはほかのプレイヤーの挙動を観察して、小惑星や宇宙警察に当たらないように気をつけよう。

ほかにもイベントの中で突然現れる嵐は、好きなところに傘上の嵐を置き、その下を通過するたびにダメージを受ける。また太陽風は、好きな方向を指定して、ほかの宇宙船が全部その方向に流される(障害物にぶつかるとダメージ)イベントだ。

さてこのようなイベントの後で、宇宙船を進める。移動数1ならタイル1枚、2なら2枚を自分の宇宙船の前に並べ、その上に宇宙船を移動する。タイルの形状によって、1枚だけでは90度までしか曲がれない。タイルは障害物やほかの宇宙船に触れられないめ、狭いところでのUターンは、本当に苦労する。

移動の途中で、貨物船コマに当たったら内容を確認。貨物船だったらゲットできる。移動数は限られているので、移動範囲内に貨物船があるよう、おはじきテクニックで寄せておきたい。

宇宙船が基地に入ると、基地の購入、貨物の売却、エネルギーカードの補充ができる。貨物のレートは基地によって異なるので、手持ちの貨物を高く売れる基地に向かうか、自分の近くにある基地で高く売れる貨物を集めたほうがよい。まあ、基地はお互い離れているし、どの貨物を引くか分からないから、そんなに都合よくはいかないのだが。

karokuさんと私が貨物船を集めまくり、基地の前で抜きつ抜かれつのデッドヒート。先に入ったほうが勝ちになりそうで、互いに相手のルートを塞ぐ。その矢先、かゆかゆさんから痛恨の嵐攻撃。ぐわあ、帰れねー! 回り道をしているうちに、karokuさんがゴールして勝利。ふうかさんは、宇宙警察をめくってしまい、しかもエネルギーカードがなくなってドリフト走行していた(1回の手番で1タイル分しか進めない)。

移動タイルがずれないように真剣に並べる姿がおかしかったり、おはじきで空振りしてずっこけたり、嵐を目の前に置かれてもう笑うしかなかったりと、アナログのエッセンスを詰め込んだようなゲームだった。愛すべきバカゲーです。

Space Pirates
C.ベーリンガー/アスモデ出版(2009年)
2〜4人用/8歳以上/60分
ホビージャパン:スペース・パイレーツ

エルパソ(El Paso)

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度胸だけでは勝てない

5つのダイスが全部保安官になるまで粘って、たくさんのチップを集めるゲーム。私の大好きなデザイナー、S.ドーラはこのところキッズゲームばかりで、『アパッチ』(アバクス社)以来2年ぶりのファミリーゲームである。私がこのデザイナーを好きなのは、余計なルールを徹底的にそぎ落とし、ゲームの楽しさを凝縮しているところにある。このゲームも作りはいたってシンプルだが、バーストとバッティングの妙が楽しめる。

舞台はテキサス。プレイヤーは7つの街を1つずつ襲う。街にチップが並べられたら、まずどのチップを狙うかをカードで選択。そしてダイスを振り、セーフだったらほしいチップをもらう。さらに次のカードを出し、ダイスを振り、チップをもらうというのを繰り返す。

カードには数字が書いてあり、同じ品物を選んだ人がいたら、数字の大きい順に取る。でもチップは価値の小さい順に重なっており、最初に取るとしょぼいチップになってしまう。でもチップの枚数には限りがあるから、数字が小さいカードだともらえないこともある。さらに、ダイスでそのマークが出ないともらえないチップもあり、リスクの高いバッティングを狙うべきか、安全確実に行くべきか迷う。

ダイスは5つあり、どれも3分の1で保安官の目が出る。保安官の目が出たダイスは脇によけておき、5つ全部が保安官になったらバースト。その時点で街に残っているプレイヤーは取っ捕まってしまう。それまでに取ったチップは全部没収。なので危ないなと思ったら、適当なタイミングで街を出よう。

