2012年7月アーカイブ

ケルトダイス(Keltis - Das Würfelspiel)

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2008年のドイツ年間ゲーム大賞受賞作『ケルト』は、さまざまな派生作品を生み出した。追加ボード、カードゲーム、タイルが翌年、オラクルが翌々年、そして1年おいてダイスゲームである。作者のクニツィアはこうした派生作品が得意で、『インジーニアス』(2004年)は2人用トラベル版、パズル、ジュニア、タイル(ゲニアール)、カードゲーム、スペシャルと来て今年ダイスゲームが発売された。

『ズーロレット』もダイスゲームが今年発売されている。『カルカソンヌ』がダイスゲームになったのは昨年だが、これまでダイスが好まれなかった(ドイツ年間ゲーム大賞でダイスを使うゲームが選ばれるのは4回に1回、ドイツゲーム賞では10回に1回ほどである)ドイツで、今になってダイスゲームが流行っているのは面白い。

ケルトダイス

5個のダイスを振り、1種類だけ選んでその目のコマを進める。振り直しは1回まで。うまくいけば、最大5マス進めるわけだが、そううまくはいかない。進めたくない事情もあって、1マスしか進めないことも少なくない。

進めたくない事情とは、『ケルト』の基本システム「何マス目かまではマイナスで、スタートしないほうが得」にある。コマは最大4個出せるが、終盤ではスタートしないほうがよいかもしれない。たくさん目が出たが、今スタートして大丈夫か? 大いに迷う。

さらに裏面の上級ルールでは、入れないマスがある。このマスの手前まで行ったら、一気にダイスを2、3個揃えて飛び越えなければならない。ダイスを振る手にも力が入る。

「願いの石」タイルも健在。願いの石の目2つにつき1枚を獲得できる。これも少ないと失点になってしまうので、どの時点で手に入れるか考えておかなくてはならない。

1ゲームは10分ほど。ダイスを振る楽しさに加えて考えるところもあり、これがあれば『ケルト』はいらないのではと思うほどの出来のよさである。もっともいくら考えても、ダイス運がよすぎて圧勝とか、逆に惨敗という展開も十分あるけれども。どんなゲーム展開だったかは、下記のリンクをご覧ください。

Keltis - Das Würfelspiel
R.クニツィア/コスモス(2012年)
2〜4人用/8歳以上/20分
ふうかのボードゲーム日記:ケルトダイス

ルール和訳公開の是非(4)ゼロサム

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海外ボードゲームのルール日本語訳をネットで公開することについて、これまで「是」で主張を組み立ててきたが、状況が変わりつつある。毎年この時期に行なっているメビウス訳アーカイブへの新規追加はメビウスおやじさんと協議して見送ることにした。

ルール和訳公開の是非(1)国内ショップへの影響」の前提「個人輸入する人は非常に限られている」が崩れ(気軽に個人輸入できる)、「ルール和訳公開の是非(2)ヤフオクでの利用」の前提「ショップの供給が追いついていない」も崩れ(ふんだんに供給されている)、「ルール和訳公開の是非(3)メーカー」については、公開して問題となるのは新作より定番と呼ばれる旧作にあることが分かってきた。

しかもこれまでボードゲームをどんどん買ってきた愛好者の多くが飽和状態になり、『ドミニオン』バブルも終わりつつある昨今、どこかが売れればどこかが売れなくなるゼロサムの時代が到来しつつある。独自の日本語ルールを作成せず、公開日本語ルールを利用する業者が増え、コストをかけて日本語ルールを作成してきた既存ショップの利益が圧迫される状況下では、有志ならともかく、国内ショップは日本語ルールを公開しないことになるだろう。当然の成り行きである(それゆえ、これまで毎年提供して下さったメビウスおやじさんのご厚意は非常にありがたいものである)。

有志による一般公開についても、国内でまもなくどこかが扱いそうな作品や現行商品については、業者に利用され(添付販売を禁じても、ここからダウンロードできますよで同じことである)、その分だけ国内ショップの売上が落ちる可能性を認識した上で、行うかどうか考えたほうがよいのではないだろうか。

もちろん国内のショップで買うか、海外のショップから個人輸入するかは個人個人の選択である。大本の出版社・メーカーはどこから買ってもらっても売れればかまわないはずである(長く売り続けてもらえるショップのほうがありがたいだろうが)。だからショップは自由競争で、消費者が恩恵を受けると考えて公開するという選択肢を否定するものではない。

なかなかにアンビバレントな問題で、立場によって異なるのはもちろんのこと、ひとつの立場からも一概に判断を下すことができない。現在のところ、私が和訳公開するのは明らかな絶版品と、メーカー的・内容的(言語依存度が高いなど)に国内ショップが扱う可能性が低いと判断される作品に限ることにしている。

どろんこパーティー(Matschig)

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跳ね返りに注意!

日本でも全国各地で「どろんこ祭り」が行われている。水田で田植えの前に行われ、元は豊作を願う神事だったようだが、今はイベント化され、どろんこサッカーなどが行われている。最初はちょっとの汚れでも嫌がっていたのが、転んで泥だらけになったのをきっかけに、最後の方になるとやけくそになるところがコミカルで楽しい。韓国の保寧で開かれるマッドフェスティバルには、220万人も訪れるという。

ほかにもどろんこ(スワンプ)サッカー、どろんこバレー、泥レスリング(キャットファイト)など、泥の中で行われるスポーツは少なくないが、このゲームは泥玉をぶつけあう泥合戦がテーマ。オリジナルは1998年にファンフォー出版から発売されたものを、14年ぶりにアミーゴ社がリメイクした。

どろんこパーティー

手札には砂カード、水カード、傘カード、特殊カードがある。自分の番には、砂カードと水カードをペア(泥)にして、誰か出す(投げつける)。誰に出してもいいので、一番汚れていない人に。仁義なき直接攻撃。

出された(投げつけられた)人は、傘カードで防御。砂カードと水カードの数字の合計以上の傘カードを出せればセーフ。出せなければ、それをダメージとして食らう。食らった人から次の泥を投げる。仕返しだ!

誰かが泥を出したとき、同じ数字の水カードまたは砂カードを出せば、泥の威力を増して攻撃できる。攻撃する相手を変更できるので、思わぬところから飛んでくることも。

特殊カードは、水カードのダメージを消せるドライヤー、砂カードのダメージを消せる扇風機もあるが、投げつける相手を変えることができるカード、ほかの全員に跳ね返らせるカードが強烈。自分で投げた泥んこが、まわり回って自分に帰ってくるという因果応報。

ふうかさん、karokuさんと3人プレイ。初手、特殊カードを恐れて小さい泥玉を投げつけてみたら案の定返ってきた。karokuさんの手札が偏って、泥を作れないのをいいことに集中砲火。逆襲された時には、全員に跳ね返らせるカード(泥んこを無効にし、山札から引いたカードだけダメージ)で切り返して1位。

攻守どちらもバランスよく手札を整えてというようなちょっとした戦略はあるが、引き運も大きい。淡々と遊ばず、「うぉー、やられた!」「よし、仕返しだー!」などと盛り上げて遊びたい。

Matschig
V.ヘアマン/アミーゴ(2012年)
3〜6人用/8歳以上/30分
ふうかのボードゲーム日記:どろんこパーティー

気仙沼でボードゲーム教室

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東京・高円寺のボードゲームショップ・すごろくやは来月、宮城県気仙沼市にてボードゲーム教室を開催する。8月4日(土)、18日(土)、19日(日)の13〜17時、児童集会所「カドッコ」にて。入場無料、予約不要。

東日本大震災により甚大な被害を被った気仙沼で、すごろくやが都内で行ってきたようなボードゲームを使ったワークショップ楽しんでもらえないものかと提案。震災後の子供たちのための遊び場・集会所での開催が実現した。

すでに小学生にチラシが配られたり、地元の新聞で紹介されるなど、たくさんの子供達が訪れそうな勢いに、『「まあやってみよう」と楽しんでみたい』という。なお、当日のインストラクターの手伝いを募集しているので、興味のある方はすごろくやまでご連絡を。

高円寺0分すごろくや:気仙沼を訪問しました
高円寺0分:8/4, 8/18〜19 気仙沼ボードゲーム教室を開催します

創作ゲームのアートワーク展、8月京都

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8月1日から31日まで、京都・四条烏丸のイベントスペースAKIKANにて、「創作ゲームのアートワーク展」が開かれる。10〜18時(最終日16時)、入場無料。

ゲームマーケットへの出展が急増するなど、注目度が増している創作ゲーム。ゲーム内容・コンポーネントともに質が向上し、誰もが楽しく遊べるものも増えている。そこで、創作ゲームを通じてアートワークの分野で活躍したいと思っているアーティストを募り、今後の活動のアピールや、創作ゲームへの新たなアプローチをはかる。

参加したのはタンサンファブリーク(『ファブフィブ』)、宇佐美詠子(『アダムとイブ』『HYKE』)、賽苑(『ハウラ』)、オインクゲームズ(『さるやま』『卑怯なコウモリ』)、長谷川登鯉(『ヴォーパルス』)など12団体・個人。目や感性でアーティストの作品を楽しむだけでなく、実際に、創作ゲームも遊んで楽しめるという展覧会だ。

期間中、8月4日(土)夜オープニングパーティー、18日(土)には頒布会とトークセッションが行われ、その様子はユーストリームで配信されることになっている。詳しくは下記ホームページにて。

創作ゲームのアートワーク展2012KYOTO

『宝探しアドベンチャー TORE! 魔宮攻略GAME』発売

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バンダイは本日、日本テレビ系の人気テレビ番組をフィーチャーしたボードゲーム『宝探しアドベンチャー TORE! 魔宮攻略GAME』を発売した。2〜4人用、7歳以上、3990円。

古代遺跡「TOREの魔宮」を舞台に、伝説の秘宝「黄金のファラ男像」を求めて様々なステージに挑戦するテレビ番組がボードゲームになった。立体ボードの5つの部屋に挑戦し、「黄金のファラ男像」を獲得することを目指す。そのためには迫り来る壁や石像をかいくぐって、鉄球の試練をクリアしなければならない。

