2012年6月アーカイブ

ミープルチョイス2011に『ブルゴーニュ』

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1800人が参加しているYahoo!グループ「シュピールフリークス(Spielfreaks)」は23日、ミープルチョイス賞(Meeples Choice Award)2011を発表した。昨年1年間に発売された新作から、2段階選抜で『ブルゴーニュ(Die Burgen von Burgund)』が1位となった。

1回目の投票で29タイトルに絞られ、さらに2回目の投票で最終結果を決めた。1位となった『ブルゴーニュ』はダイスを割り振って領土を発展させるボードゲーム。ダイスゲームでありながら、ダイス目を増減できるチップがあり、また同じダイス目でもできるアクションが複数用意されているため戦略性の高いゲーマーズゲームである。2位には修道院を発展させる『祈り、働け』、3位には2人用のデッキ構築陣取りゲーム『数エーカーの雪』が入った。

近年のミープルチョイス賞は『世界の七不思議』、『スモールワールド』、『ドミニオン』『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』が選ばれている。ドイツのゲームが1位になるのは、2006年の『ブルームーンシティ』以来5年ぶり。

【ミープルチョイス賞2011】
1位:ブルゴーニュ(Die Burgen von Burgund / S.フェルト / ラベンスバーガー)19票
2位:祈り、働け(Ora et Labora / U.ローゼンベルク / ルックアウトゲームズ)18票
3位:数エーカーの雪(A Few Acres of Snow / M.ワレス / ツリーフロッグ)15票

The Opinionated Gamers:2011 Meeples Choice Award Results
ショップ検索:ブルゴーニュ

クラマー70歳、トイバー60歳

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ドイツの有名ボードゲームデザイナー、ヴォルフガング・クラマーが本日70歳を迎える。また、クラウス・トイバーは今月25日に60歳を迎えた。

クラマーは1942年6月29日に南ドイツの都市シュトゥットガルトで生まれた。自動車部品のボッシュ社に27年勤めた後、47歳で職業ボードゲームデザイナーになり、これまで100タイトル以上、1000万セットのボードゲームを発表している。ドイツ年間ゲーム大賞は『アンダーカバー』『アウフアクセ』『エルグランデ』『ティカル』『トーレス』の5回受賞している。

トイバーは1952年6月25日にオーデンヴァルト郡(シュトゥットガルトの北150km)で生まれた。歯科技工士を経て、クラマーと同じく47歳で職業ゲームデザイナーとなる。ドイツ年間ゲーム大賞は『バルバロッサ』『貴族のつとめ』『ドルンター・ドリューバー』『カタンの開拓者たち』の4回受賞しており、特に『カタンの開拓者たち』は全世界で1500万セットも販売された大ヒットゲームとなっている。

若手の台頭が著しい近年も、クラマーは『アサラ』『ブーレンパーティ』、トイバーは『クモの毒とカエルの鼻水』などを発表し続けており、これからのさらなる活躍が期待される。

Herr Kramer und Herr Teuber, herzlichen Glückwunsch zum Geburtstag!

ハイデルベルガー、ペガサスシュピーレと絶縁

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ボードゲーム卸のハイデルベルガー社は27日、ボードゲーム出版のペガサスシュピーレ(ともにドイツ)との取引を一切打ち切ることを明らかにした。

ハイデルベルガー社の発表によると、ペガサス社はこれまでハイデルベルガー社と卸売や販売協力を共にしてきたが、挑発と違約を繰り返したため、これ以上の取引は不可能と判断したという。ペガサス社は、ハイデルベルガー社の発表が予告も事前協議もなく、メール1本で通知されたとしており、挑発や違約の認識はないとしている。

具体的な経緯は明らかでないが、ハイデルベルガー社とペガサス社はロールプレイングゲームやアメリカのメーカーの製品取扱で重なり合う部分が多く、摩擦があったと考えられる。特にファンタジーフライト社(アメリカ)の製品は両社とも取り扱っており、タイトルの取り合いが原因になった可能性がある。

日本ではハイデルベルガー社の製品は主にゲームストアバネストが取り扱い、ペガサス社の製品は主にホビージャパンが扱っており、大きな影響はないものとみられる。ドイツ国内では、両社が取り扱ってきた外国の製品をどちらから仕入れるかで混乱を招きそうだ。

Heidelberger Spieleverlag:Heidelberger Spieleverlag beendet Geschäftsbeziehung mit Pegasus Spiele(PDF)
Pegasus Spiele:Vertrieb von Heidelberger Spieleverlag beendet

ボーナンザ15周年、イラストレーター15人で15週間

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豆を栽培するカードゲーム『ボーナンザ』の版元アミーゴ社(ドイツ)は今月、『ボーナンザ』発売15周年記念イベントを開催した。

そのイベントとは、ボードゲームのイラストを手がけるプロのイラストレーター15人が15週間をかけて自由に豆の絵を描くというもの。イラストレーターには『ボーナンザ』を描いたB.パートオフトをはじめ、F.フォーヴィンクル(『レーヴェンヘルツ』)、D.マテウス(『カルカソンヌ』)、K.フランツ(『アグリコラ』)などが名を連ねる。

5年前に行われ、一般の公募でイラストを集めた『ボーナンザ・ファンエディション』とは異なり、今回は製品を目指していない。原画1枚をボーナンザドイツ大会の優勝賞品にするほか、秋のボードゲームメッセで競りにかけ、売上を子供を援助する活動に寄付することになっている。

経過は下記のホームページとフェイスブックで順次公開される。

Bohniversum

『ストリームス』、フランスで9月発売

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StreamsF.jpgムーンスターゲームズ(フランス)は9月、日本の数字並べゲーム『ストリームス』を多言語版で発売することを明らかにした。タイトルは"Streams"。

『ストリームス』は引いたカードの数字をマスに記入して、昇順に並んでいれば得点になるゲーム。各自が専用のシートを使って遊ぶので、何人、何十人でも遊べるところが特徴だ。居椿善久氏の作品で、昨年の5月にすごろくやから発売された。

今回の多言語版は、フランス語、英語、韓国語ルールが入っている。数字カードは数字タイルになり、袋から引く方式に変更される。

ムーンスターゲームズ社が日本のゲームをリメイクするのは、『藪の中(Hattari)』、『キャット&チョコレート(Texas Zombies)』に続いて3タイトル目となる。近年、社員が浅草のゲームマーケットを訪れており、日本に熱い視線を送っている模様だ。

Moonster Games:Jouez à STREAMS maintenant !!!
Tric Trac TV:Streams
TGiW:ストリームス
Amazon.co.jp:ストリームス

クモの毒とカエルの鼻水(Spinnengift und Krötenschleim)

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レシピはサイコロ、探索は記憶

『カタンの開拓者たち』の作者であるK.トイバーは、近年カタンシリーズ以外をほとんど発表していない。そんな中でエントデッカーシリーズの『砂漠の王国にて』以来4年ぶりに発表したのがこのキッズゲームである。早速、ドイツ年間キッズゲーム大賞にノミネートされた。

その内容は記憶ゲームである。サイコロで出た魔法の材料が描かれたタイルをめくってチップを集める。コスモスの大箱サイズ。

クモの毒とカエルの粘液

集める魔法の材料はクモの毒、カエルの粘液、臭いキノコ、バイブ草、ネズミのフン、首巻き根っこの6つ。これらのタイル各3枚に、コボルド5枚が入った23枚をボード周辺に並べる。最初に6枚だけめくり、10数える間に覚えておく。

自分の番になったら、ボード上の魔女コマを近くの魔法チップに移動する。魔法チップには穴が1〜4こついており、この数の魔法の材料を集めなければならない。サイコロを振ってタイルをめくる。当たればまたダイスを振ってタイルをめくる。こうして全て正解すれば、魔法チップと魔女の勲章をもらえる。失敗したら次の人へ。

クモはあそこ、カエルはそのとなり、キノコはこっち……各種1つくらいずつは覚えやすい。ところが探す材料はサイコロで決まるので、同じ材料が続けて出ることもある。「えっと、2つ目のネズミは……?」

魔法チップは、付属の魔法の鍋に貯金箱のようにして入れる。魔法の鍋には取り外し式の底がついており、何枚かチップを入れると底が抜けるようになっている。魔法の薬の完成である。底は7つあり、何枚入れると落ちるかはわからないところがポイントだ。

コボルドをめくってしまったらアンラッキー。手番が即終了になるだけでなく、自分以外のすべての人が勲章を獲得してしまう。これだけはめくらないように場所を覚えておきたい。