つまり、バッティングのリスクとバーストのリスクを同時に抱えるゲームなのである。度胸がないと勝てはしない。

とはいえ、ただの運試しではない。なぜかというと、次の街で換金(得点化)できるチップが決まっていて、どのチップを選ぶべきか、どのチップを取ったら次の街にいってよいかが変わるからである。次の街で馬が高く売れるなら、まず馬を狙い、馬が手に入ったらとっととずらかってもよい。裏をかいて馬を取らずに、バースト覚悟でぎりぎりまで粘ってほかのチップをかき集めるのもよいだろう。

最後の街エルパソは、生き残れば全部のチップが高額レートで換金できる。「もう1回!」「まだまだ行ける!」とつい欲張って保安官に捕まらないようにしたい。

序盤からバーストしまくっていたkarokuさん。ダイスが残り1個になっても粘っているので無謀だなと思っていると、終盤の街で一か八かの賭けに出て大幅リード。そのまま逃げ切って勝利した。実は序盤は換金レートが低いので、バーストしてもしなくても1〜2点ぐらいの差にしかならない。それなのに私はすぐに抜けるチキンで、儲け幅が小さい。一度だけ勝負に出たがうまくいかなかった。

度胸と計画性のほかに、このゲームに必要なものはプレイヤーの性格の違い。無謀からチキン、理論派から直感派まで、いろんな性格のプレイヤーがいたほうが面白いだろう。そしてお互いに「もうやめたらいいんじゃ?」「えー、もう抜けんの?」などとツッコミながら遊ぶとよい。

El Paso
S.ドーラ作/ツォッホ出版(2009年)
2〜5人用/10歳以上/45分
メビウスゲームズ:エルパソ

『ボードゲーム・ジャンクション』書評

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待望のボードゲーム書籍『ボードゲーム・ジャンクション』が先月下旬に発売された。著者のひとりである安田均氏のボードゲーム関連書籍としては『安田均のボードゲーム大好き』(2002年、幻冬舎コミックス)、『ゲームを斬る』(2006年、新紀元社)があるが、それらと比べるとサイズが一回り大きくなり(B5判)、カラーページが32ページ、白黒ページにも写真満載で、ビジュアル面が強化されている。系統としては『ボードゲーム天国』や『ボードゲームキングダム』(2003〜2005年、オフィス新大陸著)に近いカタログ本といった体裁である。

構成はカラーページでボードゲームの写真と基本データだけを掲載し、その内容は本文で詳しく取り上げる。

トップバッターは「安田均のボードゲーム紹介」。00年代のボードゲームを2年ごと5つの時代に区分し、その時期の特徴とベスト10と準ベストを挙げる。ドイツゲームの世界的な認知が進み、アメリカ・フランス・イタリアなどからもその影響を受けた作品が出始める様子を克明に描き出す。リソース・マネージメント、「むずかしゲー」と「かんたんゲー」の相克、セレクトカードゲームというキーワードを柱に、90タイトルにも及ぶ傑作を紹介。最近ボードゲームを始めた人は「これまでのあらすじ」のようなものが分かり、10年以上のプレイヤーには面白いゲームを再発見する機会を与えている。

次に江川晃氏による「ボードゲーム注目作」。2004年以降に発売されたボードゲームを1タイトル1ページでじっくり紹介する。16タイトル中、ドイツゲームは6タイトルに留め、アメリカなど非ドイツゲームを積極的に取り上げており、世界的なボードゲームの広がりを一望できる。

そして秋口ぎぐる氏による「ボードゲームリプレイ」。15タイトルについて、実際に遊んでいるときの発言を、ルールを交えながら楽しくレポートする。リプレイは、TRPGでは盛んに作られているものの、ボードゲームではあまり見かけないだけに、これは見ものである。1タイトルに5ページもかけており、臨場感たっぷり。笑いどころもたっぷり。

それから笠井道子氏による「ウニ頭にもできるもん」。難しいゲームは苦手な方に、簡単お手軽なゲームを15タイトル紹介する。すでに絶版で入手が難しいものもあるが、家族や、子供と一緒に遊ぶゲームを探している方には大いに参考になるだろう。

最後に著者4人に柘植めぐみ氏を加えての「ボードゲーム大好き座談会」。各自がオススメゲームを選び、ほかのメンバーがツッコミを入れる。それぞれの性格が見えてきて、オススメゲームの傾向が違うのも頷ける。

カタログ形式だから、どこから読んでもかまわないし、好きなところだけ読んでもいい。でも全部読んだら、過去10年のボードゲームの流れは十分に把握できるだろう。2003年ごろにドイツゲームについて「パワーが減じている」と評した(『ゲームを斬る』)安田氏が、非ドイツ圏での活況に触れて「ボードゲームは今後きっと伸びますよ!」と本を締めくくっているのが興味深い。ちょっとこの頃ボードゲームに飽きてきたという方にも、新しい刺激になるにちがいない。

ソンブレロ!(Sombrero!)