「石像の間」では2つのルートから1つを選び、石像に追いつかれる前にゴールを目指す。「壁の間」ではより多くのファラ男像をゲットするため寄り道できるが、プレーヤーが1巡するたびに壁が迫ってくるため、寄り道し過ぎると失格となってしまう。ここには番組名物の「鉄球の試練」がある。バーを調整してボールを穴に落とすアクションゲームだ。

「ミイラの間」では包帯が7つ巻かれる前にファラ男像を獲得してゴールを目指す。「床の間」では床の角度が脱落の位置に進む前にゴールしなくてはいけないが、他のプレーヤーを蹴落として先に進むバトルが楽しめる。最後に「崖の間」でクイズに正解して生き残りを目指す。

「!」のマスは、ファラ男からの指令を受けるマスとなっていて、ファラ男カードを引いて書かれていた「モノマネをしろ」などのムチャぶりを実行しなければならない。テレビ番組を知っている人でなくても、パーティーゲームとして楽しめそうだ。

日本テレビ:魔宮攻略GAME

『フラッシュポイント:火災救助隊』日本語版、8月下旬発売

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フラッシュポイントホビージャパンは8月下旬、火災現場から人命を救助する協力ボードゲーム『フラッシュポイント:火災救助隊(Flash Point: Fire Rescue)』を発売する。2〜6人用、10歳以上、45分、4200円。

『レジスタンス』『ハギス』などで有名となったインディボード&カード社(アメリカ)が昨年リリース。これまで英語版が国内流通していたが、人気の高まりを受け日本語版の発売となった。

消防官となり、参加者全員で1つのチームを編成する。チームで勝利するために、燃えさかる建物の中で倒れている要救助者たちを、救出しなければならない。時間の経過とともに燃え広がる炎。炎や煙と戦いながら進入路と脱出路を確保しつつ、逃げ遅れた人々を救出に向かう。しかし油断すると爆発の危険も。4人以上の犠牲者を出すか、建物が崩壊してしまうとゲームオーバー。勝つ時も負ける時も全員一緒だ。

ルールは初級者や子供とのプレイ向けの「ファミリーゲーム」と、上級者用の「経験者向けゲーム」の2種類を用意。さらに経験者向けには難易度が4段階設定されており、ゲームの熟練度に応じていろいろな仲間とプレイできる。

レビュー検索:フラッシュポイント
play:game評価コメントリスト:フラッシュポイント

『ボードゲームナビ2012-02』発売

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ボードゲーム専門誌『ボードゲームナビ』の第2号(2012-01)が26日(ホームページでは本日)、新紀元社より発売された。B5版、96ページ、1680円。

今号の特集は「インタビューで振り返るゲームマーケット2012春」。5月に東京・浅草で開催されたゲームマーケット2012春にて、17名の出展者にインタビュー。売れ行きの手ごたえや、今後の展開を聞く。

もう1つの特集は「スマートフォン、タブレット端末で楽しむボードゲーム」。50タイトルの一挙紹介に加えて、秋葉原シャッツキステのレイラ氏がお気に入りのアプリを語る。

レビューは海外ボードゲーム12本、同人ボードゲーム13本。また、ウェブではなかなか読むことのできないリプレイ記事として『それはオレの魚だ!』『荒野の1ドルペンギン』『シルク・ドゥ・モンスター』を扱う。「ボードゲーム・パーティー」というテーマで、初めて遊ぶ女性タレントを起用しているところが新しい。

安田均氏、鈴木銀一郎氏、レイラ氏、フーゴ・ハル氏の連載、田中としひさ氏のコミックのほか、ドミニオン世界チャンプのルネ氏の戦略論や、ワンドロー木皿儀隼一氏の『ヴォーパルス』分析、ヤポンブランド健部伸明氏のエッセン新作紹介など、内容盛りだくさん。

付録ゲームはJ.アーネストの『シップレック!』がついている。また応募者全員プレゼントとして『サンダーストーン』のプロモーションカード「ソーンウッドの森」「<虚無の黙示録>」「復讐のガーディアン」がもらえる。

新紀元社:ボードゲームナビ
ふうかのボードゲーム日記:ボードゲームナビ2号を買ってみた

『クルード』新版、日本語版で発売

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タカラトミーは本日、推理ボードゲームの古典的名作『クルード』新版を日本語版で発売した。3〜6人用、8歳以上、45分、3150円。

巨大金融組織のCEOであり、大富豪のサムエル・ブラック氏は、彼の大邸宅に6人のゲストを招待した。ある大型取引にまつわる衝撃のスキャンダルの実態を暴露するためだった。 しかし、ブラック氏は、ゲストたちにその衝撃的な告白をする直前、誰かに脅され失踪してしまう。「容疑者」「道具」「失踪現場」を、お互いがもっているカードを元に消去法と帰納法で探り当てなければならない。

イギリス人デザイナーA.E.プラットが制作し、1949年に発売された60年以上前の作品。アメリカのパーカーブラザーズ(現・ハズブロー)が『クルー』として発売したことから全世界に広がった。映画『殺人ゲームへの招待』やテレビ番組にもなったほどの人気をもち、現在まで何度も再版されている。

日本でも、『名探偵』(エポック社)、『ミステリーゲーム』(ハナヤマ)、『名探偵 金田一耕助の推理ゲーム』(エポック社)、『the TANTEI 探偵学入門ゲーム』(エポック社)、『クルー 華麗なる洋館殺人事件』(トミー)、『クルージャパン 赤川次郎の推理ゲーム 三毛猫ホームズの殺人館』(トミー)、ポケッタブル版『クルード』(シュウクリエイション)、『名探偵コナン消えた財宝の秘密』(パルボックス)と、35年にわたって再版が繰り返されてきた。今回は、最後に発売された『名探偵コナン』から8年ぶりの再版となる。

タカラトミー:クルード
名探偵礼讃:Cluedo/Clue/クルー

『桃太郎電鉄ボードゲーム 大どんでん返しの巻』発売

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タカラトミーアーツは本日、人気ゲームソフト『桃太郎電鉄』のアナログゲーム版『桃太郎電鉄ボードゲーム 大どんでん返しの巻』を発売した。2〜6人用、6歳以上、3990円。

『桃太郎電鉄』は、プレイヤーが鉄道会社の社長となり、サイコロを振って目的地を目指しながら日本全国の物件を購入し、利益や資産を競い合う大人気のゲームシリーズ。1988年に第1作目がファミコン版で登場して以来、現在まで累計販売本数1200万本を超えており、来年には25周年を迎える。

シリーズの生みの親であるさくまあきら氏が「子どもから大人まで誰でも気軽に楽しめるボードゲーム」をめざし、アナログ化が実現した。ボードは「日本編」と「世界編」の両面になっており、難易度も貧乏神の有無などによって3段階が選べる。「もう『桃鉄』の新作は作らない」と宣言していたさくまあきら氏だったが、「ボードゲームは、『桃鉄』の原点」と制作総指揮を務めた。

目的地の選択やイベント発生はカードで再現。人気キャラクター「キングボンビー」や「スリの銀次」なども登場。目的地から一番遠かった人に取り付く「貧乏神」は、コマにセットする仕組み。また普通・急行・特急によってサイコロを振る数が異なる仕掛けは「トレイン・ルーレット」を採用。金額の決定、年月の経過も同時に表すことができ、プレイアビリティーを下げない工夫がなされている。

タカラトミーアーツ:桃太郎電鉄ボードゲーム 大どんでん返しの巻

クエルフ(Quelf)

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ムチャぶりの嵐

アメリカでは数えきれないほどのコミュニケーションゲームが発売されているが、言語依存・文化依存が高い上に玉石混交で、面白いものにはなかなかめぐり会えない。ゴールデンギーク賞や、ゲーム100選のパーティーゲーム部門が手がかりとなるが、まれにドイツの出版社が興味を示し、ドイツ語版まで発売されたものも注目してよいだろう。

この『クエルフ』を初めて見たのは、ドイツのおもちゃ屋さんだった。2009年にアミーゴ社が制作したものである。ドイツ語版で遊ぶのは骨が折れそうなので、オリジナルの英語版を入手した。ゲームは単なるすごろくで、サイコロを振ってコマを進め、止まったマスの色のカードを引いて指示に従う。指示でミスをすれば戻されてしまう。最初にゴールした人が勝ち。

面白いのはカードの指示である。奇想天外のムチャぶりが待っている。

クエルフ

紫のカードは、砂時計が落ちるまでにジェスチャーで指示されたお題を当ててもらう。「何かに襲われています。何に襲われているでしょうか?(答え:ハチ)」

黄色のカードは指示された歌を歌ったり踊ったり。「あなたは有名なマジシャンだそうですね。手品を1つ披露して下さい」「名前が出てくる歌を、ここにいるプレイヤーの名前に置き換えて歌いなさい」「誰かの頭の上にペンを立て『ヤドリギ』と言いなさい」

緑のカードはクイズ。「1ドルのくずし方(硬貨の組み合わせ)は何通りあるでしょう。(5択)」「世界でこれまで最も身長の小さかった人は何フィート何インチだったでしょう(4択)」

青のカードは、これ以降守らなければいけないルール。「このカードの持ち主がテーブルのすみに指をつけたら全員指をつけること」「コマを移動するときは効果音をいうこと」「5メートル以内にプレイヤー以外の人が近づいてきたらイヌのようにほえること」

赤のカードは2択からお題を選んで、全員が順番に言う。「古新聞紙の利用法」「人に嫌われている虫」

ほとんどのカードはペナルティーポイントが書いてあり、ミスした人はその分だけ自分のコマを戻さなければならない。神尾さんが「カードをめくるたびにガアという」というのを何度か忘れて戻りまくり。

黄色のカードがやたら当たったtomokさんはとっとこハム太郎などを熱唱。ルールには「こういった見せ場で恥ずかしがるならば、このゲームはあなた向きではありません」と強気のノットフォーユー宣言が書いてある。