底がすべて落ちるか、ボード上にチップが2枚だけになったらゲーム終了。勲章と底の合計で多い人が勝ち。

ゲーム仲間に長女を加えて4人プレイ。星の魔法チップは材料を5枚集めなければならないが、全部見つけられると勲章を2枚もらえる。これに果敢に挑戦するか、確実に穴の少ない魔法チップを狙うかで明暗が湧かれた。クモがなかなか見つからなくて、サイコロでクモが出るとおしまいという展開だったため、星の魔法チップはなかなか取れない。着実に楽なチップを集めていた私が1点差で逃げ切り勝利。

記憶ゲームがなので集中力が要求されるが、魔法の鍋にチップを入れたときにガシャンと底が抜けるところで開放感がある。そのうち「えっ、こんなに入れたのにまだ抜けないの?」と思うことも。

Spinnengift und Krötenschleim
K.トイバー作/コスモス(2012年)
2〜4人用/6歳以上/15分
メビウスゲームズ:クモの毒とカエルの鼻水

オーストリアゲーム賞に『サンタクルーズ』

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ウィーン・ボードゲーム・アカデミー(D.デ・カサン代表)は、今年のオーストリアゲーム賞(Spiel der Spiele)を発表した。大賞に選ばれたのは『サンタクルーズ(Santa Cruz)』。また、キッズ・ファミリー・友人・フリークの4つの部門でヒットゲームが発表された。

オーストリアゲーム賞は、まず選考委員が候補作を絞り込み、ゲーム経験の少ない人が遊んで決めている。コアな愛好者が選ぶことが多いゲーム賞の中で、広く遊びやすい作品を選んでおり、ショップではドイツ年間ゲーム大賞に次いで売り上げに大きな影響を与える。

『サンタクルーズ』は配られたカードにそって、うまく得点を獲得できるように、島にコマを配置するゲーム。ほかの人のカードでも得点できるので、ほかの人の置き方から推測できると得点を増やせる。さらに後半戦はほかの人とカードを持ち替えるため、お互いの状況がもっと分かるようになる。同アカデミーは「何度も遊びたくなる魅力をもった作品」と評している。

ヒットゲームには、同じくドイツ年間ゲーム大賞の推薦リストに挙げられた『インディゴ』『カリマンボー』『ピクトマニア』が選ばれた。昨年よりたくさんの作品が挙げられたのは、新しくて革新的なボードゲームがたくさん発表されたためという。

【オーストリアゲーム賞2010】
大賞:サンタクルーズ(Santa Cruz / M.A.カサソラ / ハンス・イム・グリュック)
ファミリー部門:バオバブ(Baobab)、インディゴ(Indigo)、カリマンボー(Kalimambo)、タケノコ(Takenoko)、ボーナンザダイス(Würfel Bohnanza)
キッズ部門:キャプテンキッド(Captain Kidd)、モンスタートルテ(Monstertorte)、ウボンゴジュニア(Ubongo junior)
フレンド部門:アフリカーナ(Africana)、海賊グリ(Die Gulli-Piratten)、ピクトマニア(Pictomania)
フリーク部門:最後の晩餐(Das letzte Bankett)、メイジナイトボードゲーム(Mage Knight Das Brettspiel)

Östreichischer Spielepreis:Spiel der Spiele 2012
Amazon.co.jp:サンタクルーズ

オーストリアゲーム賞
ウィーン・ボードゲーム・アカデミー代表のカサン氏(中央)から『サンタクルーズ』の出版元であるハンス・イム・グリュック社員に表彰状が渡された

春の新作は『ターギ』に人気

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ドイツのボードゲーム評価サイト「ボードゲームアンケート(Spieleumfrage)」は、2012 年春の新作評価アンケート結果を発表した。110名がのべ1469タイトル(1人あたり約13タイトル)を6段階評価した結果は以下の通り。

このアンケートは年に2回実施され、ドイツのボードゲーム愛好者が主に参加している。最近の1位は『数エーカーの雪』、『ブルゴーニュ』、『トロワ』、『フレスコ』。今回1位になったのは、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞にノミネートされた2人専用ゲーム『ターギ(Targi)』。前回の『数エーカーの雪』に引き続き、2人用が1位となっている。

日本人デザイナーの木皿儀隼一氏がデザインした『グリモワール』は7位で、4月のプフェファークーヘルに続いて上位に入っている。

【ボードゲームアンケート2012春】
1.ターギ(Targi)1.83/65
2.村の人生(Village)1.88/81
3.ステージへどうぞ(Bühne frei!)2.40/14
4.ベガス(Vegas)2.49/72
5.江戸(EDO)2.58/20
6.おばけキャッチ2(Geistesblitz)2.60/26
7.グリモワール(Grimoria)2.61/66
8.虫のダンス(Wanzen Tanzen)2.64/30
9.アグリコラ2(Agricola: Die Bauern und das liebe Vieh)2.69/24
10.しまブタ(Zebra-Schwein)2.73/10
11.ボーナンザダイス(Würfel Bohnanza)2.75/43
12.最後の晩餐(Das letzte Bankett)2.77/14
13.マハラニ(Maharani)2.90/16
14.フォトサファリ(Kleine Fotosafari)2.91/19
15.クモの毒とカエルの粘液(Spinnengift und Krötenschleim)2.93/11
16.ズーロレットダイス(Zooloretto Würfelspiel)2.94/45
17.ビッグロール(Der Große Wurf)2.95/17
18.モンド・サピエンス(Mondo Sapiens)2.97/39
19.キレイがきらい(Drecksau)2.99/34
20.サンタクルーズ(Santa Cruz)3.01/72
(ベイズ推定による評価平均/評価数。10票以上)

Spieleumfrage:Spieleneuheiten Frühjahr 2012

ディガー(Digger)

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アワアワの宝石集め

一昨日公開されたボードゲームサイト「暮しとボードゲーム」で、ゲームマーケットに毎年訪れているカクテルゲームズ(フランス)社員のインタビューが掲載されていた。フランスでは10年前までゲーマーズゲームが中心だったが、今は『ディクシット』『ドブル』『ジャングルスピード』(いずれも日本語版あり)などのパーティーゲームが流行っている。ゲーマーズゲームは売れても5000個だが、ファミリー向けのパーティゲームは10万個とケタ違いだ。

『ドブル』と同じ丸い缶ケースで発売されたのがこの『ディガー』も、この流れに乗っているゲームだろう。。10年以上前からライトで奇抜なゲームを発表しているR.フラガの作品で、制限時間内にダイスを振って宝石を集める。砂時計を見ることはできず、時間内にやめないと全没収となってしまう。同じ作者の『タイムイズマネー(2003年)』と同じ趣向で、はげしく焦ってしまう。

ディガー

自分の番になったらダイスを振り、出た目の色の宝石(キューブ)を中央から取る。ただし、宝石をとれるのはその色が1個だけだったときだけ。2個以上出た色は取ることができない。ダイスは何回でも振ることができ(全部まとめて)、そのたびに宝石を取ってよいが、ある時点で振るのをやめ、取った宝石を色分けして自分のタイルに置き、「ストップ!」といってはじめて自分のものになる。

その間、となりの人は砂時計を手で隠してもっている。30秒で砂時計が終わったら「ストップ!」という。それまでに手番の人が「ストップ!」と言っていなければ、その手番の宝石は全没収。言っていれば獲得できる。

黒いダイス目は、1個だけ出ると他の人(誰でもよい)から宝石を奪うことができる。たくさん宝石を集めている人から奪いたいが、選んでいる余裕はあまりない。目についたとなりの人から奪ってしまうことも。

青いキューブは宝石ではなく、川の水を表している。中央から青いキューブがなくなったらゲーム終了。各自タイルの上に置いたキューブの得点の合計で勝敗を決める。奪い合いがあるので、勝敗は最後まで分からない。

発展ルールでは、人によって宝石の点数が変わり、ほしい宝石とあまりほしくない宝石があるので奪い合いにも駆け引きが出てくる。ニクイ演出である。

神尾さんが時間ギリギリに手番を終えるという神業で先行したが、皆に狙われる。鴉さんが後半一気に追い上げて1位。私は時間をたくさん余らせる小心者だった上に出目にも恵まれず最下位。2〜3投して何も取れないと焦りがクライマックスになって時間が分からなくなるのであった。

