クニツィア氏、中国のボードゲームデザインコンテストを辞退

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ヨカゲームズ(游卡桌游、中国)が現在行っている「世界オリジナルボードゲームデザインコンテスト(World Original Design Contest of Board Game、以下WODC)」について、審査員のひとりだったR.クニツィア氏(ドイツ)が、同社の知的財産権侵害を理由に審査員を辞退し、ツイッターでこのコンテストに参加しないよう呼びかけている。
WODCは今年初めて開催されるもので5月に要項が発表され、先月22日に応募が締め切られている。今年12月に結果が発表され、大賞には3000ドルの賞金が贈られることになっている。審査員にはR.クニツィア氏のほか、カナイセイジ氏と健部伸明氏も名前を連ねていた。
クニツィア氏のツイートによると、主催のヨカゲームズは『ロストシティ』や『バン!』などのコピー商品を販売してきたといい、知的財産権を軽視するヨカゲームズに審査員として協力することはできないとしている。さらに「世界のボードゲームデザイナーのみなさん、未発表のデザインを誰と共有するか、慎重に考えましょう。ボードゲーム業界の黒い羊に気をつけてください!」といってすべての人にこのコンテストに参加しないことを呼びかけている。


WODCについては開始直後からBGGで応募作品の権利の所在(デザイナーはいつまで応募作品を外部に出せないのか)について不備が指摘されており、ヨカゲームズの『三国殺』のルールが『バン!』と類似し、版元であるダヴィンチ社(イタリア)と係争になっていたことから信用できないコンテストであるという声も寄せられていた。
これを受けて日本人審査員の健部伸明氏とカナイセイジ氏も審査員を降りることを相次いで表明しており、大半の審査員を失うことになったコンテストの行方は不透明となっている。
Yoka Games:ボードゲームデザインコンテスト