赤のカードでは「古新聞の利用法」は包装紙から始まって、水がこぼれない手品、みかんの皮入れ、靴の湿気取りなどおばあちゃんの知恵袋状態になったり、「お酒の種類」は酒飲みがいなくて2周ともたなかったり。

ワンワン吠えたり、おかまになったり、トイレの水を流すジェスチャーをしたりして頑張った鴉さんが1位。青のカードがあるので緊張感があるが、それが各カードの指示での笑いを増幅させているように思われた。

Quelf
R.アーネスト、J.ファイファー、M.リヴァルディ作/スピンマスターゲームズ(2008)
3〜8人用/12歳以上/60分
国内未発売

カルカソンヌ日本選手権、村田大輔氏優勝

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7月22日に東京・墨田区でカルカソンヌ日本選手権が開かれ、村田大輔氏が優勝した。日本代表として、10月にドイツ・エッセンで開かれる世界選手権に出場する。

申し込み先着順で53名が参加した昨年の第1回を踏まえ、今回は盛岡から熊本まで全国16会場で2ヶ月にわたって予選会が行われ、成績上位者31名が本選に出場した。本選への出場権を得るため、いくつかの予選会を転戦したプレイヤーも。

当日は6回の上位4名で準決勝を行い、勝者同士が決勝に進むという世界選手権に準じた方式。激戦を勝ち抜いて1位に輝いたのは村田大輔氏。昨年は奥様のかなえ氏と共に出場し、6位に入賞していた(奥様が3位)。2位には久保賢一朗氏、3位は中川龍氏、4位は岩村響氏が入賞した。

昨年の日本代表・小向真之介氏は世界大会で準優勝という好成績を収めた。今年の代表には世界チャンピオンの座が期待される。

メビウスママのひとりごと:カルカソンヌ日本選手権2012大会結果

『スモールワールド:王国』多言語版、8月上旬発売

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スモールワールド:王国ホビージャパンは8月上旬、ファンタジー陣取りゲーム『スモールワールド』の拡張セット『王国(Realms)』を多言語版で発売する。2〜6人用、8歳以上、40〜80分、4200円。

パズルのように組合せて使う地形タイル26枚と、12本のシナリオ、各種マーカー・トークンが入った拡張セット。日本語版が発売されている『スモールワールド』か、今秋日本語版が発売予定の『スモールワールド:アンダーグラウンド』を使って遊べる。

スモールワールド:王国優秀な地図職人として名高い「帝国主義のウィザード」が作った地図には、スモールワールドの小さな洞窟や秘密の種族までもが精巧に記されていた。ところが大変動によって地形は大きく変わってしまい、国境線を引き直して、新しい王国をつくらなければならない。

日本語のほか、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、オランダ語、ポーランド語での多言語版。パッケージに日本語の記載はない。

Days of Wonder:Small World Realms

『ピクトマニア』日本語版、8月下旬発売

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ピクトマニア日本語版ホビージャパンは8月下旬、紛らわしいお題を描き分けるお絵描きゲーム『ピクトマニア(Pictomania)』日本語版を発売する。3〜6人用、9歳以上、25〜45分、5040円。

チェコのゲームデザイナー、V.フヴァチルが昨秋チェコゲームズ出版から発売したパーティーゲーム。当初は日本語ラベル付きで販売されていたが、この度ペガサスシュピーレ(ドイツ)が新版を出すに及び、日本語版が制作された。

各自、それぞれ指定された自分のお題を描きます。それと同時に、ほかの人が描いているお題を当てなければならない。お題は「男の人」「女の人」「男の子」「女の子」「老人」「老婆」「赤ちゃん」などから1つを指定される。ほかのお題と間違えられないよう、描き分けなくてはならない。そこには、絵の上手下手よりも、違いを的確に表現する機転が求められる。

お題は4段階で難易度があり、最高難易度では「応仁の乱」「大化の改新」「明治維新」「関ケ原の戦い」「吉良邸討ち入り」「蒙古襲来」「源平合戦」を描き分けなくてはいけないから大変だ。早く回答するほど得点が高く、最後から2番目の人が終わると自動終了なので、ゆっくり描いている時間はない。

『グラフィティ』に続くお絵描きゲームの新定番。「その絵じゃ絶対分からないよー!」「いやオレはすぐ分かったよ。この部分で」などと、答え合わせでも盛り上がろう。

TGiW:ピクトマニア
ピクトマニア:お題はどれ?
どのお題だったか、分かりますか?

ドミニオン日本選手権、三津家和彦氏優勝

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7月14、15日と2日間にわたって東京・板橋で開催されたドミニオン日本選手権は、三津家和彦氏(ドミニオン木曜会)が優勝し、日本代表の座を射止めた。8月17〜18日にアメリカ・インディアナポリスで行われるドミニオン世界選手権に出場し、2大会連続の日本人優勝を狙う。

大会参加者は200名。予選で60名に絞られ、前回大会でベスト4だったシード選手を加えて64名で決勝が行われた。決勝では『陰謀』のほか5つの拡張を加えて5回戦が行われ、8名が準決勝に進出。全セットからのサプライにより、2卓の上位2位が決勝に進んだ。決勝は、スタートプレイヤーを回しながらニ戦先勝のサドンデス方式。マジック・ザ・ギャザリング日本選手権の優勝経験者でもある三津家氏が、3戦でけりをつけて優勝した。

三津家氏が所属し、今年『ドミニオンマニアックス』を発行したことでも知られるドミニオン木曜会からは、準決勝8名中7名、決勝4名中全員を占めるという、圧倒的な強さを今年も見せつけている。

当日のサプライは以下で公開されているので、参加しなかった人も激戦を振り返ってみてはいかが。

同日開催された『世界の七不思議』日本選手権は22名が参加。ソエダ・タカヒコ氏が優勝し、7&iの商品券が贈られた。また『ディクシット』日本選手権は10名が参加。ゲームサイト「暮しとボードゲーム」のサー・カワカミ氏が優勝し、星の王子さまポップアップ絵本をゲット。『ビブリオス』日本選手権は7名が参加。AAさんが優勝してソニー電子書籍リーダーを獲得した。ほかにも『髑髏と薔薇』12人プレイや、『ピクトマニア』日本語版体験卓などで盛り上がっていたという。

ホビージャパンゲームフェスティバル2012結果発表!
ドミニオン:木曜会:ドミニオン日本選手権2012反省会

ディクシット:ジンクス(Dixit Jinx)

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ガチプレイも可

先日行われたディクシット日本選手権は、決勝が4ゲーム、100分という死闘だったと報告されている。『ディクシット』はゆるく遊ぶものだと思っている人は意外かもしれない。コミュニケーションゲームは、ゲームの展開をプレイヤーに大きく依存しているので、ガチプレイヤーがやればガチゲームになるのだろう。

9枚のカードが並んで、1人(親)がそのうち1枚について言葉やジェスチャーのヒントを出す。残りの人はこれだと思うカードを指さして当てるというスピーディーなゲーム。準備も説明もほとんど時間がかからず始めることができる。

ディクシット:ジンクス

『ディクシット』らしいのはハズれた人の数だけ得点になるという得点方法。ヒントが簡単すぎて1発目で当てられてしまうと0点。しかし難しすぎて誰も当てられないと−1点になってしまう。ほどほどに難しいヒントを考えるのは頭をひねる。

6人プレイ。プレイ時間15分と書かれているが、ヒントを考えるのに時間がかかって1時間近くプレイした。というのも、『ディクシット』と違って、場に出ている9枚のイラストが全てである。全てのイラストをよく見てヒントを出さなければ得点を増やせない。「○○というヒントを出せばAかBしか選ばれないだろう。△△というヒントならもっと紛らわしくなるか、いやいや……」

最後の人で当てると親に大量得点が入ってしまうため、自分の1点を犠牲にしてもわざと違うカードを選ぶお仕事プレイや、それを見越して裏をかいたヒントなど、ガチプレイとなったことからも時間が延びた。もっともガチプレイとかいって、感性の溝は如何ともし難い。「ふっふっふ、お前のヒントは読み切っていたぜ!」「はいハズレー」

ひねりにひねったヒントがことごとく空振り。1発で当てられるか、誰にも当てられないかのどちらかばかりで最下位に沈んだ。1位はnagaさん。どうやらターゲットを1人か2人に絞り、その人にしか分からないと思われるヒントを出す戦略が強いようだ。そのためには感性が近い人を見つけるのがよい。男同士で感性が近いと気持ち悪いけれども。

ほぼ初対面だったはずのディクシット日本選手権で、どのような戦略が有効だったか知りたいところである。

Dixit Jinx
J.M.アルエ/リベルー、ホビージャパン(2012年)
3〜6人用/8歳以上/15分
Amazon.co.jp:ディクシット:ジンクス日本語版

イノベーション(Innovation)

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急成長を実感

紙、数学、火薬、蒸気機関、インターネット…文明を発展させてきたものは技術革新(イノベーション)だった。先史時代から情報時代までの10の時代をわたり、最先端のイノベーションをいちはやく導入して時代を制覇するカードゲーム。

2010年にアスマディ社(アメリカ)から発売され、ゴールデンギーク賞(カードゲーム部門)に選ばれるなど話題を読んだ作品。イエロ社(フランス)が昨年リメイクした新版が日本語版となった。イノベーションの美しいイラストが入っており、雰囲気を盛り上げる。

イノベーション

自分の番には、イノベーションカードを引く、自分の前に出す、その効果を使うとうアクションから2つを行う。2枚引くでも、出して使うでも、2回使うでもよい。手札や自分の前にいいカードがあるかどうかによる。

最初は先史時代のカードしか引くことができない。やがて自分の前に出しているイノベーションカードによって、次の時代のカードを引くこともできるようになる。カードの効果はどんどん強くなっていくので、他の人より先に次の時代を狙いたい。