ダイスを素早く転がし、出目をさっと判断し、その宝石を取る。手先の器用さとパターン認識、そして時間感覚まで問われる大慌てゲームである。

Digger
R.フラガ/アスモデ(2010年)
3〜5人用/8歳以上/15分
国内未発売

乱世の豪商(Merchants in Turbulent Ages)

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0.1mmの攻防

ゲームマーケットでは時折、目をみはるようなオリジナルアイデアに遭遇する。毎回ゲーム名がブース名になっている佐伯拓也氏のこの作品は、『落水邸物語』(2005年)もそうだったが、「いったいどのようにしてこんなアイデアを思いつくのだろう?」とつくづく感心する。

コマを置いたままで、ゲームボードが差し替えられるのである。透明アクリル板の下にボードを差し込むので、コマに触れずに盤面が変わる。感動的なシステムだ。

乱世の豪商

ボード上には一〜五の国があり、それぞれで商人の数を競う。一斉にカードを出して、数字の多い順に自分の商人コマを置く。これを何ラウンドか繰り返したら、国ごとに商人の数が多い順に得点。コマの数が多いほど得点が高いので、適度に競り合って皆が置き、その中で頭ひとつ抜けるのが理想だ。

商人コマは、ほかのコマや国の境界線に触れてはいけない。そのため慎重なプレイが必要で、わざわざピンセットまで付いている理由もすぐに分かる。この部分は指先の器用さが問われるアクションゲーム。緊張して指がプルプル震える。

得点計算が終わると、ゲームボードが次の時代に変わる。ボードを差し込むと国の位置ががらりと変わり、このとき国の外や境界線にあるコマは除去されてしまう。何という乱世ぶり。でも次の時代のボードはわきに置いてあるので、2つのボードを見比べて生き残れるようにコマの位置を決めることができる。「もうちょっと右かな?」とか。

商人コマには大中小と大きさが違うが、小さいほうが小さいスペースにも置きやすいというだけで平等に数える。ただし大のコマは国の中央にある城に置くことができ、同数タイで勝つという特権が得られる。大コマは置き場所がなくなる前に早めに置きたい。

3人プレイで45分ほど。実際のところ、コマは大部分が除去されてしまうがcarlさんの目視が冴えていて、いつも1,2個多く残った。しかしpsy+さんと狙いが重なってコマが生きなかった上に痛恨のミス(小さいスペースにぎりぎり置こうとして失敗)。その間に私がボーナスを確実におさえて1位。

3人プレイと4人プレイではマップが異なる。除去されすぎては前のラウンドからのつながりがなくなってしまうし、残りすぎては次のラウンドに置き直す分がなくなってしまう。ほどほどに除去されるバランスのよさも光っていた。

乱世の豪商
佐伯拓也/(自主出版)
3〜4人用/12歳以上/60〜75分

『カタンの開拓者たち ダイスゲーム版』日本語版発売

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ジーピーは本日、名作『カタンの開拓者たち』ダイスゲーム(Die Siedler von Catan - Das Wuerfelspiel)を日本語版で発売した。K.トイバー作、1〜4人用、7歳以上、15〜30分、1,260円。

キャリーケース版、スタンダード版、カードゲーム、航海者版に続いて同社のカタンシリーズ5タイトル目はダイスゲーム。オリジナルは2007年にコスモス社から発売されたもので、ダイスカップ付きのデラックス版。専用ペンを使用すれば何度でも書き直せる記録シートが付属する。

自分の番にダイスを振り、出た目の組み合わせで建設する。10回勝負で合計トップを目指す。ボードゲーム版を知らなくても遊べ、手軽に楽しむことができる。ロゴが印刷されたダイスカップは、ボードゲーム版でも使えるだろう。

ゲームの遊び方は、シートと台紙の裏面にある漫画で説明されているが、詳細を知りたい人は、ドイツ語版を扱っていたメビウスゲームズの公開日本語ルールを参照されたい。

play:game評価コメントリスト:カタンダイス

暮しとボードゲーム

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ボードゲームサイト「暮しとボードゲーム」が本日オープンした。デザインにこだわって、先月のゲームマーケットをさまざまな角度から取り上げている。

管理人はフリーライターのゲーム・カワカミ氏。おもちゃライターのDJモチヅキ氏、ドルオタ(アイドルオタク)のタカノユリ氏らが執筆。コンテンツは「ぜんぜん関係ない女子を連れてゲームマーケットに行ってみた。」「拝啓、ゲームデザイナーさま」のほか、ゲーム小説、座談会、インタビューなど、ほかでは読めないものばかり。

「ボードゲーム会のスーパースターを直撃」は、ゲームマーケットで実際に購入したゲームを見せてもらう企画。管理人も掲載されているのでご覧あれ。取材ではゲーム・カワカミ氏のほかにカメラマンも同行しており、何かの雑誌(『暮しの手帖』のような)かと思ったほどだ。

「ぜんぜん関係ない女子を連れてゲームマーケットに行ってみた。」は、ボードゲーム愛好者を賑わせた桜川マキシム第322回の検証になっていたり、「キックアウト・ザ・ゲーム・マザーファッカー座談会」ではゲームマーケット開会前の行列のレポートだったりと、ホットで興味深い記事が盛りだくさん。今後の更新も楽しみだ。

暮しとボードゲーム

ゲームマーケット2012春新作評価アンケート結果

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過去最多の3700名が参加した先月のゲームマーケット2012春。国産ボードゲームの新作発表数も過去最多で100タイトルを記録しました。その中でどの作品が面白かったか、恒例の新作評価アンケートを約1ヶ月間にわたって実施しました。

各ゲームの5段階評価を、とても面白い=5〜全く面白くない=1として数値化し、平均の高かった順に並べたものが以下のランキングです。右の数字は評価数を表しています。全投票者(155名)の1割にあたる16票以上を掲載しました。

1位になったのはカナイ製作所の『ラブレター』。さまざまな身分の協力者を使って、お城の姫に恋文を届けるゲームで、手札を1枚しかもたず、その内容をほかの人に気づかれないように行動します。500円で小部数販売されたテスト版でしたが、高い評価を集めました。

ランクインしなかった作品の評価については、製作者からの問い合わせに応じます。フッターのメールアドレスか、左下のツイッターIDからメッセージをお送り下さい。

ゲームマーケット2012春新作評価(平均)
1.ラブレター(カナイ製作所)4.42/31
2.ローマの執政官(カワサキファクトリー)4.22/27
3.ファラオの帰還(77spiele)4.17/30
4.セブンスナイト(I was game)4.06/31
5.シティービジョン(Hammer Works)4.05/19
6.アンモナイト(骨折ゲームズ)4.04/45
7.ノーラックポーカー(カワサキファクトリー)3.98/41
8.TRAINS(OKAZU brand)3.96/51
9.コード・オブ・プリンセスカードゲーム(ワンドロー)3.95/42
9.乱世の豪商(乱世の豪商)3.95/21
11.娘は誰にもやらん(メサイア・ワークス)3.94/18
12.すしドラ!(こげこげ堂本舗)3.90/61
13.街コロ(グランディング)3.81/70(評価数最多)
14.落書きプラネット(倦怠期)3.72/18
15.INKLUDE−墨の魔術師−(INKLUDE)3.64/33
16.バベルの塔(倦怠期)3.62/26
17.エレファントパーク(Hammer Works)3.61/18
18.オートマチックフロンティア(遊星からのフリーキック)3.51/35
19.みならいゆうしゃとまほうつかい(高天原)3.48/33
19.つかいま!(エリゴス)3.48/25

年齢:30代61%、20代26%、40代12%、そのほか1%
性別:男性96%、女性4%
居住地:関東65%、都内14%、東海・近畿12%、北海道・東北6%、そのほか3%
ゲームマーケット参加経験:3回目以上64%、2回目16%、初めて13%、0回7%

→過去のゲームマーケット新作評価アンケート結果…200520062007200820092010/2011春/2011秋

『シンガポールの商人』日本語版、7月14日発売

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シンガポールの商人アークライトは7月14日、オランダのタイル配置ゲーム『シンガポールの商人(Singapore)』を日本語版で発売する。3〜4人用、12歳以上、90分、4200円。

大航海時代のシンガポールは、東インド会社の最前線だった。ここでさまざまな建物を作り、商品を売買して商売を成功させるのがこのゲームの目的だ。ライバルたちとの競争に打ち勝つためには、効率のよい商売を目指さなければならない。

