エクストラ(Extra!)

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巨匠の遺作を何気なく

シュミット社(ドイツ)が昨年4タイトル発売した「ロール&プレイ」シリーズ。そのままダイスタワーになるプラスチックの箱とダイス、あとは得点用紙が入っている。この中の一つがまさか故S.サクソンの作品だったとは、しかもあの名作『キャントストップ』系の作品だとは思わなかった。

この作品は、S.サクソンの著書『ゲーム大全(A Gamut of Games、1992年)』に収録された『ソリティア・ダイス』を製品化したものである。この本には大賞受賞作の『フォーカス』や全体ゲームの『ハグル』をはじめたくさんのゲームが収録されている。オリジナルは1人用だが、得点用紙を用意すれば『ストリームス』のように、何人でもプレイできる。

5つのサイコロで2組のペアを作る。それぞれのペアを合計して、得点用紙に記入。また5つサイコロを振って、2組のペアを作って記入というのを繰り返す。

数字は2から12までの11種類。どの数字もマイナスから始まり、プラスに転じるのは何回か後である。始めるなら徹底的に、始めないなら決して手を付けないというモットーは『ケルト』のようだ。

確率の低いもの(2や12)はプラスに転じるまで早く、得点も高いが、その分滅多に出ないので、着手するなら早い段階から始めておきたい。また、確率の低いものに集中しすぎると、出目によってどうしようもない場面が出てしまうので、確率の高いところも用意しておいたほうがよさそうだ。

ここまでは『キャントストップ』に近いが、サイコロを5つ振るのを不思議に思った人もいるだろう。毎回ペアを作るときに1つ取り除かれるこのサイコロが、このゲームの特徴である。

最初の3回で、自分が取り除ける出目が3つ確定する。以降、このどれかの目を取り除かなければならない。そして取り除くたびに記録して、一定回数取り除くとゲームオーバーとなる。3つの目をまんべんなく取り除いていかなくてはならないわけで、これが想像以上にきつい。知恵を絞って、いい組み合わせを考えたい。

序盤はみんな似たような取り方だったが、次第にハイリスクの高得点にかける人、安全なところに集める人に分かれてきた。私ととなりのcarlさんはバランス型。出目にも恵まれ、2人が残ったが、私は最後に痛恨のスタートを余儀なくされる。結局carlさんが550点というハイスコアで1位。半分はマイナスで終わったことを考えるとすごい点数である。

各自の記入が正確かどうか確認しづらい面もあるが、人数にとらわれず、サイコロの一投一投に盛り上がるいいゲームだった。死して10年経つ今も愛好者を楽しませてくれる故S.サクソンに感謝。

Extra
S.サクソン作/シュミットシュピーレ(2011年)
1〜∞人/8歳以上/20分
メビウスゲームズ:エクストラ

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