カードを使うときは、「森」「城」「王冠」など資源のアイコン数が重要。自分より資源が少ない人を攻撃するカードと、資源が自分以上の人は全員同じ行動ができるカードがある。どのカードにもいろいろな資源アイコンがついていて、この合計数が多いほど有利だ。

カードの効果は全部違ってさまざまだが、影響力を貯めるのが最重要。影響力が時代に追いついたときにその時代を制覇でき、規定数の時代を先に制覇した人が勝つ。

最初はカードを1アクションで引いて出せるとかいう効果ぐらいだったのが、相手の手札を出させて得点にできるとか、10点のカードをいきなり得点できるとか、効果は加速度的に強力に。新しい時代のカードを見るたびに「ウヒョー」と舞い上がってしまう。この成長感がゲームの醍醐味だろう。旧時代のカードでも、コンボによってまだまだ使えるところも深い。

4人初プレイで2時間強。予想外に長引いた原因は、カードのコンボに慣れていなかったこともあるが、相手から影響力を奪うカードの激しい打ち合いだった。影響力ポイントは、一度手に入れれば確定ではなく、自分の番に、時代を制覇できるだけ貯まっていなければならない。トップ目は1周の間に削られまくって、また1からやり直しということが幾度となくあった。カードが引けないと終わるというサドンデスで、瞬間最大風速の勝利を狙うという手も狙ったほうがよいかもしれない。

逆転のチャンスが誰にでもある分、勝つまでの道のりは容易ではない。それでもまだ見ぬカードの効果で「ウヒョー」と喜びたいところである。

Innovation
カール・チャデク/イエロ、ホビージャパン(2010/2012)
2〜4人用/14歳以上/60分
Amazon.co.jp:イノベーション 日本語版

『サンダーストーン拡張4:ソーンウッドの猛襲』日本語版、8月下旬発売

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ソーンウッドの猛襲アークライトは8月下旬、デッキ構築RPGゲーム『サンダーストーン』の拡張セット『ソーンウッドの猛襲(Thornwood Siege)』を日本語版で発売する。1〜5人用、13歳以上、45分、3780円。プレイするためには『サンダーストーン』基本セットが必要。

『精霊獣の怒り』『宿命の軍団』『竜の尖塔』に続いて昨年リリースされた4番目の拡張セットが早くも日本語版になった。

 「ソーンウッドの森」の奥深くにあるという「荒廃の石」はサンダーストーンのひとつ。勇者たちはこれを目指して出発した。しかし「急襲」や「忍び寄り」といった新効果を備えたモンスターたちが襲いかかる。特に「忍び寄り」能力を持つモンスターが現れると、「忍び寄り」トークンを受け取らなければならず、これをもっていると悪い影響を受けやすくなる。

ほかにも、新しい英雄、新しい武器、新しいモンスター、新しい経験が待っている。海外版ではプロモパックだった「ワーウルフの群れ」セットも同梱。

Alderac Entertainment Group:Thornwood Siege

『潜入スパイ大脱出』日本語版、8月下旬発売

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潜入スパイ大脱出アークライトは8月下旬、未来の産業スパイをテーマにしたカードゲーム『潜入スパイ大脱出(Infiltration)』を発売する。2〜6人用、14歳以上、30〜45分、3570円。

先日『キングダムビルダー』で、『ドミニオン』に続きドイツ年間ゲーム大賞に再度輝いたD.X.ヴァッカリーノの作品。いずれも全く異なる系統の作品で、新境地を開いている。この作品はファンタジーフライト社(アメリカ)から、今年5月にリリースされたばかりの新作だ。

産業スパイを操り、厳重に警備された会社施設に潜入し、価値あるデジタルファイルを盗むのが目的。カード1枚が1部屋を表しており、それぞれの部屋に侵入するたびに様々なイベントが発生する。最も価値のあるファイルは施設の深奥にあるが、奥に行くほど脱出が難しくなる。

はじめは他の人と協力して潜入しつつ、最終的には出し抜いて脱出しなければポイントは得られない。警報が鳴り響き、警備員たちが追いかけてくる中、時間内にセキュリティを破り、高価なデータを可能な限りダウンロードして、見事脱出することはできるだろうか?

Fantasy Flight Games:Infiltration

潜入スパイ大脱出

『荒野の1ドルペンギン』日本語版、8月下旬発売

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荒野の1ドルペンギンアークライトは8月下旬、動物サイコロを振ってお金を稼ぐダイスゲーム『荒野の1ドルペンギン(A Fistful of Penguins)』を発売する。1〜6人用、8歳以上、15〜60分、2730円。

コンポーネントの美しさに定評があるワッツァルポーグ社(アメリカ)が昨秋発売した作品。ゲームストアバネストから『一握りのペンギン』というタイトルで発売されていたが、この度改めて日本語版が発売される。

特製ダイスには、いろいろな動物の目が描かれており、動物園のために、動物を集める。ただ同じ動物を揃えるだけではなく、組み合わせにも注意しなければならない。

ヘラジカはリスたちとたわむれるのが好き。ライオンは皆に怖がられるので、他の動物たちは逃げてしまう。カンガルーとラクダは人気者でできるだけ多く捕まえたいところだ。そしてタイトルにもなっているペンギンは大切な相棒(追加ダイス)になってくれる。それぞれの特性に応じてどの動物を取るか、ダイスを振るたびに悩ましい。

さらに上級ルールを足すことでプレイヤー間の取引も可能になり、初心者から上級者まで楽しめる作品となっている。クリスタルのペンギンコマの可愛らしさも特筆すべきところだ。

TGiW:荒野の1ドルペンギン

ポーランド年間ゲーム大賞2012に『コレイカ(行列)』

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6月にポーランドのグリヴィツェ(Gliwice)にて行われたボードゲーム祭にて、今年のポーランド年間ゲーム大賞(Gra Roku)が発表された。 2004年の開始以来初めて、ポーランド人の作品が大賞に選ばれている。

これまで『アグリコラ』(2009)、『スルーザエイジ』(2010)、『ゴッズプレイグランド』(2011)とフリークゲームを選んできた同賞。今回は2011年にポーランド語で発売された94タイトルの新作から、下記の5タイトルがノミネートされた。

その中から大賞に選ばれたのは『コレイカ(Kolejka、行列)』。ポーランド政府機関が制作したボードゲームで、共産党政権下のポーランドの退屈な日々を追体験できる。ショッピングリストに記載された商品を全て買い揃えることが目的だが、お店には何もなく、辛抱強く待たなければならない。

民主化から23年たったポーランドでは、当時のライフスタイルを見直すブームが起きており、『コレイカ』は発売から1年半で2万セットが完売。日本語を含む多言語版2万5千セットが製造中となっており、ポーランドのメーカーと取引のあるテンデイズゲームズ(東京・三鷹)によって発売が予定されている。

【ポーランドゲーム賞2010】
大賞:コレイカ(Kolejka)
ノミネート:ローマに栄光あれ(Na Chwałę Rzymu)
  〃  :祈り、働け(Ora et Labora)
  〃  :ダンジョンペッツ(Pupile Podziemi)
  〃  :トワイライト・ストラグル(Zimna Wojna 1945 - 1989)
プレイヤー賞:ラビリンス:運命の道(Labyrinth - The Paths of Destiny)

gry-planszowe.pl:Wyniki konkursu Gra Roku 2012
AFPBBニュース:君は社会主義経済を生き抜けるか?東欧のボードゲーム、日本語版発売へ

『ドミニオン:基本カードセット』日本語版、8月中旬発売

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ドミニオン:基本カードセットホビージャパンは8月中旬、財宝カードと勝利点カードだけが入った『ドミニオン:基本カードセット(Dominion: Base cards)』日本語版を発売する。2310円。

11種類の基本カード「銅貨」、「銀貨」、「金貨」、「白金貨」、「ポーション」、「屋敷」、「公領」、「属州」、「植民地」、「呪い」、「廃棄置き場」が新しいイラストで入ったセット。『ドミニオン』『ドミニオン:陰謀』に入っている基本カードと入れ替えて使用できるほか、これらに追加すると5人、6人でプレイ可能にもなる。また、基本カードが入っていない拡張セットとプレイすることもできる。

全て同じデザインだったこれまでの基本カードセットとは異なり、全て別々のイラストになって雰囲気満点。カードが傷んでしまった方、新しいイラストで楽しみたい方、いきなり拡張セットから遊びたい方などは手に入れておこう。

初回出荷分には、特典としてプロモーション王国カード「総督(Governor)」セットが付属する。昨年、ゲーム『プエルトリコ』の発売10周年を記念して作られたもので、カードを引く、財宝カードを取る、廃棄するの3択が、ほかのプレイヤーにも適用される。

ドミニオン:基本カードセット

『ドミニオン:錬金術』『ドミニオン:繁栄』、来月再入荷

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ホビージャパンは8月上旬、長らく品切れになっていた『ドミニオン』の拡張セット「錬金術」と「繁栄」を再販する。それぞれ3150円、4725円。いずれもプレイのためには基本セットか『ドミニオン:陰謀』が必要となる。

『ドミニオン:錬金術』は2年前に発売された中箱の拡張セットで、新しい財宝カード「ポーション」が登場。「ゴーレム」など強力な王国カードは、入手するのにお金だけでなくポーションも必要となり、戦略に厚みが増す。

『ドミニオン:繁栄』は錬金術の次に発売された拡張セットで、金貨よりも価値の高い財宝「白金貨」や、属州よりも価値の高い勝利点カード「植民地」が登場。王国カードの効果も派手で、インフレが楽しめる。

ホビージャパンによれば小部数入荷で次回の再販が未定のため、すぐ品切れになることが予想されるという。確実に手に入れたい人はショップに予約を入れておくとよいだろう。

Amazon.co.jp:ドミニオン:錬金術
Amazon.co.jp:ドミニオン:繁栄

ハンブルクの倉庫街(Speicherstadt Hamburg)

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貢ぎすぎて金がなくなる

ゲームマーケットで発表される国産新作は、近年コンポーネントの質の向上が著しい。切り取り式の名刺カードに家庭用プリンタで印刷して、チャック付き小袋に入れたものなどはあまり見かけなくなり、萬印堂仕様がスタンダードになってきた。