非合法なアヘンは大きな利益を生むが、アヘンの生産施設や取引所は、建設時にブラックマーカーを引かなれければならず、これが溜まると摘発の危険が増す。摘発されれば罰金が課せられ、しかもアヘンは没収。地道にまっとうな商売にいそしむのか、摘発されないギリギリを見極めてご禁制の品に手を出すのか。

後になるほど強い建物が出てくるので、適宜新しい建物に移動していかなければならない。建物のポジションと、商人の無駄のない移動も勝敗を分けるだろう。

昨年の秋にオランダのホワイトゴブリンゲームズから発売された。同社の日本語版が発売されるのは『ホテルサモア』に続いて2タイトル目。このたびの日本語版にあたって初めて、パッケージがオリジナルイラストに変更され、イラストレーターの藤田香氏が起用されている。

オランダゲーム賞2012に『ランカスター』

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オランダゲーム賞(Nederlandse Spellenprijs)選考委員会は16日、今年の大賞作品を発表した。先月12日に発表されていたノミネート作品5タイトルの中から、『ランカスター』が大賞に選ばれた。

昨年までは審査員が選んだノミネート作品から一般投票によって大賞を決定していたが、今年からはノミネート・大賞ともに全て選考委員が決める方式に変更された。受賞傾向に大きな変化はなく、昨年の『ハンザ・テウトニカ』に続いてフリーク寄りの作品が選ばれている。

『ランカスター』はイングランド南部の領主となって、配下の騎士を地方などに派遣して力を蓄え、来るべきフランスとの戦いで手柄を立てるボードゲーム。法案への投票があり、自分に有利な法案を通せるかも勝敗のカギとなる。昨年のドイツ年間ゲーム大賞では、『世界の七不思議』などと並んでエキスパート賞にノミネートされた。

選考委員会は「『ランカスター』は奥の深いチャレンジングなゲームで、デザインが美しく、コンポーネントもたいへんよい。ルールは明瞭で、90分というプレイ時間は比較的短い。上級者向けで、ほかのノミネート作品と比べるとやや複雑である」とコメントしている。

【オランダゲーム賞2012】
大賞:ランカスター(Lancaster / クイーンゲームズ)
ノミネート:電力会社:最初の火花(Hoogspanning: De Eerste Vonken / 999ゲームズ)
  〃  :モンド(Mondo / ホワイトゴブリンゲームズ)
  〃  :忍者刀(Ninjato / ホワイトゴブリンゲームズ)
  〃  :タケノコ(Takenoko / マタゴー出版・アスモデ)

Nederlandse Spellenprijs:De verkiezing van 2012
Amazon.co.jp:ランカスター

ローマの執政官(Console Romano)

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俺様が法律だ!

執政官は、共和制ローマにおいて内政と軍事の両方を司る最高職だった。ローマの将来は彼の手に委ねられている。任期中に、自分が有利になるように、そしてほかの人が得をしないように配慮する駆け引きのゲーム。

カワサキファクトリーが今年のゲームマーケットに出展した国産同人ゲームで、『シチリアの殖民』『カルタゴの貿易商』とともに地中海シリーズに位置づけられるという。完成度の高さはもちろんのこと、オリジナリティの高さにも驚く。こういったゲームを最初から日本語で遊べるのはつくづく幸せなことだと思う。

ローマの執政官

毎ラウンドはじめに執政官を選出する。スタートプレイヤーから順番に意志を表明して、最初になりたいと言った人が執政官となる。執政官は給料をもらえる上、ほかのプレイヤーを自分の手のひらの上で踊らせる優位感を味わえるので、たいていはパスしない。

執政官になった人は、法案(アクション)カードを3枚もって、その中から1枚出す。ほかの人は、そのアクションを行いたければ○を、行いたくなければ×を選ぶ。○×を一斉に公開して、○の人だけがそのアクションを実行。

このようにして、執政官は5枚(+ランダムに1枚)の法案を選んで出し、それぞれアクションするかどうかを選ぶ。ほかの人は2回ずつしかアクションできず、しかも同じ種類のアクションカードは2枚目のほうが効果が高いので、どこで○を出すか非常に悩む。

しかし執政官も、皆が悩むのをニヤニヤして見ていればいいというわけではない。執政官もアクションできるが、それは全員×を出したときに限るというのがポイント。皆がまんべんなく○を出してしまうと、どのアクションもできないまま終わりかねない。最初に餌をまいて、後から効果の高いものをまんまとせしめるか、皆に出方を伺わせてさっさとアクションしてしまうか。ほかの人がどのアクションを求めているか、状況をよく読まないといけない。

アクションは5種類あって、それぞれやりかたは異なるが市民コマをローマ七丘に配置したり、資源(お金)を手に入れたりする。少しずつ得点になるものもあるが、大得点のチャンスは何といっても戦争。毎ラウンドいくつかずつ「戦度」が上がり、限界に達すると勃発する。

戦争では、ローマ七丘に配置した自分の市民コマの数だけ資源を払えればその数だけ得点になる。市民コマを配置すればするほど得点も大きくなるが、資源が足りないと少ししか得点できない。資源が尽きたときに戦争が起こった日には大きなビハインドになってしまう。備えあれば憂いなし。

もう一つの大得点チャンスはラウンドの最後にある街道建設。ここでは資源を支払えば得点が入るが、支払う資源の数がどんどん増えていく。ここでバーンと払ってしまっていいのか、それとも戦争に備えて貯めておくべきか? あちら立てればこちら立たずのカツカツになる苦しさは『アグリコラ』や『ルアーブル』を彷彿とさせる。

10ラウンドの後に戦争を1回行って終了。3人プレイで60分ほど。執政官をやるのは気持ちよくて、パスした人は誰もいない。様子見の人が多かったので、執政官が先にアクションを行うという展開が多かった。1位は資源を無駄遣いせず、安定して戦争に貢献したcarlさん。私は予期せぬ戦争で得点チャンスを1回失ったのが響いて最下位だったが、 みんなを悩ませる法案を次々と出せて満足である。

Console Romano
川崎晋/カワサキファクトリー(2012年)
3〜4人用/10歳以上/60〜75分
カワサキファクトリー:ローマの執政官

落書きプラネット(Scribble Planet)

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ありえない星座

昔の人は想像力が豊かだったと思う。台形みたいなのがてんびん座で、「人」の字みたいなのがかに座である。言われてみないと、いや言われてみても分からない。

『落書きプラネット』は、そんな想像力をはたらかせて、点でものを表現し、当ててもらうお絵描きゲーム。今年のゲームマーケット大阪と浅草で発売された同人ゲームである。最初は全く分からなかった点の集合に、線が引かれるにつれて答えが見えてくる感覚が独特で面白い。

落書きプラネット

最初に親が「海の生き物」「山にあるもの」「文房具」「デパ地下にあるもの」など、このラウンドのテーマを発表する。全員、そのテーマに沿って自分の描くものを考え、ブラックライトペンで記入する。サイコロを振って、点をいくつ打てるか決まったらお絵描きスタート。

全員が終わったら、それぞれの絵を公開。早い者勝ちで何を描いたか当てる。当てた人は常に2点だが、描いた人はいきなり1人目で当てられてしまうと0点、2人目は2点、3人目は3点……という得点構成。だから分かりやすい絵ではいけない。ABBさんは「海の生き物」でイカ座、「山にあるもの」でどんぐり座を即答されて無得点となってしまった。

誰も答えない状態で10数えたら、まだ当てられていない絵について線をちょっと引く。そしてまた解答タイム。それでも当てられなければ線を足して3回目の解答タイム。最後に全部引いて完成させ、最後の解答タイムとなる。線を1〜2本足しただけで印象がガラリと変わるから不思議だ。それゆえに、すぐ当てられてしまわないようにもしなければならない。

完成してから、誰にも当ててもらえなければ−1点。解答は、ブラックライトを当てると浮かび上がるようになっている。誰にも当てられなかった謎の星座が明らかになる瞬間がやばい。

「文房具」でdjさんが作ったホッチキスの針座、「空想上のもの」で鴉さんが作ったタイムマシン座などを当てつつ、「文房具」で修正テープ、「空想上のもの」で龍をほどよく当ててもらって1位。でも画伯tomokさんが「デパ地下にあるもの」で作った萩の月※座は、「文房具」で角丸くん座を当てたdjさんにすら当てられなかった。

※萩の月:仙台名物のお菓子。丸いスポンジの中にカスタードクリームが入っていて美味しい。tomokさんの絵は箱入りだったので「ようかん」「お中元」「お歳暮」などと間違われた。