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神技をマスター

テーブルの端に帽子タイルを置いて、下から手ではじき、クルクルと中に舞うのをキャッチするというアクションゲーム。フランスのメーカー・アルセーゲームズの最初にして今のところ唯一のゲームのようだ。販売は『ピッチカー』などで知られるフェルティ社が取り扱っている。

基本のアクションは上記のとおりだが、カードで指示されるルールは毎回変わる。対戦相手を指名し、制限時間内に何回キャッチできるかを競う「エル・クラシコ」、全員一斉にはじいて素早いキャッチを競う「エル・マス・ラピード」、片目を閉じる「エル・ピラータ」など16種あり、どれも一筋縄ではいかない(ルール名がスペイン語なのは、舞台はメキシコだから)。

成功したら帽子タイルに書かれた掛け声を(オーレ!など)言うというのと、失敗したら「1,2,3,4ソンブレロ」と3回言わなければいけないルールがあって、見ているだけでおかしくてたまらない。

今回一番盛り上がったのは、パートナーを指名して、1人がはじき、もう1人が受け取る「エル・ウルティモ・クラシコ」。ふうかさんとパートナーで見事なチームプレイを決めた後、karokuさん・かゆかゆさんチームの番。karokuさんがはじいた帽子が一直線に遠くへ。顔に当たったら危険だった。

回転するタイルをつかむのは難しそうに見えるが、やってみると意外なほどあっさりと決まり、何だか嬉しい。かといって油断したり、急いだりすると途端にできなくなる。絶妙な難易度のアクションなのである。

Sombrero!
C.マルティネ、L.バシュリエ/アルセーゲームズ(2009年)
2〜8人用/7歳以上/20分
ゲームストアバネスト:ソンブレロ!

邦題は流通しているものに

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先週発売されたばかりの『ボードゲーム・ジャンクション』を入手。安田氏による140タイトルというゲーム紹介が全体の3分の1、そして秋口氏によるネットではまず読めないリプレイが3分の1、江川氏と笠井氏によるレビュー、座談会が残り3分の1といった構成である。まだ読み始めたばかりだが、ここ10年のボードゲームのトレンドを分析しているところと、非ドイツゲームの紹介にも力を入れているところが面白い。

表紙のイラストはさておき、まず気になったのは邦題である。安田氏のこれまでの著書もそうだったが、日本で流通しているタイトルとは異なる独自の邦題がつけられている。そのため、紹介を読んでほしくなった人が、そのタイトルで検索して探しても見つからない恐れがある。今回は、だいぶ流通している邦題を取り入れているものの、齟齬が見られるものもあった。そこで検索用に表記しておく。

アミュレット→アムレット(メビウス)
イスパハン→イスファハン(バネスト)
うさぎとかめ→ウサギとハリネズミ(メビウス)
エヴォ→エボ(メビウス)
お金はクサくない→お金は臭わない(メビウス)
キーラーゴ→キーラルゴ(バネスト)
銀河帝国レース→レース・フォー・ザ・ギャラクシー(バネスト)/銀河大戦争(アークライト)
キングズブルク→キングスブルグ(バネスト)
クラン→クランス(メビウス)
ケルティス→ケルト(メビウス)
サンクトペテルブルク→サンクトペテルブルグ(メビウス)
沈んだ世界→ブクブク(メビウス)
時代を超えて→スルー・ザ・エイジ(バネスト)
人狼→ミラーズホロウの人狼、タブラの狼(バネスト)
ズーレイカ→ズライカ(メビウス)
ツァップ・ツェラップ→ザップゼラップ(メビウス)
バザーリ→バザリ(メビウス)
パリ、パリ→パリス(メビウス)
ハンブルク→ハンブルグム(バネスト、ホビージャパン)
ビトレイアル→丘の上の裏切者の館(バネスト)
それはオレの魚だ!→おい、それは俺のサカナだぜ(バネスト)
名誉と酩酊(名声)→ラムと名誉(メビウス)