そのような中で、ミシン目の切り取り式でぺらぺらのカードで構成されたこの作品が、ドイツで販売されていると聞いて感慨深いものがあった。コンポーネントの質によって、コンポーネントのみの5ユーロ版、箱入りの7.50ユーロ版、チップとコマが豪華になった9.90ユーロ版の3種類がある。カードはいずれもミシン目の切り取り式だ。

作者は『モニュメント』『盲目のニワトリ』のS.リストハウス。ハンブルクの倉庫街を舞台に、商品を仕入れ、議員に贈り物をして勝利点を稼いだり、高く売って次の商品を仕入れる元手にしたりする。手持ちの商品をどこまで贈り物にし、どこまで売るかという分配が悩ましく、タイトルにもなっている倉庫を使って次のラウンドに持ち越すところがカギとなっている。

ハンブルクの倉庫街

毎ラウンドテーブルに並ぶ商品を、手番順に仕入れる。商品は2枚組になっており、裏になっている商品がついているものと、倉庫がついているものがある。裏になっている商品は、定価より安く買える可能性があってお楽しみ。倉庫は、次のラウンドに持ち越せる商品を増やす。商品を買い過ぎて倉庫がないと腐ってしまうし、倉庫があっても商品がなければ無用の長物である。悩ましい選択だ。

仕入れが終わったら、手札を裏にして、議員にプレゼントするもの、市場に売りに出すもの、倉庫に入れるものにシークレットに分配する。そして議員へのプレゼントからオープン。

議員のプレゼントは、商品によって価値が毎ラウンド変わり、価値の合計が多い人から順に勝利点を得る。ここに出し惜しみしては決して勝つことができないが、かといって全力投球していると資金がなくなる。理想は他の人を少しだけ上回って1位を取るくらい。でもそれができれば苦労はしない。次のラウンドの価値も見えているので、勝てそうになければ倉庫に保管して次のラウンドに備えてもいい。

次に市場に売りに出した商品をオープン。商品ごとに全体で何枚出ているかを調べ、少なければ少ないほど高く売れる。ほかの人が議員へのプレゼントに力を入れているときに、市場にたくさん出せば大儲けできるだろう。でもそう思っている人が何人もいて、おまけに商品までかぶってしまい残念な結果になることも。

議員と市場に出せる商品は、1ラウンドにつき合計3種類までというキツイ縛りがある。倉庫には1つにつき1枚しか商品を入れられない。倉庫がないのに、いろいろな商品をもっていると泣く泣く捨てる羽目になるだろう。そう思って倉庫をたくさん買ったら、仕入れの商品が同じ種類になって倉庫の出番がないのも悲しい。

ゲームは5ラウンド。最後に倉庫に残した商品と、所持金に勝利点が与えられ、合計点で勝敗を決める。

議員へのプレゼントをけちって貯金に励んだが、後半になっても勝利点が伸びず最下位。順調だったkarokuさんが1度、商品を出し間違えるという大失敗を犯し、僅差でふうかさんが1位。最初はカードが切りにくいとか言っていたのに、お買い物の楽しさ、分配の駆け引きにすっかり魅せられてみんなハマってしまった。

きっとデザイナーがどこかの出版社に売り込んで、採用されなかったから自費出版したものと思われるが、それがこの水準ということに、ドイツゲームの底力を見た思いがする。

Speicherstadt Hamburg
S.リストハウス/オスティアシュピーレ(2012年)
2〜5人用/10歳以上/45分
国内未発売(Spielmaterialで販売

ひいて・よって・見っけ!(Kuck Ruck Zuck!)

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その写真を撮ったのは?

今年のドイツ年間キッズゲーム大賞には、ノミネート3タイトルと推薦リスト9タイトルのうち、メーカー別に見ると複数入選したのはコスモス社とドライマギア社だけだった。セレクタ社がエントリーしなくなった今、キッズゲーム一筋を貫いてきたハバ社から『キャプテンリノ』しか入らなかったのは寂しい。

その一方で、ふうかさんがハバ社の新作に注目しているという。デザイン的には子供向けだが、内容は大人「も」楽しめるどころか、大人のほうがもっと楽しめるものが多いのだという。すごろくやさんが、ハバ社の作品を積極的に紹介しているのも、内容の充実ぶりに目をつけてのことであろう。

『ひいて・よって・見っけ!』はフランスの奇才R.フラガによるもので、フラガが得意とする同時プレイのパターン認識ゲームである。めくったカードに載っている写真の遠近から、どの動物が撮影したものかを探す。

ひいて・よって・見っけ!

カードには2つの動物が大・小で描かれている。遠近法で、大の動物が手前、小の動物が奥ということを表している。山札からカードをめくったら全員同時スタート。ボードに並んだ動物のポジションから、この2匹の動物の手前にいる動物をいち早く探し、その動物名を言う。当たったら自分の山札を1枚減らすことができ、早くなくしたら勝ち。

ときおり、2つの動物の手前が盤外になることがある。そういう写真は飼育員が撮ったということ。その場合は、対応する辺にいる飼育員コマをいち早くつかむ。取った人が自分の山札を減らせる。

上級ルールでは、斜めの並びが出てくる。混乱すること間違いなしで、より高い集中力が問われるだろう。もちろん、気後れしていては勝てない。

初級ルールから本気モードの大人4人。「ゾウ!」言うタイミングがほとんど一緒で誰が早かったか分からず、じゃんけんで決めたこともあった。飼育員コマを取るときは接触で爪が割れるほどのスピード。初級ルールは1位を取ったが集中力が続かず、上級ルールはふうかさんの勝利。

同時プレイのパターン認識ゲームは、アブストラクトゲームと同様、かつて私の苦手ジャンルだった。120%の処理能力が要求されると、脳みそがフリーズしてしまうのである。しかし数をこなすうちに、実は集中力のほうが大切だと気づくようになった。コツをつかむと、反射的に動けるようになるのが快感である。ゲーム愛好者には敬遠する方も多いようだが、チャレンジしてみてほしい。

Kuck Ruck Zuck!
R.フラガ/ハバ(2012年)
2〜6人用/6歳以上/10〜15分
高円寺0分すごろくや:ひいて・よって・見っけ!

メキシカ(Mexica)

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エリアを生成しながら陣取り

1999年に『ティカル』、2000年に『トーレス』がドイツ年間ゲーム大賞を受賞した。どちらもアクションポイントというシステムを使った重量級ゲームで、選択肢が多く、1手番1手番にたっぷりと時間をかけて悩み、結果としてプレイ時間が長い。この後、ドイツ年間ゲーム大賞はファミリー・カジュアル路線にターゲットを移し、こうした作品群はトレンドから外れてしまったが(『ティカル』がよりライトな『ティカル2』になったのは示唆的である)、この時期の作品は永久保存する価値があると思う。

『ティカル』の受賞により発売された「コワい顔三部作」、すなわち『ティカル(1999)』、『ジャワ(2000)』、『メキシカ(2002)』はいずれもアクションポイント制だが、プレイ時間がそれぞれ90分、90〜150分、60〜75分とだいぶ異なる。最後に出た『メキシカ』は、比較的ライトな作品といえるだろう。土地を運河で区切り、建物を建てて陣取りする。

メキシカ

毎手番与えられる6アクションポイン(AP)トを自由に割り振って手番を行う。運河タイルを置くなら1AP、自分のコマを移動するのに1マス1AP、建物を作るときは高さに応じて1〜4AP。

予め8つのエリアの大きさが定められており、運河で陸地が囲まれてその大きさのエリアができると、完成させた人と、そのエリアにコマを置いている人に得点が入る。しかしこれで終わりではない。エリアの中で、建物の建築合戦が始まる。より高く、より多く。

8つのエリアが完成し、誰かが手持ちの建物を使い切ると前半戦が終了。そのエリアに建てられた建物の合計で、トップから得点が入る。広いエリアほど得点が高いが、競争率も激しい。

続いて後半戦。空き地に新たに7つのエリアを作っていくが、前半戦で得点計算が終わったエリアも再び建物競争の対象になる。マスが空いている限り、さらに高い建物が作られるだろう。全エリアが完成して、得点計算を行い、合計の多い人が勝ち。勝つためには一極集中ではなく、できるだけ広く浅く、いろいろなところで得点できたほうがよい。

ゲームのポイントは2つあって、1つは運河で区切る前から建物を建てられる点。先行して建てておけば、その周りにエリアができたときにイニシアチブを取りやすい。しかしその一方で、ほかの人がその建物を狭く囲んで邪魔してくる恐れもある。ほかの人と利害が一致しそうなポイントを探して、絶妙のロケーションを探りたい。

もう1つは、運河に橋をかけてコマがワープできる点。建物を建てるには、そのエリアにコマが移動する必要がある。しかしコマの移動に手間取っていると建物を建てるAPが残らない。運河が続いていれば、橋から橋へはどんなに離れていても1APで移動できるのでAPを節約する。相手にはそうさせないよう、橋の出口を建物で塞いだりして対抗したい。

序盤からどんどんエリアを完成させてボーナスをもらう作戦だったが、その分建物に力を入れられず、広いエリアが取れない。狭いエリアでちまちまと稼ぐ作戦に出たが、これも点数が低かった。終盤はどこでエリアが完成するか分からない混戦模様となったが、大きいエリアの激戦を制したcarlさんが1位。アクションポイントを節約して貯金する作戦のくさのまさんは、絶好のタイミングが回って来ないまま終わった。

運の要素はないので、『囲碁』のヨセのようなシビアなプレイが要求される。特に終盤は少しのミスも許されない(マルチプレイなので、あえて沈むことでトップ叩きを回避するという戦略もあるわけだが)局面が多く、時間が短めでもがっつりとしたプレイ感がある。

Mexica
W.クラマー&M.キースリング/ラベンスバーガー(2002年)
2〜4人用/10歳以上/60〜75分
絶版・入手難

『シンガポールの商人』日本語版発売

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アークライトは本日、オランダのタイル配置ゲーム『シンガポールの商人(Singapore)』を日本語版で発売する。3〜4人用、12歳以上、90分、4200円。箱絵はイラストレーターの藤田香氏。

