ベジエゲームズの新作、『インサイダー・ゲーム』を換骨奪胎か(2)

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今夏に発売予定のベジエゲームズの新作『ワーワード』が、昨年オインクゲームズが発表した『インサイダー・ゲームズ』と酷似し、制作者のモラルを問われている問題(TGiWニュース )について、『ワーワード』の作者であるT.アルスパッチ氏が見解を表明した。
アルスパッチ氏によれば、『ワーワード』の原案は『インサイダー・ゲーム』の発表前からもっており、昨年のシュピールの後に『インサイダー・ゲーム』をプレイしてその類似性に気がついたという。そしてオインクゲームズにライセンスの問い合わせを行い、合意に至った場合は役職を増やしたりアプリを使ったりすることを説明した。「それは本質的に全く別のゲームになるだろうが、『インサイダー・ゲーム』にいくらかの類似性があり、すでに市場に出ていることから、オインクゲームズに連絡を取った。」
これにオインクゲームズ・ドイツ支社のラウラ・グルントマン氏が回答し、興味を示したように見えたためアルスパッチ氏は詳しい内容を説明。しかし昨年の11月を最後にオインクゲームズからの返答は得られなかったという。しかしその間も開発は続けられ、『インサイダー・ゲーム』とは「20の質問」をコアにしているほかは実質的に異なる作品に仕上がった。こうしてリリースに至ったが、オインクゲームズがこのリリースを非難するツイートを行ったことについて「『ワーワード』を一度遊んでみれば、ツイートを撤回するだろう」と述べている。
The Opinionated Gamers: Werewords and Oink
オインクゲームズはこの見解に対し、問題は『ワーワード』が『インサイダー・ゲーム』のコピーかどうかではなく、力の強い出版社が後発で類似作品をリリースし続けると、利益を得ることが難しくなるということであると述べる。これまで商談をした海外の出版社が、同意に至らなくても類似作品を後発でリリースしたことはなかったことを挙げ、そのようなリスペクトが、ボードゲーム業界の素晴らしいことのひとつという。「その作品を知る前から原案があったから、開発を続けてリリースしよう」という人たちがいることを念頭に、生き残っていけるようにユニークな作品を開発していきたいとしている。
Oink Games: Our point of view
ボードゲームギークのフォーラムでは、J.アラース氏、P.ジルフェスター氏、G.コルネット氏などの有名デザイナーがこの件について議論を繰り広げている。ドイツ年間ゲーム大賞の『クワークル』とR.クニツィアの『ビッグ5』、『トリックス』とドイツ年間ゲーム大賞の『コードネーム』など、類似作品が短期間内にリリースされるケースはこれまでにもあり、普遍的な問題と捉えられている。
BoardGameGeek: This game remembers me…

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