確かに、誤訳だったり、読み方が違っていたり、翻訳センスが悪かったりして、もっといい邦題をつけたくなることはある(ボードゲームの邦題)。しかし、それで流通しているということは非常に大きなことなのだ。たとえ絶版で入手難でも、そのタイトルでオークションに出てくれば見つけられる。だから、流通している邦題を軽んじてはならない。流通している邦題は、わざわざお店に問い合わせなくとも、ちょっとネットで調べれば分かる。

まもなく日本ボードゲーム大賞が発表されるが、邦題には細心の注意を払う。複数のお店が別の邦題をつけているときは、「すすめコブタくん/こぶたのレインボーレース/ラッセルバンデ/こぶたのかけっこ」などのように併記するし、当方で把握している限りは別の邦題がなくとも、「別の邦題で輸入しているところがありましたらお知らせ下さい」と書くこともある。

輸入経路の数だけ邦題があるという問題は、かつてボードゲームシンポジウムで取り上げられたことがある(ボードゲームシンポジウム)。そのときは、できるだけ最初に発売したところのタイトルに合わせようという合意が形成された。問題として取り上げたのは、先行発売しているお店に遠慮して、わざわざ別の邦題にするケースもあったからである。ボードゲームのルールは、日本語版を作るのでもない限り、独占的な翻訳権を取ることがないし、また登録商標にするほどでもないので、同じでもかまわない。それどころか、ユーザーの混乱を避けるために同じであったほうがよい。

というわけで、邦題は統一されていること、また一般に流通しているものに合わせることが望ましい。流通している邦題の無視は、故意にではないが私もときどきやってしまうので、自戒を込めて。

ゴンザーガ(Gozaga)

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ヨーロッパ中央の激戦

ヨーロッパ全土を舞台に、さまざまなパターンの六角形タイルを並べて領土を奪い合うゲーム。ゴンザーガとは、イタリア北部を13世紀から400年近く支配した一族の名前。昨年のエッセンでイタリアのdVゲームズ(旧ダヴィンチ出版)から発売された。六角形タイルの造形がひときわ目を引くが、見かけだけではない。

六角形タイルは、六角形を3〜4個つなげた形をしており、端にお城がある(お城は海にはみ出して置けない)。パターンは『ブロックス』のようにさまざまあって、構成はみんな同じだ。ラウンドのはじめにまず領土カードを引いて、今回使う六角形タイルが決まる。そのかたちを見て、どこに置いたらよいか考え、アクションを選択する。アクションは国(イギリス、フランス、スペイン、ドイツ、イタリア、東欧の6種類)と、地形(港のみ、都市のみ、都市+港)の組み合わせ。みんなが選んだら一斉にオープンして、アクションに沿ってタイルを置く。

1枚2枚置いてみて初めて気づくことだが、タイルは思いのほか広く、どの国も置き場はすぐになくなってしまう。だから先に置けることが重要で、手番順の決定方法がゲームの大きなポイントになっている。

基本は選んだ地形によって順番が決まる。最初に「港のみ」のアクションを選んだ人、次に「都市のみ」、最後に「都市+港」。だから「都市+港」の手番が来る頃には、どちらも取られてしまっている可能性が高い(その場合は1マスだけ占有できる)。そこで「王の命令」というアクションがあり、有限の指輪を消費して、優先的に手番を行うことができる。同じアクションを選んだ人がいる場合は、タイル番号で決まる(全てのタイルに番号が付いていて、置きにくいタイルほど番号が若い)。

全員がタイルを置いたら、次のタイルを決め、アクションを選択する。前のラウンドで選んだアクションは連続してできないため、国も地形もどれかに特化できず、満遍なくタイルを置かなければならない。2ラウンド、3ラウンド後まで考えたアクションを選択しないと、得点が稼げないだろう。