大航海時代のシンガポールは、東インド会社の最前線だった。ここでさまざまな建物を作り、商品を売買して商売を成功させるのがこのゲームの目的だ。ライバルたちとの競争に打ち勝つためには、効率のよい商売を目指さなければならない。

非合法なアヘンは大きな利益を生むが、アヘンの生産施設や取引所は、建設時にブラックマーカーを引かなれければならず、これが溜まると摘発の危険が増す。摘発されれば罰金が課せられ、しかもアヘンは没収。地道にまっとうな商売にいそしむのか、摘発されないギリギリを見極めてご禁制の品に手を出すのか。

後になるほど強い建物が出てくるので、適宜新しい建物に移動していかなければならない。建物の位置取りと、商人の無駄のない移動も勝敗を分けるだろう。

アークライトゲームズ:シンガポールの商人

14、15日はホビージャパンゲームフェスティバル

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今週末の土日、板橋区立文化会館(東武東上線・大山駅/都営三田線・板橋区役所前駅)にて、ホビージャパンゲームフェスティバルが開催され、日本選手権、新作体験、物販などが行われる。10時から。入場無料。

昨年に引き続き2回目の開催。日本選手権が行われるのは『ドミニオン』『世界の七不思議』『ディクシット』『ビブリオス』の4タイトル。世界選手権の日本代表を決める『ドミニオン』はすでに参加申込みが締め切られているが(当日キャンセル枠あり)、あとの3タイトルは15日の当日受付、エントリー料500円で開催される。上位入賞者には、それぞれのゲームにちなんだ副賞が用意されているので、奮って参加しよう。

サイドイベントとしては、『髑髏と薔薇』12人プレイや、参加者にプロモーションカードがプレゼントされる『レジスタンス』ミニ大会があり、そのほかに新作デモプレイも。ショッピングコーナーでは先行販売やB級品セールが行われる。何が販売されるかは来てみてのお楽しみ。大会に参加しない人でも楽しめる趣向だ。

ホビージャパンゲームフェスティバル
ホビージャパンゲームブログ:ホビージャパンゲームフェスティバル2012 申し込み状況他

オリジナルカルカソンヌ作成サービス

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ドイツのボードゲームメーカー「ルードー(Luudoo)」は、送られた写真をもとにボードゲームを製作するサービスを行なっている。友だちの写真で『カルカソンヌ』を作ってプレゼントするのはいかが。

写真を入れられるのはパッケージ、タイルの裏面、得点ボード、プレイヤーコマ。ウェブサイトで騎士などの顔に写真をハメコミ合成する。プレイヤーコマは写真をそのまま使う。

価格は94.95ユーロ(9200円)。プレイヤーコマに既製品を使う場合は69.96ユーロ(6800円)。このほかに送料がかかる。納期は14日。

制作できるのは『カルカソンヌ』だけでなく、『メモ(神経衰弱)』、『メンシュ・エアゲーレ・ディッヒ・ニヒト(すごろく)』、『カルテット(絵合わせトランプ)』、ジグソーパズル。もちろん、それぞれの版元のライセンスを得ている。

Luudoo:Carcassonne

ドイツ年間ゲーム大賞2012:受賞理由

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『キングダムビルダー』の受賞理由
アメリカ人デザイナーが無限の可能性を持った国を作りました。バリアブルなゲームボードと、さまざまな勝利条件によって、他に類を見ない王国です。こうしたさまざまな仕掛けと運の要素によって、プレイヤーは新しい戦略にチャレンジさせられます。コマを置くシンプルなルールはすぐ飲み込めるものではありませんが、2,3回遊ぶだけでその魅力を発揮するでしょう。

Spiel des Jahres: "Kingdom Builder" ist das Spiel des Jahres 2012

キングダムビルダーとR.グプタ氏
R.グプタ・クイーンゲームズ社長。デザイナーのD.X.ヴァッカリーノ氏はアメリカ在住のため欠席した。

『村の人生』の受賞理由
『村の人生』は、村の典型的な人生をこれまでにない方法でボードゲームにしました。何より死というテーマを入れたことは極めて革新的です。プレイヤーのコマは世代に分けられ、生まれては死んでいきます。素晴らしい時間システムによって、人生の自然なリズムが、このボードゲームに自明のようにして組み込まれています。首尾一貫した明快なゲームで、たくさんの戦略を試したくなるでしょう。

Spiel des Jahres: "Village" ist das Kennerspiel des Jahres 2012

『村の人生』とブラント夫妻
『村の人生』作者のブラント夫妻。© Spiel des Jahres e.V.

ターギ(Targi)

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ワーカープレイスメント・ダイナミック

サハラ砂漠の民トゥアレグ族の男はターギと呼ばれる。青いターバンと顔まで覆う民族衣装を身にまとい、ニジェール、マリ、リビアなどで反政府を掲げて武装闘争を繰り広げている。

その勇敢な姿から名前をもらって、フォルクスワーゲン社は「トゥアレグ」という4WDのSUV車を2002年から作っている。それでお馴染みになったのだろう、昨年の『トゥアレグ』に続いて2タイトル目のゲーム化である。

作者のA.シュタイガーはこれが処女作となる新人だが、ドイツ年間エキスパートゲーム大賞にノミネート。ネットで行われたアンケートは、大賞を受賞した『村の人生』を上回り1位の評価を得ている

塩、胡椒、ヤシを商い、カードを集め、一族の勢力を競う。奇をてらうことなく、ドイツゲームらしい骨太な作りである。

中央には5×5枚で25枚のカードが並べられている。ここに交互にターギコマを置いてアクションを選択する。ターギコマは、周辺のカードにしか置けない。3個ずつ置いたときに、ターギコマの座標(縦線と横線の交点)にあるカードも、アクション対象となる。『マオリ』などG.ブルクハルトのシステムを2次元化したようなシステムだ。ターギコマを置いたところと、交点となったところ、合計4〜5アクションが毎回実行できる。

コマを置き終わったら、スタートプレイヤーからアクションを全て実行する。商品を取り、一部を売ってお金にし、商品とお金を組み合わせて部族カードを取るというセットコレクション。獲得した部族カードは得点になるだけでなく、さまざまな特殊効果を持っており、これでゲームを有利に進める。

特殊効果といってもそこはドイツゲーム、派手なものはない。「胡椒を手に入れたラウンドは胡椒をもう1つもらえる」「ラクダ乗りを獲得するときは支払う商品が1つ少なくなる」といったものを積み重ねてコツコツと。カードのほかに勝利点チップもあり、勝敗の行方は終わるまで分からない。

どちらかが部族カードを12枚獲得するか、盤面を回っている盗賊が1周したらゲーム終了。

ふうかさんと2人プレイ。順調にラクダ乗りを集めていったが、カードの種類にこだわるあまり、商品の仕入れが甘くなり、身動きがとれなくなる。そのうちにふうかさんが怒涛の勢いで部族カード12枚を集めゲーム終了。カード枚数では2枚の差を付けられたが、盗賊に我慢して勝利点を差し出さなかったのが奏功して僅差で勝利。

アクション選択では、相手がターギコマを置いたところはもう選べないだけでなく、向かい側にも置けないというルールがある。つまり相手がターギコマを置いた列は全て選べなくなるのである。ダイナミックなワーカープレイスメントとなっており、狙っていたアクションが軒並み選べなくなるのが、駆け引きがあって面白かった。

Targi
A.シュタイガー/コスモス(2012年)
2人用/12歳以上/60分
国内未発売

ドイツ年間ゲーム大賞2012に『キングダムビルダー』

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ドイツ年間ゲーム大賞(Spiel des Jahres)選考委員会は本日10時30分(日本時間の17時30分)、ベルリン市内のホテルにて今年度の記者会見を行い、本大賞とエキスパートゲーム大賞を発表した。5月21日に発表されていた各3タイトルのノミネート作品から、大賞には『キングダムビルダー(Kingdom Builder)』、エキスパートゲーム賞には『村の人生(Village)』が選ばれた。

審査員は授賞式の前夜に投票して大賞を決定する。ノミネート作品のデザイナー、イラストレーター、出版社の代表が招かれ、エキスパートゲーム大賞(灰色のポーン)、年間ゲーム大賞(赤いポーン)の順に発表された。それぞれ3タイトルのノミネート作品を順番に紹介した後、大賞が発表された。

『村の人生』でエキスパートゲーム大賞を受賞したブラント夫妻はインタビューで死をゲームのテーマにすることに躊躇はなかったか聞かれ、死も人生の一部であると答えた。『ドミニオン』に続いて大賞に選ばれた『キングダムビルダー』のデザイナー、ヴァッカリーノはアメリカ在住のため参加せず、国際電話でコメントした。ヴァッカリーノがゲームのアイデアをクイーンゲームズに送り、製品化されたという。同席したH.グプタ社長夫人が、毎回ゲームの展開が変わるので気に入っているとコメントした。

ドイツ年間キッズゲーム大賞の発表はすでに先月11日に発表され、AIを内蔵した『フビを捕まえろ!(Schnappt Hubi!)』が選ばれている。

Spiel des Jahres e.V.