落書きプラネット
新澤大樹/倦怠期(2012年)
3〜6人用/10歳以上/15〜30分

東京おもちゃショー、一般公開明日まで

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6月14日から4日間にわたって、東京ビッグサイトにて東京おもちゃショー2012が開かれている。一般公開は今日と明日の2日間。開場は9時で、本日は17時、明日は16時まで。入場無料。

ボードゲーム関連ではアークライトとホビージャパンが共同ブースで出展し、たくさんの日本語版を紹介している。ホビージャパンは『ドミニオン:基本カードセット』や『ドミニオン:暗黒時代』、『ケイラス』などの最新作も展示している。日本語版がまとめて展示されることで、販路の拡大も期待される。

ほかにもエポック社、奥野かるた店、幻冬舎エデュケーション、タカラトミーアーツ、ハナヤマ、バンダイ、メガハウスなどが出展。来月発売予定の『絶叫!おばけ屋敷ゲーム』や『『桃太郎電鉄ボードゲーム 大どんでん返しの巻』も出展され、ボードゲーム界隈が賑わっている。

東京おもちゃショー2012:出展者一覧(ゲーム・パズル)
ホビージャパンゲームブログ:東京おもちゃショー2012に出展中!

ドロッセルマイヤーズ移転、売りつくしセール24日まで

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ボードゲームショップのドロッセルマイヤーズ(東京・中野)は、店舗移転に伴い本日から売りつくしセールを始める。24日(日)まで、期間中は休まず毎日営業する(平日12:00〜20:00、土日11:00〜20:00)。

「一般的なボードゲームショップとは用途が異なる」ショップを目指して移転とリニューアルを行うためのセール。期間中、2個以上の商品を同時に買うと、店員とじゃんけんをすることができ、勝てば購入商品のうち最安値のものが1個無料となる。3個なら2回、4個なら3回とじゃんけんチャンスが増え、勝つ確率が上がるようになっている(ただし無料になるのは1個まで)。

ドロッセルマイヤーズは昨年2月にオープン。『スタンプス』『アダムとイブ』『Hyke』といった話題作のリリースや、「嘘つき村の人狼」やバックギャモン試写会などのイベントプロデュースで話題を集めている。現店舗での営業も24日までで、新店舗(場所未定)での営業は7月中旬から。

ドロッセルマイヤーズ:店舗移転&リニューアルオープンのお知らせ

『桃太郎電鉄』ボードゲーム、7月26日発売

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タカラトミーアーツは7月26日、人気ゲームソフト『桃太郎電鉄』のアナログゲーム版『桃太郎電鉄ボードゲーム 大どんでん返しの巻』を発売する。2〜6人用、6歳以上、3990円。

『桃太郎電鉄』は、プレイヤーが鉄道会社の社長となり、サイコロを振って目的地を目指しながら日本全国の物件を購入し、利益や資産を競い合う大人気のゲームシリーズ。1988年に第1作目がファミコン版で登場して以来、現在まで累計販売本数1200万本を超えており、来年には25周年を迎える。

シリーズの生みの親であるさくまあきら氏が「子どもから大人まで誰でも気軽に楽しめるボードゲーム」をめざし、アナログ化が実現した。ボードは「日本編」と「世界編」の両面になっており、難易度も貧乏神の有無などによって3段階が選べる。

目的地の選択やイベント発生はカードで再現。人気キャラクター「キングボンビー」や「スリの銀次」なども登場。目的地から一番遠かった人に取り付く「貧乏神」は、コマにセットすることができる。また普通・急行・特急によってサイコロを振る数が異なる仕組みは「トレイン・ルーレット」を採用。金額の決定、年月の経過も同時に表すことができ、プレイアビリティーを下げない工夫がなされている。

タカラトミーアーツ:桃太郎電鉄ボードゲーム 大どんでん返しの巻
Amazon.co.jp:桃太郎電鉄 ボードゲーム 「大どんでん返しの巻」
桃太郎電鉄ボードゲーム

『ドブル』日本語版発売

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ホビージャパンは本日、絵探しパーティーゲーム『ドブル(Dobble)』日本語版を発売した。2-8人用、6歳以上、15分、1890円。

昨年、アメリカやフランスで30万個以上を販売したリアルタイム・パーティーゲーム。50種類以上のマークの内から8つが描かれた55枚のカードを使う。全てのカードは他のカードと共通するマークがたった1つだけというのが特徴で、その絵を探し出し、いち早く名前を言うことがゲームの目的。

5つのルールが入っており、趣向を変えて遊ぶことができる。『ワードバスケット』式に、共通するイラストの名前を言って中央にカードを出し、いち早く手札をなくすことを目指すというルールや、カードを1枚ずつ一斉に出し、共通するイラストの名前を言って相手に押し付けるルールなどなど、シンプルなルールで熱いゲームが楽しめる。

円形の缶に入っており、カードも円形でおしゃれなデザイン。缶がへこまないように、プラスチックと上のケースに入っている。

スマホ連動ボードゲーム『絶叫!おばけ屋敷ゲーム』7月7日発売

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バンダイは7月7日、スマートフォンと連動して遊べるボードゲーム『絶叫!おばけ屋敷ゲーム』を発売する。2〜5人用、9歳以上、3780円。

1980年に発売され80万セット以上の大ヒットとなった『おばけ屋敷ゲーム』2回目のリメイク。ボードにはおばけ屋敷が描かれており、プレイヤーはマスの指示にしたがって、おばけと戦いながらそれぞれコマを進め、一番先におばけ屋敷を脱出した人が勝ちとなる。

ルールはほぼ初版を踏襲しているが、スマートフォンの無料専用アプリをダウンロードして遊ぶと、ゲームの進行に合わせてリアルな映像・音・振動が発生する。アプリケーションには「普通」と「怖い」の2種類の恐怖レベルが搭載されており、好みに合わせてレベルが設定できるほか、随時アップデートを行い、登場するおばけの種類やイベントの内容を更新していく予定となっている。

アプリで発生するイベントは25種類以上あり、ガラスが割れる音や悲鳴がなったり、事前にアプリで撮っておいた写真が心霊写真になったりと多彩。ボスおばけとの対決では専用のカードチップを識別させて戦う。

アナログゲームにデジタル要素を組み入れる試みは世界的に行われているが、スマートフォンのアプリを利用するのは初。専用機器を付属しないことにより、価格を抑えることにも成功している。なお、スマートフォンなしで遊ぶことも可能。

バンダイ:絶叫!おばけ屋敷ゲーム

ドイツ年間キッズゲーム大賞に『フビを捕まえろ!』

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ドイツ年間ゲーム大賞選考委員会は11日、ハンブルクにてキッズゲーム大賞の発表と授賞式を行った。先月21日に発表されていた3タイトルから『フビを捕まえろ!(Schnappt Hubi!)※』が大賞に選ばれた。

ドイツ年間キッズゲーム大賞受賞
受賞したデザイナーのS.ボーゲン氏。©Spiel des Jahres e.V.

『フビを捕まえろ!』は迷路の中で、目に見えない幽霊のフビを探し出す協力ゲーム。手がかりは付属の電子コンパスが指示してくれる。対象年齢は5歳からだが、電子コンパスがドイツ語でしゃべるので外国人には遊ぶのが難しい。電子機器のついたゲームが受賞するのは、同じラベンスバーガー社による『誰だったでしょう?』(2008年)に続き4年ぶり2回目となる。

本賞とエキスパートゲーム賞の発表と授賞式は7月9日、ベルリンで行われる。

Spiel des Jahres:"Schnappt Hubi!" ist das Kinderspiel des Jahres 2012
※先日のニュースでは『取ってフビ』と翻訳していましたが、ゲーム内容にしたがって変更しました。

ハイク(Hyke)

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和風ディクシット

『スタンプス』『アダムとイブ』と話題作を制作しているドロッセルマイヤーズ(東京・中野)が今年のゲームマーケットから発売した多人数コミュニケーションゲーム。五七五の句でお題を当てるという、国産ならではのゲーム内容となっている。

Hyke

はじめに配られるのがお題用紙数枚。ここに好きなお題と名前を書き、折り曲げて箱に入れる。混ぜてから引き、そのお題で一句。「このメンツ ぼくもあなたも 伊達じゃない」(くさのまさん・答え:メガネ(ドラッグすると見られます))