得点は、自分のタイルを置いた都市や港のほか、同じマークの港、つながっているタイルの枚数、そしてゲームの最初に配られるマークのついた都市で入る。つながっているタイルの枚数は得点が高いが1位だけなので、競争は熾烈。特にヨーロッパの中央にあたるドイツ南部〜イタリア北部の陣取りが熱い。あえてその争いに加わらず、港や都市のマークを狙うほうが得なことも。

都市と港のマークが3つ以下になったら、最終ラウンドでゲーム終了。考えることはあるが、だいたい1時間強で終わる。

序盤にタイルをつなげるのは得点の低い周辺国からスタートした私は、競争の激しいヨーロッパ中央への足がかりを失い、タイル枚数の競争から早々と脱落してしまう。でも諦めきれずに得点の高くないエリアにタイルを置いて最下位。都市や港のマークに移行するのが遅すぎた。トップは、タイル枚数から早めにマーク揃えを進めたかゆかゆさん。都市はコンプリートで、港もたくさん集めた。

タイルに合わせたアクションの選択は常に悩ましく、さらに先手を取れるかどうかの瀬戸際が輪をかける。ボードが地図になっているゲームで、国を取ったり取られたりするのは私の好みではないが、このゲームは一度置いたタイルは安全で、常にその先のことを考えていけるのが気に入った。置きたいところに先に置かれて「グハ!」「ギョエ〜」などと悲鳴が上がるのも盛り上がってよい。1時間、熱中して楽しめた。

Gonzaga
G.ドゥッコーリ/dVゲームズ(2009年)
2〜4人用/8歳以上/45分

ドンキホーテ(Don Quixote)

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次はここに来て!

下級貴族だったドンキホーテが、騎士道物語を読んで自分の国の街づくりを妄想する。道をどうつないで、どこに騎士を配置するか? 若手ドイツゲームデザイナーとしてコンスタントに作品を発表してきたR.シュタウペの今年の新作。

マイボードに自分のタイルを配置していくタイプのゲーム(『テイクイットイージー』『シティーズ』)で、ほかの人とは得点だけを競う。タイルは、出てくる順番が異なるだけで、構成はみんな同じ。全体的な計画と、臨機応変な対応でライバルに差をつけよう。

ラウンドの最初に、自分のタイルから決まった枚数をめくる。座標カードを1枚ずつめくると、タイルをどこに置くかが指定されるので、めくったタイルから1枚選んで置く。めくったタイルがなくなったら得点計算。次のラウンドのタイルをめくって、また座標カードに従って1枚ずつ配置する。3ラウンドで全部のタイルを配置し、最後の得点計算をして、得点の多い人が勝ち。

得点パターンはいくつかあって、まずお城からつながっている道に騎士がいれば得点、それと道続きの風車、道続きの教会は多ければ多いほど得点が増える。そして国防。ボードの外縁に騎士を配置していれば、外敵から国を守っていることになる。この騎士が一定数いれば得点。このほかに最終ラウンドには、道続きで一番多くつながっている騎士が得点になる。

できればどのパターンでも得点を重ねたいが、そう上手くはいかない。タイルを配置する座標は完全にランダムだし、めくっているタイルの中から選ばないといけない。「今あの座標が出てくれたら、このタイルを置いて最高なんだけどな」と思っても、全く別の座標が出てくる。座標カードをめくるたびに、小躍りしたりため息をついたりで(ため息のほうが多い)。まるで抽選会のようだ。

序盤はそんなふうに先が読めないけれども、終盤になるほど残りのタイルと空きマスが減ってくるので、ある程度の見通しは立てられる。特に騎士は3種類の得点パターンがあるため、どれがベストかよく考えておきたい(すでに手遅れでなければの話だが……)。

風車が序盤からよくつながったのと、6点の建物と国防の騎士がうまくマッチしたのとで1位。それぞれ別のマイボードに取り組んでいるのに、同じ座標で一喜一憂するところに連帯感を感じた。

Don Quixote
R.シュタウペ作/ペガサスシュピーレ(2010年)
1〜4人用/8歳以上/20分

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