ハーメルン(Hameln)

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出し渋ったんじゃない、金がないんだ

先月、TBSテレビ『世界ふしぎ発見』の「ドイツメルヘンミステリー おとぎ話の真実」という回を興味深く見た。ネズミ退治をした男が街の子供を連れ去ってしまう『ハーメルンの笛吹き男』は、民間伝承に基づくメルヘンで、気候変動や十字軍などの史実的な要素もあるらしい。

彩色されたフィギュアが美しいフラゴーゲームズ(スコットランド)がエッセン国際ゲーム祭で発表したこの作品には、ふてぶてしいネズミと、何を考えているかわからない笛吹き、そしてネコが登場する。子供を作って結婚させ、一族を増やして儲けるゲーム。もちろん、ネズミが邪魔をする。

ハーメルン

建物には夫婦のコマがある。自分の番になったら、自分の色の夫か妻をはたらかせる。夫なら生産でパン、チーズ、ビール、肉が手に入り、妻なら子供が生まれる。

面白いのは、同じ建物にいる配偶者も同時に活動するところ。配偶者は常に他のプレイヤーのコマである。自分が生産すれば誰かが子供をもうけ、自分が子供を設ければ誰かが生産することになる。夫婦とは血の繋がっていないものだが、力を合わせて生活している感じがあっていい。

子供が生まれるとき、袋からキューブを引いて、青なら男、ピンクなら女ということになる。実世界と同様、どちらかに偏ることも。「うちの一族、男しか生まれねー」

生まれた子供は教会に置かれているが、ほかのプレイヤーの異性と組み合わせて、新しい建物に所帯をもつことができる。ただし、新しい建物に入るには資金が必要で、それは男性側が払わなければならない。「一生ついていきますって、金出すのオレ?」

新居を構えた夫婦は、新たに生産と子作りを行い、こうして一族が盤面に増えていくことになる。しかし、その幸せも長くは続かないのであった。

夫婦が活動するたびに、建物の周りにはネズミコマが置かれ、建物の周りがネズミで全部うめつくされると、王様ネズミがやってくる。そうなった建物は、ネズミがいなくなるまで使えなくなってしまう。ネコを買って追い払えるのは1匹だけ。隣の建物のネズミも影響するので、3回使えれば御の字である。

そこでいよいよ笛吹き男の登場となる。街は4つの区画に分けられ、一番多くお金を積んだところに笛吹き男がやってくる。王様ネズミが一定数置かれてラウンドが終わると、その区画だけネズミを前除去してくれる。これがないと、次のラウンドは身動きが取れないから献金も必死。

ついでに笛吹き男は、教会にいる子供たちも連れ去ってしまう。そうされたくなかったらお金を払うことだ。もっとも手持ちのお金が残っていればの話だが……。

ラウンドが終わりに近づくと、商品を売って献金を積み増したり、さっさと子供たちを結婚させたりと慌ただしくなる。ラウンドが終わるタイミングによっては、ネズミは除去できないわ、子供は連れ去られるわと最悪の状態に。終わり間際の駆け引きが熱い。

3ラウンドでゲーム終了。所持金、ゲーム中に購入した影響力、ゲーム中には全く役に立たないネズミ捕りなどが得点になり、合計点の多い人が勝ち。連れ去られた子供はマイナス点となる。

皆と満遍なく縁組したくさのまさんが、見事な利害関係で1位。笛吹き男は子供を大量につれていくわけではないので、そのインパクトよりも結婚と出産がリアルで面白かった。

Hameln
ラモントブラザーズ/フラゴーゲームズ(2006年)
3〜5人用/12歳以上/60分
絶版・入手難

小さなドラゴンナイト(Die kleinen Drachenritter)

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岩石がどこに落ちるかドキドキ

週明けに発表されるドイツ年間ゲーム大賞に先行して先日発表されたドイツ年間キッズゲーム大賞。大賞には機械がドイツ語をしゃべる『フビを捕まえろ!』が選ばれたが、残り2タイトルのノミネート作品が『クモの毒とカエルの粘液』と、この作品である。

宝を奪ったドラゴンが、岩の上に逃げていってしまった。ドラゴンナイトたちは、ベッドやじょうろやぬいぐるみを積み重ねて、岩の上を目指す。

小さなドラゴンナイト

ボードは三角形の立体になっており、登り口が4つある。2人ずつ向かい合って座り、自分の登り口を決める。

手番にはサイコロを振って、出た目の色のアイテムを自分の登り口に置く。向きは自由だが、中央の板に触れてはいけない。丸めのアイテムが多く、安定して積み重ねるのは難しい。特に高さを優先すればするほど、安定感が下がるだろう。

サイコロで灰色の目が出ると、ドラゴンが岩石を上から落としてくる。反対側に座っている人が、木製のディスクを上からぽとり。アイテムにぶつかってアイテムが崩れたら、アイテム置き場に戻さなければならない。

面白いのは、岩石を落とすときに相手のタイルを見てはいけないところ。どのへんに落とせばたくさん崩せるか、あてずっぽうで考えなければならない。「このへんから落とそうかなー、それともこっち?」落とされるほうの顔色をうかがう。このあたりが、

アイテムが上のほうまで積み上がったら、いよいよドラゴンナイトを置く。反対側から見て、両目の部分がボードの上端からはみ出していたら5つ数え、その間にアイテムが崩れなかったら勝利。

アイテムは誰の番であっても崩れたら戻さなければならない。ボードは全部つながっているので、岩石を落とすとき、揺れて自分のタイルが崩れてしまうことも。アナログならではの楽しさである。長男と2人プレイで、岩石で半分くらいを一気に崩して大人気なく勝利。あっという間に勝敗がつくので、軽く遊ぶのによい。

Die kleinen Drachenritter
M.トイブナー/フッフ&フレンズ(2012)
2〜4人用/5歳以上/10分
ゲームストアバネスト:小さなドラゴンナイト

エッセンツアー、JTBが企画

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メビウスママのブログによると、旅行会社のJTBが、エッセン国際ボードゲーム祭「シュピール」の団体旅行を企画していることが分かった。

15万人が参加する世界最大のイベント、ドイツのエッセン国際ボードゲーム祭。日本からも近年、参加する愛好者が増えているが、個人旅行のため航空券やホテルを自分で手配する必要があった。今回の企画は、そんな手間を省く上に、ガイドと専用車も用意されて痒いところに手の届くツアーとなっている。

日程は10月17日(水)午前発の21日(日)朝着。エッセン国際ボードゲーム祭の4日間日程のうち、比較的混雑の少ない木・金曜の2日間にフル参加できる。宿泊は会場に近いシェラトンホテルで、会場に専用車で送迎される。専用車は会場に待機しているので、ボードゲームを買い込んでも車に置いてくることができる。

費用は199,000円で、このほかに燃料サーチャージや空港税など68,000円ほどと、入場料(2日間で2000円程度)、現地での夕食代3回分がかかる(もちろんボードゲーム購入代金も)。30万円の予算を見込んでおくとよさそうだ。

募集は20名。問い合わせはJTB(03-5909-8115)まで。

メビウスママのひとりごとブログ:エッセンシュピールへの旅 ツアー

『ニトロプラスカードマスターズ+』発売

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ホビージャパンは1日、『ドミニオン』にニトロプラスのキャラクターを登場させた『ニトロプラス・カードマスターズ』の拡張セット『ニトロプラスカードマスターズ+(プラス)』を発売した。2〜4人用、8歳以上、30分、3990円(初回限定版は7350円)。アクションカードだけの拡張セットなので、遊ぶには基本セット(5500円)が必要となる。

ニトロプラスの歴代美少女ゲームキャラクターを用いた作品の第2弾。『魔法少女まどか☆マギカ』の“キュゥべえ”、『刃鳴散らす』の“武田赤音”、『STEINS;GATE』の“牧瀬紅莉栖”などのキャラクターがラインナップされ、 「ニトロプラスカードマスターズ」をより楽しめる。初回限定版には、公式ビジュアルガイド、サプライケース、金属製キュゥべえトークン、キュゥべえトークンケースが付属する。

アクションカードは15種類。どのアクションカードが収録されたかは明らかにされていない。

発売を記念して第1回 ニトロプラスカードマスターズ銀河一決定戦」が秋葉原で行われる。午前午後各24名のエントリーはすでに定員となり、受付は終了している。

ドミニオンキャラクターズ:ニトロプラスカードマスターズ
ニトロプラス:デッキ構築型ボードゲーム「ニトロプラスカードマスターズ+」発売! 公式大会開催決定!!

チューリップマニア1637(Tulipmania 1637)

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夢破れて二束三文

チューリップ・バブル(Tulip mania)は、オランダで1637年に起こった世界最初のバブル経済事件である。オスマン帝国から輸入されたチューリップの球根に人気が集中し、異常な高値がついた。その後、価格は100分の1以下にまで下がり、オランダ諸都市は混乱に陥った。(Wikipedia)

2000年から活動し、一昨年廃業したイギリスのメーカー、JKLMゲームズの最後期の作品。チューリップの価格を上げる、売って新しいのを買う、さらに上げる、また売ってさらに買う……を繰り返し、最高値がついたときに売り抜けることを目指す。最高値をつけたチューリップはすぐにバブルが弾け、タダ同然になってしまう。

チューリップマニア1637

ボードはチューリップの価格表になっている。ここに3〜5色のチューリップコマが置かれ、それぞれの価格を表す。購入すると斜めに1ランク上に上昇、投機でお金を払うと真上に1ランク上に上昇する。一番上の段まで行くとバブルが弾け、真下にどんどん落ちる。

毎ラウンドまず、手番プレイヤーが手持ちのチューリップを1つ売りに出す。それを見てほかの人は、アクションカードを1枚選び同時に公開。代理人による購入→購入→代理人による投機→投機の優先順位でそのチューリップを入手する。

「購入」は現在の価格で買うが、価格はちょっとしか上がらない。投機は現在の価格の3倍くらいで買わなければならないが、価格が一気に上がる。代理人を頼むと、バイヤーカードという貴重なカードを出さなければならず、チューリップも入手できないが、自腹を切らないで価格を上げることができる。値上がりしたチューリップも買うため、所持金はいつもカツカツ。どこで大金をはたくか、タイミングを見極めたい。

ラウンドの最後に手番プレイヤーがチューリップを購入でき、次の人の手番となる。チューリップは、どんどん値上がりしていく。3000フローリンを超えたらバブル崩壊だ。急いで売らなければならない。

まずはそのチューリップのバイヤーカードを持っている人から。バイヤーカード1枚でチューリップを1つ、最高価格で売ることができる。売ったら真下に下落し、もうバイヤーカードをまだ持っている人がその価格で売る。また真下に下落。こうしてバイヤーカードを持っている人が優先的に売る。