ほかの人も同時進行で句を作っているが、誰かが「ハイク!」といって手をあげたら一旦中断して句を詠み、お題を当てる。順番は関係なく、思いついた順。お題はいったい何だろう?と頭をひねる。

いきなり1人目が当てると、当てた人に1点。句を作った人は0点。2人目が当てると、当てた人・句を作った人・お題を作った人みんなに2点。3人目も以下同様。一番いいのは最後の人が当てた場合で、8人で遊んでいれば8点にもなる。したがって、あからさまな句でも、意味不明な句でもいけない。メンバーを見て、どこまでぼかすか考えるのは句心を大いに刺激される。

当て終わったらまたそれぞれの句を読む。句を発表した人も、次のお題カードを引いてまた読む。どんどん作って、どんどん詠もう。

お題カードがなくなったらゲーム終了。最後に完成した句を並べて、気に入った句に投票する。これも得点になり、合計得点の多い人が勝ち。

学生の頃、メモ用紙を折り曲げながら、一つ前の上の句だけを見て下の句をつなげていくというゲームを飲み会で遊んだことがあった。この経験が生きたのかすらすらと句が出てくる。大事なのは、形式とか季語とか考えないこと。それでもなかなか句ができなくてお地蔵さんになってしまう人もいた(自分で作れなくても、当てまくれば勝つチャンスはある)。

「あたたかい あなたのムラに いまもなお」(答え:原子力)は残念ながら当ててもらえなかったが、「五月晴れ 憎い涙の 業平橋」(答え:東京タワー)を当ててもらえたのが気持ちいい。大量得点もできて1位。djさんが詠んだ「あいうおお テルマオロマオ サザオさん」(答え:笑顔)が笑いのツボに入って、その後の仕事中に吹き出しそうになったのは内緒である。

Hyke
渡辺範明/ドロッセルマイヤーズ(2012年)
4〜8人用/8歳以上/20〜30分
ドロッセルマイヤーズ:Hyke

みんなのイ〜ブン("Even" by Everyone)

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本音と建前を使い分けて

『ストリームス』などシンプルながらヒネリのきいた作品を制作しているサイ企画が今年のゲームマーケットで発表した作品。作者によれば『プライバシー』などの投票ゲームをもっと手軽に遊べるようにしたという。多人数ゲームは今年、あまり発表されなかったので貴重である。

お題に対して、イエスかノーか、イーブンを出す。イエスかノーは多数派ならポイントになるが、イエスとノーが同数だった場合、イーブンにポイントが入る。山札がなくなったらポイントの多い人が勝ち。ルールはこれだけである。イーブンを出す人が複数いるため、プレイ人数は奇数でなくてもかまわない。

みんなのイ〜ブン

「1年に3回以上、映画館に行く」……多数派に入って得点を取るには、自分の答えを正直に答えるだけではいけない。全員の顔を見て、このメンバーならイエスだろう、ノーだろうと予想しなければならない。しかしそれが難しい。「豚骨ラーメンより味噌ラーメンが好き」とか、知るかっつーの。

ゲームマーケットで販売していた「大人用追加カード」も使用。『プライバシー』ほど尖った質問ではないので、女性も混じっていたがセクハラにはならなかった。「異性の心を盗んだことがある」とか、男性はなかなかイエスといえない。

「人の心は3億円で買える」という質問に、「私だったら100万くらいでOKです」とdjさん。ノーと答えたのは私だけだった。皆が本音で答えてきているので、建前ではいけなかった模様。「美人はたいてい心もキレイ」はほとんど満場一致でノーが出た。

イーブンは滅多に当たらない分、当たるととても気持ちいい。自分の予想を覆して全員が逆の答えを出してきたり、少数派の答えからその人の性格が垣間見えたりして楽しかった。

みんなのイ〜ブン
居椿善久/サイ企画(2012年)
3〜10人用/8歳以上/15分
すごろくや:みんなのイ〜ブン

リオグランデ社、ハンス社との提携を解消

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『ドミニオン』や『レース・フォー・ザ・ギャラクシー』を手がけるリオ・グランデゲームズ(アメリカ)は、今年の秋から、ハンス・イム・グリュック社(ドイツ)との提携を解消することを発表した。ハンス社の製品の英語版は、今後ズィーマンゲームズ(アメリカ)から発売されることになる。ハンス社の広報が明らかにした。

『カルカソンヌ』をはじめ、これまでヨーロッパゲームを北米に紹介してきたリオグランデゲームズの事業整理に伴う措置。『ドミニオン』シリーズのヒットが背景にあると見られる。したがってリオグランデゲームズ発の製品については、提携解消後も継続したい考えだ。

ズィーマンゲームズは1999年にゼヴ・シュレーシンガー氏によって設立され、ヨーロッパ・アメリカに限らない幅広いラインナップで知られる。『パレード』『アールエコ』『グラグラカンパニー』『ルールの達人』『シャドウハンターズ』など日本人の作品も多く出版されている。一方、幅広いラインナップのために経営難に陥り、昨年夏にフィロソフィア(カナダ)に買収されている。

フィロソフィア社はすでにハンス社のフランス語版を制作しており、今後はハンス社のフランス語版・英語版が1つのグループ内で作られることになる。

日本ではハンス社の製品はメビウスゲームズがドイツから直接輸入し、リオグランデ社の製品はホビージャパンが日本語版で扱っているため、大きな影響はないとみられる。

Hans im Glück:Lizenzwechsel

『私の世界の見方』日本版、今夏発売決定→発売延期

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テンデイズゲームズ(東京・三鷹)は今夏、スイスの多人数コミュニケーションゲーム『私の世界の見方(Wie ich die Welt sehe...)』日本版の発売を発表した。店長がツイートで明らかにした。

1人が文中に空欄の入ったお題カードを読んで、残りの人はその空欄にふさわしいと思う単語カードを出す。誰がどれを出したか分からないように混ぜて1枚ずつ発表。読んだ人が主観で一番良かった単語カードを選び、選ばれた人が得点になる。

日本版にもなった『アップルトゥアップル』(1999)と同様のルールだが、入っているお題は112、単語が392。お題と単語の面白さ・幅の広さによって文学的にもブラックにもなり、大人が腹を抱えて笑える作品として人気が高い。

山札から1枚ダミーカードが入り、それを選んでしまうと選んだ人が失点になるというルールで、あまりに突飛な単語を選べないようになっているが、ダミーカードは偶然の一致でいいところをついてくるものだから、さらに盛り上がる。2枚の単語を入れるお題もあり、組み合わせの妙も楽しめる。

これまでテンデイズゲームズが輸入版を取り扱っていたが、大量の日本語シールを貼る作業がネックになっていた。日本版ということで、ドイツ語版からの翻訳だけではなくて、日本ならではのローカライズも行われる。ドイツ語よりさらにカード枚数を増やすことも検討しているという。続報を待つべし。

レビューサイト検索:私の世界の見方

『アイランド』多言語版、7月上旬発売

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ホビージャパンは7月上旬、沈む島からの脱出ゲーム『アイランド(The Island)』を多言語版で発売する。2〜4人用、8歳以上、45分、5040円。

オリジナルは『サバイブ!(Survive!)』というタイトルでパーカーブラザーズ(アメリカ)から1982年に発売された作品。昨年ストロングホールド社がリメイクして、輸入版が国内にも流通していたが、この度オリジナルの発売30周年を記念して、アスモデ社(フランス)が多言語版を製作することになった。

20世紀初頭。大洋に浮かぶ謎の島。冒険者たちは宝物を手にして帰ろうとしたとき、島が海へと沈み始める。多くは船に乗れず、泳いで脱出しなければならない。しかし、そこには伝説の海竜、人食い鮫、巨大な鯨がうろついていた。

島は40枚のタイルで構成され、徐々に海に沈んでいく。自分の冒険者10人を、完全に島が沈んでしまう前に近隣の島へ逃がせば得点になる。海竜や鯨や鮫からうまく逃げることはできるか。B級ムービーがそのままボードゲームになったかのような、大人から子供まで楽しめるファミリーボードゲームの名作だ。

play:game評価コメント:サバイブ!

