チューリップマニア1637(Tulipmania 1637)

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夢破れて二束三文

チューリップ・バブル(Tulip mania)は、オランダで1637年に起こった世界最初のバブル経済事件である。オスマン帝国から輸入されたチューリップの球根に人気が集中し、異常な高値がついた。その後、価格は100分の1以下にまで下がり、オランダ諸都市は混乱に陥った。(Wikipedia)

2000年から活動し、一昨年廃業したイギリスのメーカー、JKLMゲームズの最後期の作品。チューリップの価格を上げる、売って新しいのを買う、さらに上げる、また売ってさらに買う……を繰り返し、最高値がついたときに売り抜けることを目指す。最高値をつけたチューリップはすぐにバブルが弾け、タダ同然になってしまう。
チューリップマニア1637
ボードはチューリップの価格表になっている。ここに3〜5色のチューリップコマが置かれ、それぞれの価格を表す。購入すると斜めに1ランク上に上昇、投機でお金を払うと真上に1ランク上に上昇する。一番上の段まで行くとバブルが弾け、真下にどんどん落ちる。
毎ラウンドまず、手番プレイヤーが手持ちのチューリップを1つ売りに出す。それを見てほかの人は、アクションカードを1枚選び同時に公開。代理人による購入→購入→代理人による投機→投機の優先順位でそのチューリップを入手する。
「購入」は現在の価格で買うが、価格はちょっとしか上がらない。投機は現在の価格の3倍くらいで買わなければならないが、価格が一気に上がる。代理人を頼むと、バイヤーカードという貴重なカードを出さなければならず、チューリップも入手できないが、自腹を切らないで価格を上げることができる。値上がりしたチューリップも買うため、所持金はいつもカツカツ。どこで大金をはたくか、タイミングを見極めたい。
ラウンドの最後に手番プレイヤーがチューリップを購入でき、次の人の手番となる。チューリップは、どんどん値上がりしていく。3000フローリンを超えたらバブル崩壊だ。急いで売らなければならない。
まずはそのチューリップのバイヤーカードを持っている人から。バイヤーカード1枚でチューリップを1つ、最高価格で売ることができる。売ったら真下に下落し、もうバイヤーカードをまだ持っている人がその価格で売る。また真下に下落。こうしてバイヤーカードを持っている人が優先的に売る。
今度はバイヤーカードがない人。この頃になるともう、ほとんど最低価格になっている。1個4000フローリンで売れたチューリップがいつのまにか150フローリンに。
結局は全部のチューリップがバブル崩壊してゲームが終わり、所持金で勝敗を決める。バイヤーカードをうまく集め、最高価格で2回売却した鴉さんが1位。私は安いチューリップばかり買い集めて、最高価格で売るチャンスがなかった。価格はみんなの思惑で高騰する。もう少し、もう少しと欲張っているうちにバブルがはじけてしまうのが、人間の性かもしれない。
Tulipmania 1637
S.ニコルソン/JKLMゲームズ(2009年)
3〜5人用/12歳以上/60分
ボードゲームフリーク:チューリップマニア1637

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