今度はバイヤーカードがない人。この頃になるともう、ほとんど最低価格になっている。1個4000フローリンで売れたチューリップがいつのまにか150フローリンに。

結局は全部のチューリップがバブル崩壊してゲームが終わり、所持金で勝敗を決める。バイヤーカードをうまく集め、最高価格で2回売却した鴉さんが1位。私は安いチューリップばかり買い集めて、最高価格で売るチャンスがなかった。価格はみんなの思惑で高騰する。もう少し、もう少しと欲張っているうちにバブルがはじけてしまうのが、人間の性かもしれない。

Tulipmania 1637
S.ニコルソン/JKLMゲームズ(2009年)
3〜5人用/12歳以上/60分
ボードゲームフリーク:チューリップマニア1637

シュナップス(Schnapp's)

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時計はどれも12時半だった

この頃とみに私が注目しているデザイナーが、イタリア人のC.A.ロッシである。『アルケミスト』と『いかだ動物園』が同じ作者であると知ったとき、急に興味が湧いてきた。いずれもいったんは手放していたが、あちこち探して海外から買い直した。『大勝負』も入手。このように、プレイ後何年も経ってから、何かの拍子で思い出して猛烈に遊びたくなるという経験、みなさんにはないだろうか。

『シュナップス』(「それを取れ」とお酒の名前をかけたものと思われる)は、8人まで遊べるという、これまた私の最近のツボにはまるパーティーゲーム。紛らわしい絵の中から、言葉だけで指定された絵を探す。

テーブルにいっぱい並べられたタイルは、紛らわしいものばかり。基本モチーフは「山」「手紙」「お城」など16種類だが、各種類6枚ずつあり、ちょっとずつ違う。これを言葉で説明しなければならないのである。例えば時計は、針が全部12時半になっており、腕時計、目覚まし時計、数字がローマ数字などの違いがある。

1人がお題カードを取る。そこには9つの絵が描いてあり、砂時計が落ちる前にできるだけたくさん取ってもらうように頑張る。左どなりの人が回答者。

説明のルールは「場所で教えてはいけない」「お題カードを見せてはいけない」「イエスとノー、またはそれに類するジェスチャーは禁止」。取るほうのルールは「1つのモチーフにつき1枚」「質問禁止」「パス(次のお題に)可」。純粋に言葉で内容を伝えなければならないようになっている。

砂時計が終わったら解答。正解すれば説明した人と取った人の両方に得点が入る。説明する人と取る人を交替して次。こうして全員が説明する人を務めるまで1周する。

2周目はハンディキャップカードが登場。「モチーフ名は言ってはいけない」「お題カードを覚えて、見ないで説明する」「ほかの人も見つければ取ってよい」「もう1枚のお題カードをもって、自分でも探しながら説明する」など酷なものばかり。

3周目はプレイヤーの組み合わせを変えて行い、合計点の多い人が勝ち。そのほかに、早取りを競うルール、チーム戦、全員協力して失点を防ぐルールがある。人数が多い時にはバリアントにしたほうがよさそうだ。

4人プレイで30分ほど。慎重に説明しないと間違いまくってしまうが、慎重すぎると枚数が稼げない。ほどよい速さで説明し、取る方もほどよいタイミングで取るかパスをすることが求められた。ハンディキャップの「全部ア行で説明する」が大笑い。「サンカカ、ハダラがカアラ」(三角、左が黄色)と解読できなくはないがその前に説明している方までおかしくなってしまった。

Schnapp's
C.A.ロッシ/ツォッホ出版(2011年)
3〜8人用/9歳以上/30〜45分
国内未発売

『ミステリマガジン』に人狼

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月刊ミステリー小説誌の『ミステリマガジン』(早川書房)2012年8月号のゲームレビューコーナーに『人狼』が紹介された。

レビュアーは米光一成氏。1ページだけではあるが、ゲームの内容から醍醐味まで楽しくまとめられている。推理作家の道尾秀介氏や、書評家の豊崎由美氏も大好きという情報も。「さまざまなドラマが生まれ、その中で猛烈にお互いが推理合戦を繰り広げる」と、『ミステリマガジン』読者に訴えるレビューだ。

挿入写真は『ミラーズホロウの人狼』(フランス・アスモデ社)。購入情報については「ゲームのためのカードは世界各社より、多数発売されています」とあり、個別タイトルは記載されていない。国内では日本語版が発売されている『究極の人狼(アークライト社、3150円)』の入手が容易だ。

各地で人狼イベントが開催されたり、ゲームブック『人狼村からの脱出 狼を見つけないと、殺される』が発売されたりと、今年になって大いに盛り上がっている『人狼』。関連ジャンルにも広がってさらに愛好者が増えそうだ。

アンケート:ドイツ年間ゲーム大賞2012予想

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Q.61:ドイツ年間ゲーム大賞2012はどれに選ばれる?(2012年6月)

A.ロバの橋 39票(20%)
B.ベガス 98票(51%)
C.キングダムビルダー 57票(29%)

ボードゲーム賞の最高峰であるドイツ年間ゲーム大賞が、今月9日にベルリンで発表されます。過去3年は『ドミニオン』『ディクシット』『クワークル』と海外オリジナルの作品が受賞してきましたが、今年はドイツ産の作品が並びました(『キングダムビルダー』はデザイナーがアメリカ人ですが、初版のメーカーはドイツ)。全く読めない中でどれが選ばれるか、読者の皆さんの予想を伺いました。

結果、半数の方が『ベガス』と予想。3タイトル中もっとも手軽で、プレイ時間も短いゲームが、近年の受賞傾向に合致しています。小箱で安価という点がどのように評価されるか注目されます。2番目に多かったのが『キングダムビルダー』で約3割、『ロバの橋』は2割にとどまりました。

ドイツ年間ゲーム大賞は、11名の選考委員によって決められるもので、愛好者一般の人気をそのまま反映するわけではありません。2002年、大人気だった『プエルトリコ』を抑えて『ヴィラ・パレッティ』が選ばれたように、選考委員ひとりひとりの心中を推察するのは難しいものです。それゆえ、9日の発表が楽しみですね。

今月のアンケートは、日本語版の購入先です。次々と発表になる日本語版は、販路がボードゲーム専門店だけでなく、アマゾンやホビーショップ(といず広場・あみあみ)などに広がっています。後二者では大幅な値引きが行われるため、専門店で扱うメリットが少ないという声も聞かれます。一長一短あると思いますが、読者の皆さんはどちらで購入することが多いか、3択でお答え下さい。

『私の世界の見方』日本版、お題カードコンテスト

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テンデイズゲームズ(東京・三鷹)は、今夏発売予定のコミュニケーションゲーム『私の世界の見方』日本版について、お題アイデアコンテストを開いた。7月10日までメールで受け付けている。

『私の世界の見方(Wie ich die Welt sehe...、2004年)』はスイスのゲーム。1人が読み上げた「お題カード」を聞いて、ほかの全員は相応しいと思う「単語カード」を手札から出す。誰がどのカードを出したのかわからないように混ぜてから発表し、選ばれた人には得点が入る。ランダムに1枚入るダミーカードを選ぶと失点になってしまうのがまた盛り上がる。

日本版発売にあたって、お題カード、単語カードともにいくつかローカライズされるが、このたびお題カードのほうを一般公募することになった。1人2点まで、名前、ペンネーム・ハンドルネーム、連絡先メールアドレス、テンデイズゲームズにひとことを書いてメールで送る。

お題は「地球外名物が地上に降りて一番驚くもの−○○」「となりで寝ている人のいびきがうるさい?○○で解決さ!」のように、単語を入れる部分を「○○」として作る。「絵画『○○を持った△△』、私たちの家にとてもよく合う」というように、「○○」「△△」と2つの単語が入るようなお題も可。

審査員はテンデイズゲームズのタナカマ店長、テンデイズラジオの手稲さん、つっちーさん、日本版のイラストを手がける森木ノ子さん、オリジナル版を翻訳した関係で当サイトの管理人の5名。入選作品は製品に収録されるほか、発売時に商品が贈呈される。

詳しい応募要領や送り先のメールアドレスは下記のリンクを参照のこと。

Daily Life is a game:「私の世界の見方:日本版」発売記念!お題アイデアコンテスト開催!

2012年5〜6月のアクセス解析

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Google Analyticsによる統計。

アクセスの多かった記事ランキング(セッション数)
1.ゲームマーケット2012春国産新作リスト 3310
2.ゲームマーケット2012春、参加者新記録 2592
3.ドイツ年間ゲーム大賞2012ノミネート 1971
4.ゲームマーケット2012春日本語版新作リスト 1864
5.『ファブフィブ』日本語版、5月13日発売 1256
6.ゲームマーケット2012春新作評価アンケート結果 1058
7.『K2』『テレストレーション』日本語版、テンデイズゲームズから発売決定 1047
8.いかさまゴキブリ(Mogel Motte) 832
9.街コロ(City Dice) 781
10.ゲームマーケット2012春国産オリジナル新作リスト 773

5月13日に東京・浅草で行われたゲームマーケットの事前情報収集、結果発表に注目が集まりました。アクセス数の上位10記事のうち、ゲームマーケット関連が半分。アクセスも増え、3〜4月と比べて訪問数が12%(98710)、ユニークユーザー数が20%(19759)、ページビュー数が20%(160464)増となっています。

検索ワードランキングでは、ばれなければゲーム中に床に落とすなどカードを捨ててもよい『いかさまゴキブリ』が話題となっていること分かります。日本語版が発売された『エルダーサイン』『ファブフィブ』も注目されていました。ゲームマーケットの新作では『街コロ』が気になっている方が多い模様です。

ゲームタイトルの検索キーワード別ランキング(セッション数)
1.いかさまゴキブリ 983
2.エルダーサイン 633
3.ファブフィブ 608
4.テレストレーション 290
5.村の人生 251
6.エクリプス 248
7.ビブリオス 215
8.シティタイクーン 213
9.街コロ 198
10.株の恍惚 194

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