『ケイラス』多言語版、7月下旬発売

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ケイラスホビージャパンは7月下旬、フランスで王様のお城を建設するボードゲーム『ケイラス(Caylus』を多言語版で発売する。2〜5人用、12歳以上、60〜150分、6300円。

13世紀末フランス。国境の村を舞台に、棟梁となって、フィリップ4世王の命により、街づくりと城の建設を行う。街にある建物に自分の職人を置いて、資源を手に入れたり、新しい建物を建てたりする。建物にはたくさん種類があり、どの建物を使うかによってゲームの展開が変わるのが魅力だ。

自分が建てた建物をほかの人に使ってもらえると名声を得られるが、街の途中には監督官がいて、その先の建物は使えない。賄賂を払って動いてもらうことになる。この監督官をめぐる駆け引きも面白い。

2005年にイスタリ社(フランス)から発売され、ドイツ年間ゲーム大賞特別賞、ドイツゲーム賞1位、国際ゲーマーズ賞大賞、オランダゲーム賞1位、フランス・トリックトラック賞金賞、日本ボードゲーム大賞フリーク部門2位など高い評価を得ている作品。今回のリメイクに合わせて多言語版になった。

自分の労働者を、まだほかの人の労働者が置かれていない建物に配置して、建物特有のアクションを行うという、いわゆるワーカープレイスメントゲームの元祖とされる。ヒット作の『アグリコラ』は、このゲームを手本に作られた。歴史的名作の発売、未プレイの方はこの機会にいかが。

play:game評価コメントリスト:ケイラス

ルックアウトゲームズ、アスモデと販売契約

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『アグリコラ』『ル・アーブル』『祈り、働け』などU.ローゼンベルクの作品や、ザヴァンドールシリーズを出版しているルックアウトゲームズ(ドイツ)は、7月1日から販売をハイデルベルガー社からアスモデ社に切り替えたことが、シュピールボックス・オンラインのニュースで明らかになった。

ボードゲームの中小出版社は独自の販売網をもたず、卸売業者と契約して商品を流通させている。ルックアウトゲームズがこれまで契約していたハイデルベルガー社は、主としてドイツ国内の流通を担っている。

新しく契約したアスモデ社はフランスが本社で、フランス、ベルギー、スイスなど主にフランス語圏の出版社の販売を扱っていたが、ドイツの出版社と販売契約を結ぶのは初めて。ルックアウトゲームズにとっては、より広範なエリアに商品を届けることができるようになる。

日本国内では、ホビージャパンがアスモデ社と輸入販売の独占契約を結んでいるが、ルックアウトゲームズ社の商品も取り扱っているため、大きな変化はないと見られる。

spielbox-online:Asmodee übernimmt Vertrieb von Lookout Games

『ドミニオンマニアックス』再版

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大人気カードゲーム『ドミニオン』の攻略本『ドミニオンマニアックス』が、再版されて今月はじめから再び入手できるようになっている。初版を買い逃した方は購入できるチャンスだ。1050円。

『ドミニオンマニアックス』は先月13日、ゲームマーケットを皮切りに発売されたが20分で売り切れ。その後メロンブックスでも店頭・通販共に半日でほぼ売り切れていた。再版後は、メロンブックスのほか、イエローサブマリン、テンデイズゲームズ、ロール&ロールステーション(秋葉原・横浜店)で取り扱われている。

TGIW:『ドミニオンマニアックス』5月13日発売
ピコピコカルチャージャパン:第29回『ドミニオンマニアックス』のマニアックすぎる内容に驚け!
メロンブックス:ドミニオンマニアックス
テンデイズゲームズ:ドミニオンマニアックス

キングダムビルダー(Kingdom Builder)

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広げようボクの領土ドミニオン

ドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた3タイトルのうち、もっともゲーマーズゲーム寄りの作品である。六角形のマス、毎回変わる特殊能力と勝利条件の組み合わせ、高い拡張可能性などをもちながら、わずか45分でプレイできるのは驚嘆に値する。

デザイナーは『ドミニオン』のヴァッカリーノ。『ドミニオン』では、得点となる「屋敷」「公領」「属州」が、ただ点数の書いてあるカードに過ぎず、それらしきイラストもないため、何を目指してゲームをするのか具体的なイメージが湧かなかった。このゲームも自分の王国を広げるゲームであるが、コマを並べることで広がっていくので実にイメージしやすい。

キングダムビルダー

毎回自分の番には、家コマを3個、カードに指示されたエリア(森・草原・花畑・峡谷)に置く。最初はどこに置いてもいいが、次からは可能な限り、前に置いたコマに隣接して置かなければならない。カードのしばりと、隣接のしばりが、独特なプレイ感を生み出している。カードは毎回1枚だけなので、選択肢がぐっと絞られ、考える時間が短い。これが45分で終わる理由である。

ボード上には「特殊地形」と呼ばれる場所が4ヶ所あり、ここに隣接して家を置くと、追加アクションタイルがもらえる。「追加でコマを1個置ける」「河川エリアに置ける」「1マス離れたところにワープできる」など、どれも強力。しかもこの追加アクションタイルは毎手番使えるので、いかに早く手に入れ、いかにうまく活用できるかが大きなカギとなる。

誰かのコマがなくなったら得点計算。追加で置けるという特殊能力を駆使しないと、まだコマが残っているのに終わってしまう。しかし大事なのは、たくさん置くことよりも、特典になるように置くことだ。

ボード上にあるお城に隣接して家を置いていると得点というのは基本。このほかに、毎回3枚の得点カードが公開されており、その条件で得点する。この条件は全員共通というところがポイント。マイ目標がないので、オープンな戦いになる。

得点の条件は例えば「河岸のコマ×1点」「城・特殊地形のつながり×4点」「横一直線に最も多く置いたコマの数×2点」「最も広い陣地のコマの数×0.5点」「陣地の数×1点」など。これらを同時に満たすのはなかなか難しい。

特殊地形は8つあるうち毎ゲーム4つ、勝利条件は10あるうち毎ゲーム3つしか使わない。これで8400通りの組み合わせがあることになるが、さらに拡張もすでに発売されていてさらに組み合わせを増やせる。どの特殊地形を活用して、どの得点条件を重点的に狙うか、よく考えて手番を行いたい。

4人プレイで45分。一直線に並べると1個追加で置けるという特殊地形と、最後に直線上のコマの数が得点になるという得点条件が出たため、そこが最初の狙い目となった。コマを1マスワープできるという特殊地形と、陣地の数が点数という得点条件も相性がよかったが、得点はあまり高くない。しかしこちらのほうが、陣地を広げるのに重要だった。隣接のしばりがあるため、ワープしてその先に置けるのは非常に強いからである。直線の陣営を途中で切られ、周囲を囲まれてしまったdjさんは打開するカードも引けず中盤から詰み状態。くさのまさんが河川上に置ける特殊地形を駆使して1位。

カードが1択なので、何を引くかで運の要素が大きいが、その先はどこを優先的に置いていくかで、囲碁のようなシビアな陣取りが楽しい。

Kingdom Builder
D.X.ヴァッカリーノ/クイーンゲームズ(2011年)
2〜4人用/8歳以上/45分

第2回500円ゲームズ、来年のゲームマーケットにて

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国内のゲームデザイナーによる同人アナログゲーム創作企画「500円ゲームズ」が、2013年のゲームマーケットで行われる。現在、参加者を募集中(〆切未定)。

同人ゲームの高品質化と高価格化に対するアンチテーゼから始まったプロジェクト。コンポーネントの質が低くても低価格のボードゲーム、カードゲームを作成・販売することで、ライトゲーマーでも参加しやすい環境、創作ゲームデザイナーがゲームを発表しやすい環境を作るきっかけになることを目指す。

第1回は2010年のゲームマーケットで行われ、カワサキファクトリー、賽苑、OKAZU Brand、操られ人形館、カナイ製作所、タンサンファブリーク、骨折ゲームズ、などが参加して26タイトルもの新作が発表された。新作評価アンケートでは、そのうち『ブレインフリッパー』(カワサキファクトリー)と『RR』(カナイ製作所)が10位以内に入っている。

参加の条件は、制作費が1個あたり500円以下で、販売価格が500円であること。これを来年3月のゲームマーケット2013大阪、その後のゲームマーケット2013春で販売する。販売個数や未発表かどうかは問わない。

実験的なゲームを発表したい、広くいろいろな人に遊んでほしいと思う方は参加してみてはいかが。参加表明、問い合わせは下記のリンクを参照。

第2回500円ゲームズ

ロバの橋(Eselsbrücke)

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そこが思い出せない!

『神経衰弱』などの記憶ゲームは、ゲーマーにはあまりウケない。得手不得手の差が激しいのはもちろんだが、勝敗がゲーム経験に全く関係ないからではないだろうか。ボードゲームをそれほどやりこんでいない人でも、やりこんでいる人に素で勝てる。そういう意味で記憶ゲームは、運ゲームと同じく初心者向けと言えるだろう。

今回のドイツ年間ゲーム大賞ノミネート3作品の中で、誰も予想しなかった『ロバの橋』も、記憶という要素を全面に出したゲームである。3枚から5枚のタイルが何だったかを、ストーリーを作って記憶し、何ラウンドか後に当てなければならない。

タイトルの「ロバの橋」はドイツ語で覚えにくいものを覚えるための手がかりという意味。水を怖がるロバは、小さな水溜まりでもわざわざ橋をかけたほうがよい。そのものを覚えたほうが簡単そうでも、わざわざ語呂合わせなどを考えて覚えたほうが長く覚えられるものだ。ドイツでは、いったんイニシャルにして、それに別の単語を当てて覚えていく。例えばギターの線EADGHEを、「Eine Alte Dame Geht Heute Essen(1人の老婦人が今日食事に行く)」というように(日本でも、年号の暗記などはそうである。「生稲(1917)晃子がロシア革命」とか)。

ロバの橋

自分の番になったらタイルを3枚引いて、その3枚でストーリーを作ってみんなに聞かせる。覚えてもらいやすくするには、筋の通った話にしたいところだが、引いてくるタイルは「ケーキ」「恐竜」「牢屋」のように脈絡がないものばかり。筋が通らなければ、インパクト重視でいこう。聞かせたら、3枚のタイルは伏せておく。

全員がそれぞれ3枚ずつ引いて話をしたら第1ラウンド終了。第2ラウンドもまた3枚引いて、ストーリーを作ってみんなに聞かせ、タイルを覚えてもらう。

第1ラウンドのタイルを思い出すのは、第3ラウンドになってから。しかも第3ラウンドは、4枚引いてストーリーを作った後に、第1ラウンドのタイルを当ててもらわなければならない。はるか過去のように思えるんですけど!

タイルを時計回りに1枚ずつ配り、受け取った人はそのタイルを手がかりにして、残りのタイルを当てる。当たれば得点、間違えば失点。ストーリーを作った人は、誰も間違わず当ててもらえたら得点。

同様に第4ラウンドに第2ラウンドのタイルを思い出す(第2版では、第5ラウンドがなくなった)。ここでも、そのラウンドに新しいタイルが追加されるので混乱するのは必至。1枚でも当たればいいほうで、全滅なんてことも多い。当たったら常に1点だが、間違ったときの失点がどんどん大きくなるので、みんながほとんど0点のまま終盤を迎える。

第5、第6ラウンドは、新しいタイルの追加は行わず、それぞれ第3、第4ラウンドのタイルを思い出す。混乱はしないが、枚数が4枚、5枚となっていて凶悪である。写真のタイルで私が作ったストーリーは、「つくばで竜巻が起こってゴミがぶちまけられ、つくばの国王が責任を感じて王冠を脱いでクラゲパーマにした」である(全部当ててもらえた)。

記憶を片隅から呼び起こすのに、こんなにエネルギーが必要なものかと思い知る。ストーリーを思い出せても、タイル名までたどりつけないことも多い。うんうん唸って5人で1時間。最初は思い出せなかったのが、何かのはずみでひらめくと無性に嬉しい。「あったあった!」「それそれ!」「うわーオチのところが思い出せない……」プレイしている当人たちは気が抜けなくて苦しかったが、隣卓からは大いに盛り上がっていて楽しそうだったという。

Eselsbrücke
S.ドラ、R.z.リンデ/シュミット(2011年)
3〜12(2人1チームで6チーム)人用/8歳以上/30〜45分
ショップ検索:ロバの橋

ベガス(Vegas)

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どのテーブルに行くか悩む

2012年度のドイツのゲームシーンを、年間ゲーム大賞広報のT.フェルバー氏は「ダイスの年(Das Jahr des Würfels)」と振り返る。その多くは『ボーナンザダイス』『ズーロレットダイス』『頭脳絶好調(インジーニアス)ダイス』など有名タイトルのダイスゲーム版だったが、その中から審査員が今年の代表作としてノミネートしたのがこの『ベガス』である。

注目のドイツ人デザイナーR.ドーン(『アルカディアの建設』『ダイヤモンドクラブ』)が、これまた注目のブランド「アレア」から発表した作品だが、同じダイスゲームだったアレアブランドの『ラムと名誉』(2006年)とは比べ物にならないほどシンプルにして、「これは本当にアレア?」と思うほどの軽いゲームとなった。『ロイヤルターフ』よりもさらに軽い。

サイコロで1〜6の目に対応する6つのカジノテーブルで、一番多くサイコロを置いて賞金を獲得するゲーム。毎ラウンド、はじめに各テーブルに賞金が配られる。賞金カードを山札からめくっていって、5万ドル以上になるまで。9万ドル1枚のテーブルや、2万ドル、2万ドル、3万ドルといったテーブルができる。もちろん高額のテーブルほど競争率が高い。

手番には8つのサイコロを一度に振って、目を1つ選び、その目が出たサイコロを全部、対応するテーブルに置く。1周したら残っているサイコロを振って、また目を1つ選び、その目が出たサイコロを全部置く……の繰り返し。

高額のテーブルにたくさん置きたいけれど、そう都合よく出てはくれない。しかも競争率が上がれば、たくさん置いても賞金がもらえないかもしれない。ほかの人がどこにどれくらい置いているかを見ながら、よく考えて選びたい。

一度にサイコロをたくさん置いて手番が先に終わる人もいるが、結局全員、8つのサイコロをどこかに置くことになる。置き終わったらお楽しみ、賞金の分配。

賞金に預かるには、単独で1位にならなければならない。同数タイの場合は、次点に権利が移る『ハゲタカのえじき』方式。賞金が2枚、3枚ある場合は、同様に単独で2位、3位の人がもらえる。出したくない目が出て、誰ももらえないことも(それはそれで、ほかの人の権利をつぶすので有効だが)。4ラウンドの合計で賞金総額の多い人が勝ち。

5人プレイで30分。第1ラウンド、高額賞金をめぐって鴉さんと一騎打ち。結局8つ全部を同じ目にするという快挙で私がゲットした。しかしこのような一極集中は得策ではない。その間に満遍なく取ったABBさんが1位。鴉さんはことごとく邪魔されて最下位に沈んでいた(トップ叩きはできるが、それも運次第なので誤爆もありうる)。1個か2個ずつ置いて様子を伺っていく戦法と、一気に置いてほかの人に諦めさせる戦法があるようだ。ダイスゲームだが、サイコロの目の選択が悩ましく、また遊びたくなる魅力(ギャンブル中毒?)がある。サイコロいっぱいをジャラーッと振るのも気持ちいい。

Vegas
R.ドーン/アレア(2012年)
2〜5人用/8歳以上/30分
メビウスゲームズより発売予定

アンケート:ゲームマーケットの注目

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Q.60:ゲームマーケットで注目しているものは?(2012年5月)

A.輸入新作ゲーム 55票(36%)
B.同人ゲーム 66票(43%)
C.中古ゲーム 31票(20%)

5月13日に開かれたゲームマーケットは、史上最高の3700人が参加しました。初めて参加した人も多かったはずで、どんなきっかけで参加したのかが気になるところです。そこで出展されるものを大きく3つに分けて、読者が注目しているものをお尋ねしました。

アンケートの結果は、4割の方が同人ゲームと答え、輸入新作を上回りました。昨年のアンケートでも、(設問は少し異なりますが)同人ゲームが輸入ゲームを10%ほど上回っており、同じ傾向が続いていることが分かります。

実際、同人ゲームが出展された4階が5階より賑わい、長い行列ができたブースもありました。ここでしか買えないものが多く、開会わずかで売り切れるブースが続出しました。どのゲームが人気が高いか、当サイトでは国産新作評価アンケートを行っておりますが(6月17日まで)、なんと100タイトルもの新作が発表されていました。

タイトル数だけでなく、質も上がっている日本のゲームは世界的にも注目されており、フランスからスカウトが訪れていました。今回の新作の中から、また世界に羽ばたく作品が生まれるかと思うと楽しみでなりません。

6月のアンケートはドイツ年間ゲーム大賞の予想です。今年も、大方の予想を裏切るノミネートリストが並びました。7月9日、審査員はどのゲームに栄冠を与えるでしょうか。皆さんの予想をお聞かせ下さい。

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